公安所属の性格反転半天狗のヒーローアカデミア   作:入魂ロフス

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21話

三日目、朝ーー…

 

 昨日は凄かったな〜!

 俺はミルコがボコって外に投げた銀行強盗を触手と木龍で回収・拘束する役割だったが見てるだけですごい勉強になった!

 直接指導してもらうのが楽しみだな……!

 

「オーズ!起き…ってもう起きてたか」

 

「おはようございますミルコ!!」

 

「元気があってよろしい!

 今日から直接指導してやる!ついてこい!」

 

「はい!!」

 

 噂をすればってヤツだな…!

 遂にミルコに直接近接戦闘をみてもらえるのか…!やったぜ!

 爆走するミルコを追いかけて着いたところはヒーロー用の個性使用許可の出ている訓練施設だった。

 

「ここの地下は結構な火力があっても耐えられるシェルターになってる、今日はそこで夕方まで乱取りで夜からは実戦だ!バテるなよ!」

 

「はい!!」

 

 そこからは地獄のような訓練が始まった。

 

「分身は二人。

 まずは個性なしで、次は近接個性のみ、その次は個性全部解禁でやるぞ」

 

 個性なしの近接訓練は毎回言葉でどこが悪いかや改善案を的確に示してくれただけまだ良かった。

 

「もっと全身をバネのように使って襲い掛かってこい!関節を上手く使えてないぞ!」

 

「はい!!」

 

 近接個性アリになってからは俺もタカやラプトルの個性で身体能力が上がっていることもあってミルコがギアを上げてきた。

 体で覚えろとばかりに俺がギリ目で追えるか追えないかぐらいの速度でずっとボコってきた。

 

「翼に頼りすぎだ!もっと脚をこう使って飛び跳ねろ!」

 

「はい!!」

 

 個性を全部解禁してからはもう何が何やらわからなかった。

 ミルコが何をしているのか全く見えず、木龍も触手もことごとく破壊され、目に見えないハズの爆音波や遠当ても斥風も躱され、爆豪でさえ避けられない電撃や熱線も軽々と避けられて顔面に蹴りを入れられた。

 只々レベルの違いを見せつけられた一日だった。

 

「ごっ!」

 

「フゥ…今日はここで終わらせるか。オーズどうした?」

 

終了の合図と共に崩れ落ちた俺にミルコが心配して声をかける。

 

「ゼェ…ハァ…お腹減りました…!」

 

「なんだお前腹減ってたのか!飯奢ってやるよ!」

 

「ありがとうございます…!」

 

 ミルコに施設の近くにある食堂の野菜大盛りラーメンを奢ってもらった。

 正直肉か甘いものが食べたかったがこれはこれで美味しかった。

 

「「ごちそうさん!!」」「あいよ!また来てね!」

 

 ラーメンを食べ終わったミルコと俺は東京に向かって跳び出した。

 

「…すごい!これまでと全然感覚が違う…!」

 

「だろっ!お前はこれまでっ!ただ風に吹かれてっ!浮いてただけだったってワケだっ!」

 

 ミルコが跳びながら話してるのであんまり聞こえなかったが多分これまでとは違う的なことを言ってるハズだ。

 ミルコの抜けた一面を見られてちょっと嬉しく思っていたその時。

 

 

 "それ"は起こった。

 

 

ドオォォォン!!!ボゴォォォン!!!

 

「「!!」」

 

 なんだ!?爆発!?ここは確か…保須市!ってことはヒーロー殺し!?

 

「オーズ!戦闘許可を出す!行くぞ!」

 

「っはい!!」

 

 最高速度で駆けつけたミルコと俺が見たものは…街で暴れる"黒い脳無"らしき者と"白い脳無"の集団だった。

 

「行くぞオーズ!」

 

「っミルコ!あいつは雄英に襲撃したヤツと似ています!

 雄英の奴は四肢を捥いでも再生してきました!気をつけて下さい!」

 

「っつーことはコレは敵連合って集団の仕業オラッか!」

 

ドゴン!

 

 ミルコが腕が4本生えた白い脳無を蹴り飛ばし壁にめり込ませた。

 さすがミルコだ全然見えない!俺も行くぞ…ん?

 こんな時にスマホに着信があった。保須市の住所…?近いな…増援頼む…?

 

「分倍河原くん!?なんでここに!?」

 

「緑谷!?お前こそなんでここに!?」

 

「それは…って今は時間がない!飯田くんが危ないかもしれない!」

 

「っ!そういうことね!愛剋天!ここは頼んだ!」

 

 憎珀天から分裂して愛剋天を出す。

 

 

「頼まれた!ミルコ!憎珀天を別の所の増援に送ります!

 セイッ!!脳無は俺で十分です!」

 

 憎珀天を緑谷と共に行かせてミルコと話しながら黒い脳無の腕を斬り飛ばす。…やっぱり腕が再生した!こいつ脳無だ!

 

「はっ!やるなオーズ!サッサとここを片付けて他の増援に行くぞ!」

 

「はい!」

 

 脳無が暴れてるのはここだけじゃないっぽい…。サッサとボコって次の所へ…!

 

 

数分前ーー…

 

……飯田視点……

 

ドオォォォン!!!

 

 っ!敵か!?

 

「マジかよこのご時世に馬鹿だな!

 インゲニウム!現場行く!走るよ!」

 

 ……?なんだあれは……っ!マズい!

 

 路地裏の向こうでヒーローが戦っている!しかも負けそうだ!間に合えっ!!

 

「あれ?インゲニウムどこ行ったの!?」

 

 すみませんマニュアルさん…!今はあの人を救けなければ…!

 僕がやられた時の為にクラスの皆に連絡を…増援求むっと…良し!

 行くぞっ!今だっ!背後をとっ…

 

ガンッ!!ガシャッ!

 

「ぐっ…!」

 

 くっ!失敗した…!今のに反応するなんて…!

 

「スーツを着た子ども……何者だ。

 消えろ、子どもの立ち入っていい領域じゃない」

 

「血のように紅い巻物と全身に携帯した刃物……ヒーロー殺しステインだな!そうだな!

 そのヒーローも兄さんのように傷つけるつもりか…!

 僕はーー…」

 

「その目は敵討ちか…?

 言葉には気を付けろ。"場合によっては"子どもでも標的になる」

 

 ヒーロー殺しがこちらに刀を向ける。

 

「標的ですら…ないと言っているのか…では聞け犯罪者。

 僕はお前にやられたヒーロー、インゲニウムの弟だ!

 兄に代わりおまえを止めに来た!!

 僕の名を生涯忘れるな!!インゲニウムMK-2!!

 お前には誰も殺させない!!」

 

「ハァ…言葉で取り繕っても所詮は復讐者…偽物だ…!」

 

 ……くっ!まずはあのヒーローを逃さなければ!

 

「時間を稼ぎます!逃げてください!」

 

「すまない…奴の個性で動けないんだ…!」

 

 ヒーロー殺しの個性…!?

 

「よそ見は良くないぞ」

 

ザシュッ!

 

「ぐっ…!」

 

 くそう!腕を斬りつけられた!速くて見えなかった…!

 

レロ…

 

「ぐっ…!!」

 

 体が…動かない…!?コレが奴の個性…!?

 

「あいつを助けようと動いたのは良いが…口先だけで実力がまるで伴ってない…。所詮お前も偽物だ…!

 じゃあな、正き社会のための供物」

 

「黙れ…黙れ…!兄さんは立派なヒーローだ!

 これまでもこれからも多くの人を救け導く最高のヒーローなんだ!

 お前が侮辱して良い理由なんて無いんだ!」

 

「そうか、死ね」

 

 くそう…!ここまでか…!

 

「「っ!!」」

 

ッダァン!!バゴォン!!

 

 その時。

 

「?…がっ!!」

 

 ヒーロー殺しが吹き飛んでいった。

 

「「救けにきたぜ(よ)飯田(くん)!!」」

 

 二人とも…!!

 

 

……隆鬼視点……

 

 俺の跳び蹴りと緑谷の拳をモロに食らったヒーロー殺しは路地裏の奥に吹き飛ばされていった。

 危ねえ……!!あとちょっと遅かったら飯田が殺されてた…!

 ステインが離れた隙に倒れているヒーローを木龍で回収する。

 

「二人とも…!来てくれてありがとう…!」

 

「ビンゴだったな緑谷!」

 

「身体を動かせない…!斬りつけられてから…恐らく奴の"個性"…!」

 

「大丈夫!僕だけならまだしも分倍河原くんがいる!大通りの方に逃げよう!」

 

 飯田からの情報によると斬るのが発動条件か…?っ!動いた!

 

「来るぞ!」「「!!」」

 

ユラァ……

 

「仲間が「救けに来た」…良い台詞じゃないか。だが俺は…こいつらを殺す義務がある。

 ぶつかり合えば当然……弱い方が淘汰されるわけだが…さァ…どうする?」

 

ゾワッ……!

 

 手だらけ敵の時とは違う…殺人者の眼……!

 逃がしてもらえる感じがしないな…!

 クソ…ミルコに任せて愛剋天も連れてくるべきだった…!

 身動き取れない二人を守りつつ緑谷と二人で時間を稼ぐ…出来ればヒーロー殺しを退ける……!

 

「分倍河原くん…!」「おう…!」

 

「やめろ!!二人じゃムリだ!僕は自業自得なんだ!あのヒーローを連れて逃げてくれ!」

 

 飯田が巫山戯たこと言いやがった。

 

「飯田マジで言ってんの……?んなこと出来るわけねーだろ!」

 

「飯田くん…!言いたいことは色々あるけど…後にする…!

 オールマイトが言ってたんだ…余計なお世話はヒーローの本質なんだって!」

 

「ハァ……!」

 

 ヒーロー殺しが不気味な笑みを浮かべた。

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