とあるリーマン提督の艦これライフ   作:筒沢吹雪

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最初からいきなり前回の続きになります。皆様の感想と誤字・脱字の報告また、もっとここ書いて欲しいと言う描写の依頼お待ちしております。


第2話 リアル艦娘と俺

「えっと、本日はどう言ったご用件でしょうか?…」

「地元の漁業会長の山本さんです。」(小声)

「山本さん。」

 

「本日我らが参らせて頂いたのは、何も文句を言いにきたのではありません。ただ一言申し上げたいことがございまして…。」

「それは、いったいどのようなことでしょうか?」

「先日まで行われてたという、大規模攻勢のことですが…。あの作戦のお陰で我ら漁業関係者は安全に漁に出ることができています。本当にありがとうございます。漁業関係者そして地元自治体を代表してお礼申し上げます。」

「いえいえ、我々は当たり前のことをしてるに過ぎません。なので、お気になさらないでください。」

「当たり前のことであっても、皆様が身を削りながら近海の安全を守ってくれていることには変わりありません。ですので、本日我々から少ないですがお礼の品を持ってまいりました。」

「そんな、頂けません。」

「もちろん、そちらの事情も多少は理解しております。お礼の品は地元で獲れました魚介類です。」

「そうですか…。」チラ

「提督、これでしたらお受け取りしても問題ないかと。流石に金品等ですと海軍省に届出と監査が必要になりますが、特産品でしたら特に問題ないかと。」

「うむ。ありがとう。では、有り難く頂戴致します。ありがとうございます。」

 

ガシッ

 

「こちらの特産品は本鎮守府の中でも腕の立つ料理人に任せますので、ご安心ください。また、先ほどおっしゃっていました言葉は艦娘たちにも伝えさせていただきます。きっと彼女たちも喜ぶでしょう。」

 

 

…さて、帰って行ったがまずこの特産品を…。

 

「まずは明石と夕張、一応曙、鳳翔さんと間宮さんに見てもらうか。」

「?司令官何故明石さんと夕張さんも呼ぶんですか?」

「あぁ、それは一応何か危険物がないかの確認のためにメカニックたちの技術が必要だと思ったからかな。」

「なるほど。わかりました!」

「それじゃあ、今言った5人を呼ぶとするか…。」

 

 

…で、集まってもらったわけだが…。

 

「提督、大丈夫なんですか?」

「隅々まで検査しましょうか?」

「いや、もう大丈夫だ。ありがとな明石、夕張。」

 

「全くクソ提督、何で私まで呼ばれたの?」

「曙は鳳翔さんと間宮さんと一緒に頂いた、特産品の確認をしてくれ。」

「えっ、わ、分かったわ!」

「?大丈夫か?」

「分かったって言っているでしょ!このクソ提督!」

 

「(どうしよう…。確かに釣りはよくするけど、あんまり魚、特に海魚は全然分からないわよ…。でも、私のことを頼ってくれた以上断るわけにはいかないし…。)」

「曙ちゃん。」

「は、はい!何ですか鳳翔さん?」

「一緒に勉強しながら分けましょうか。」

「は、はい!お願いします!」

「フフ…。曙ちゃんはいい子ね。」ボソ

 

…で、無事安全の確認と中に入っていた海産物の確認が終わった。まぁ、当たり前だけど、何の問題もなかった。今日の夕食に鳳翔さんと間宮さん、そして伊良湖がこの海産物を使って料理を作ってくれるそうだ。どんな料理ができるのか今から楽しみで仕方がない。

 

そういえば、確認の後に鳳翔さんに『曙ちゃんあんまり、沖で釣りをしないから困ってましたよ。』って怒られたな。そうか…それは悪いことしたな。やはり、ゲームと現実?は違うな…。

 

「気をつけないと…。」

 

「…。」

 

さて、執務室で業務を再開しないと…。

 

「司令官、ちょっと宜しいですか?」

「ん?どうした吹雪?」

「あ、金剛さんは先に戻っていてください。」

「why?どうしてデス?」

「いえ、大したことではないので…。」

「だったらミーがいても問題ないネー!」

「えっと…。その…夜戦の話ですので!///」カァ

「オ、オウ…。それなら仕方ないネー…。じゃあ、ミーは先に戻ってるネ〜。」

 

…えっ?吹雪?夜戦?あっ!あれか!川内がうるさいけどどうしましょうって話か!え?まさかそっちの話?

 

…流石にケッコンカッコカリしてるとは言え…ねぇ。いや、まさか…ねぇ。

 

「あの、司令官!」

「はい!何でしょうか吹雪さん!?」

「あの…。司令官正直に話してください。」

「はい!」

「司令官、先ほど記憶がなくなったとおっしゃっていましたが、本当のところはどうなんですか?」

「えっ?」

「何ですか?」

「いや、話ってそっちの話かって思って。」

「え?それ以外に何が…。あっ…///あ、あの話は忘れてください!///」

「お、おう分かった。」

「それで、どうなんですか?私に本当のことを教えてください。」

 

…流石吹雪だ。俺と1番長い付き合いなだけあるな…。吹雪には隠し事はできんな。

 

「分かった。正直に言うと、記憶がないと言うのは本当だけど、嘘なんだ。君たちの提督ではあるが、ゲームとして艦隊運用をしているに過ぎない一般人なんだ。」

「つまり、まとめるとさっき夢の話をしただろ?あれが俺が認識している現実世界で、この世界はゲームの世界。直接触れ合えない世界に君たちはいるというのが、本当の話だ。」

 

「そうですか…。」

「がっかりしたか?すまんな、だから俺は海軍の伝統とかそういったやつは人伝いに聞いただけだから全く知らないし、君たちの知っている提督と違うかもしれない。」

「でも、あなたは私たちのことを全員知ってますよね?誰が誰か区別もつきますよね?

「あぁ、髪型が変わったり、服装が違うと怪しいが…。」

「でしたら、私はそんなこと気にしません。確かに少し違うかもしれません。ですが司令官は司令官です!」

「そうか、ありがとう。」

「この話は今は皆さんには内緒にしておきます。ですが私がタイミングを見てお話しさせていただきます。宜しいですか?」

「あぁ、少し不安だが、分かった。任せる。」

「フフ、ご安心ください。きっと大丈夫ですよ。だって皆さん司令官のことが好きですから。」

「そうか。なら、よかった…。」

「それでは戻りましょうか。司令官。」

「おう、そうだな吹雪。」

 

「…司令官、あと一つお聞きしても宜しいでしょうか?」

「あぁ、いいぞ。なんだ?」

 

「…私たちの前世。つまり軍艦時代の時私たちが沈んだあとの日本はどうなりましたか?司令官のお話の感じですと、私たちの前世のあとの時代の人のようですので…。」

 

そうか…吹雪は1942年に撃沈、1番生き残った雪風ですら1970年、唯一残った宗谷は…どうなんだ?

 

「分かった、教えるな。ところで宗谷には聞いたのか?」

「宗谷さんですか?あの補給艦?南極観測艦?のですか?」

「あぁ、彼女は今の前世でいいのか?を知ってるぞ。」

「そうなんですね。今度聞いてみます。」

「それでだが、まず…。」

 

ガサガサ

「その話ミーも気になるネ!」

「うおっ!?金剛!?」

「そうだったんですね。提督。」

「それなら早く言ってくださいよ〜。」

「ふ、ふん私は別に気になってたわけじゃなんだけど、みんな聞き耳を立てていたからその…監視よ監視。」

「…今までの話みんな聞いてた?」

「「はい。」」

「聞いちゃったわよ。はぁ…何で私残っちゃったのかしら。」

 

「…。執務室で話すか…。」

「そうですね。ここですとまた誰が聞いてるかわかりませんからね。」

 

 

金剛だけじゃなく、明石も夕張、曙も聞いていた…。で、執務室にいた大淀にも俺の話をすることにした。

 

 

「…それで、さっき吹雪に話そうとしていた、君たちの前世。つまり軍艦時代のその後の日本の話だな。」

「はい。お願いします。」

「最初に確認だが、みんな自分が沈んだ後から聴きたいのか、終戦後以降から聞きたいのか。」

「私は自分が沈んだあとからでお願いします。」

「ミーは終戦後からでイイネ〜。」

「私たちも終戦後からでお願いします。」

 

「じゃあ、後で吹雪にはその辺を話すから終戦後からでいいか?」

「はい。構いません。」

「じゃあ、話すな。」

 

そこからの話を彼女たちは興味深く聞いてくれた。過去の話なんて、授業でしか聞いたことがないそんな断片的な情報しかない俺の話を彼女たちは最後まで聞いてくれた。

 

終戦後、誰が生き残り、誰が何をしていたのか。そして、終戦後に攻めてきた国のこと、その国の攻勢を阻み日本を守った防人の話。

 

生き残った子たちがどんな運命を辿ったのか。日本は如何に復興していったのか。そして、2度開催された東京オリンピックのこと、彼女たちがいた頃にはまだ構想段階だったであろう超特急新幹線について。そして、航空機の発達と庶民が利用できるようになったこと。

 

2つの超高層タワーの建設、そして人口増加と少子高齢化、そして世界が注目する日本独自の技術や考え、習慣、伝統、文化、娯楽の数々。

 

一通り説明が終わった時、金剛から質問があった。

 

 

「天皇陛下はどうなりましたか。」と

 

「天皇陛下は終戦後日本統治を命じられたGHQによって戦争犯罪の罪に問われたが、その最高司令官が天皇陛下とお会いした後は方針が180度変わり、天皇陛下それに天皇家は現代も存続している。現在は昭和天皇の孫にあたる今上徳仁殿下が第126代天皇として即位されている。」

 

「そうですカ…テイトク、thank youネ。」

 

「提督!」

「おう?!なんだ?明石?」

「その新幹線とかをもう少し詳しくお聞かせください!」

「あ、それ私も気になる!提督教えて!」

 

夕張も明石に乗ってきたな。

 

「あぁ、いいが、俺はただの利用者だし、そんなにしょっちゅう乗ってるわけじゃないからその辺は理解して聞いてくれよな。」

「はい!さぁ、早く早く。」

 

「うーん、じゃあ、まず何から聞きたい?」

 

「まず、そのスピードからです!」

「おう、えっとまず新幹線にもいくつか種類があってな、1番遅い営業速度で時速285キロ、1番早いので時速320キロで走行する。」

 

「えっ?早くないですか?そのスピードだと…えっと、東京からだと…。」

「時速285キロの新幹線が東京から大阪まで2時間半ぐらいで、時速320キロの新幹線が東京から盛岡まで2時間45分ぐらいだ。」

「えっ?早くないですか?それだけ早いと日本全国どこにでも1日で移動できますよね?うわぁ、凄いですっ!」

「そうなるな。」

「あれ?提督、何で到着の場所が別々なんですか?」

「やはり、気づいたか明石…。さっき新幹線にも色々種類があるって言っただろ?」

「はい。」

「実はな鉄道は1990年ごろだったかな?に民営化つまり、一般の企業になったんだよ。」

「えっ?!そうなんですか?!」

「そう、実はそうなんだ。で、民営化する時に国鉄はいくつもの会社に分かれ、JR東海、JR東日本とかになった。」

「あっ!」

「何か気づいたか曙。」

「あ、えっと、さっきの速度が違う新幹線?がそれぞれの会社のものだから、区間って言い方でいいのかしら、それが違う。つまり、あー!もう!なんて言えばいいの!」

「うん。曙の言いたいことは何となく伝わった。つまりはそういうことだ。国営とは違って民間つまり、他社とは違う戦略を取らないといけない。それすなわち新幹線もその対象だってことだ。」

「なるほど、理解しました!」 

「(よかった伝わったわ…)」

 

「他は何かあるか?」

「はい!」

「はい、吹雪。」

「運行とかってどうなってますか?」

 

「いい質問だ。JR東海の運用例でいくと、ラッシュ時つまり、みんな会社とかにいく時間帯だと、数分おき。平均するとおおよそ5分に一本、新幹線が出てる。」

「えっ?!そんなにデスカ?!」

「驚くよな。これができるのは高度に機械化された結果なんだよ。なんせ鉄道ダイヤが今じゃ人の手で書けないぐらい複雑化しているぐらいだからな。」

「え…。それ…見てみたいです!」

「うぉ?!夕張?!」

「人の手では書けないようなダイヤ、気になります!」

「確かに、私もみてみたいわ!」

「うん、何となくそう言うのは分かってた。」

「えー、提督ひどいです〜。」

 

「あの、司令官。」

「うん?どうした吹雪?」

「運行がすごいのは分かったんですが、そのあんまり、そう言ったものは意味ないんじゃないでしょうか?」

「ん?なんでだ?」

「あなた馬鹿なんじゃないの?つまり、いくら正確なダイヤ?を作ってもその電車が遅れちゃったら意味ないじゃない。」

「あー、そういうことか。それなら心配ない。年間平均の遅延時間は24秒だったかな。」

 

「「「「えっ?!」」」」

「もー!テイトク〜、流石にミーは騙されないネ!そんな年間平均遅延が数秒なんて。」

「ホント、あんたも流石に見栄が過ぎるわよ。」

「どうしよう吹雪誰も信じてくれない…。」

「あの、司令官私もにわかには信じられません。本当のことなんですか?」

「あぁ、紛れもなく本当のことだ。」

 

「「「「嘘じゃなかった…」」」」

 

 




次回の投稿は来週の水曜日の予定です。お楽しみに!
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