黒龍を討ち損ねたリンク(厄災)が、ダンまち世界に出現したようです。   作:さぬきのみやつこ

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クノッソス編は書くの難しいね。
オリジナルが完璧すぎるんよ。


寂しいパーティ

やあ!みんな!俺だ! 

ここを覗いてくれた君たちに、少しだけ自己紹介させてくれ!

俺の名はタナトス、死を司る神様だ!

 

“死”と聞くと悪いイメージが多いだろうが、俺は天界にいた頃は、それはそれは働き者の神だった。

実際にやっていることを説明すると、地上で死んだ生き物の魂を浄化して、また地上に還す、そんな感じで輪廻転生には重要な仕事をしていた。

でも、ある時を境に魂の浄化業務が激減しちゃったんだよね。

 

そう、神々の地上進出だ。

 

以前はモンスター達に蹂躙されるしかなかった地上の子供達も、恩恵を受けることで対抗手段が生まれた。

仕事が減った僕は観光がてら地上に降りてきて、最初の数年は大人しくしてたよ?色々楽しいこともあったしね。

でもある時を境に、こう思っちゃったんだよね。

 

「人類は、もう少し死んでもいいんじゃないか?」

 

そこからが早かったよね。

自殺願望たっぷりな眷属達を作って、巻き添えで他の子供達を殺したりして、数年も経てば協力者も増えた。

 

正直、できればいいかな?っていうくらいの感じで、都市の崩壊はそこまで真剣に望んでいるわけではない。

現状の活動でも充分満足してたんだよね。

 

「逃走ルート1番!モンスターも眷属も殲滅されました!駄目です、通れません!」

「ルート2、3も駄目です。扉の操作が出来なくなってます!」

「バルカ様がやられたようです!崩壊も期待できません!」

 

ほんと、なーんでこうなったんだろう。

逃走しようとしても、扉の操作やらロキの眷属達の追い込みで奥へ奥へと誘導されてる気がするし

最初の段階で気づいたんだけど、彼らの動きと奪われた鍵の数が一致してないんだよね。

あれ?エインちゃんだっけ?どうしたの?クビ?

あー、はいはい、オワタオワタ・・・逃げときゃ良かった。

 

「見つけたでぇ〜ターナートースー!あーそーぼ♪」

 

「負けたよ・・・報酬の代わりっていうわけじゃないけど、1つ教えておこう。」

 

切り捨てられた腹いせはしとかないとな

 

「エニュオにとって、この人造迷宮は“砦”ではない・・・“祭壇”だ」

 

「祭壇?どういうことや?・・・手に持っとるんは何や!」

 

「せいぜい頑張るといいよ。僕は文字通り、高みの見物を決めさせてもらうとしよう。」

 

 

 

この日、2柱の神が天界へと還った。

クノッソスの攻略に駆り出された冒険者達がそれに気づいたのは、少し遅れてからだった。

 

 

 

➖リンクside

 

「リンクさん、こっちの方は小細工終わったっす!そっちはどうですか?」

 

「こっちも終わったはずだ、そうだよな?」

 

今回の攻略戦において、リンクとラウルの役割は撤退ルートの確保と敵の逃走ルートを狭めるための嫌がらせだった。

具体的には、“ウルトラハンド”で門を無理矢理持ち上げてゾナウギアの杭で固定、逆に自分達は使わないルートは門を閉じて杭で地面と接着するという方法。

 

「リンク、ラウル、ご苦労だった。・・・このまま新種の食糧庫を見つけ次第、荒らし回ってくれ!」

 

「了解っす!」

 

「・・・・・・・・・了解した。」

 

「どうしたっすか?リンクさん」

 

「俺だけパーティメンバー、おかしくない?」

 

ファミリアでも貴重なLv.7とLv.5の使い方としては贅沢だが、この役目は“ウルトラハンド”を覚えているリンクとラウルしかできないため仕方がない。

積極的に戦闘に参加できないのは仕方ない・・・問題があるとすれば

 

「キュウ?」「ガウ?」

 

自身に割り当てられたパーティメンバーが、ヘルハウンドとアルミラージということを除けばである。

 

「限られた戦力での攻略なんだ、諦めてくれ。」

 

「すまない、英傑よ。2人のことをよろしく頼む。」

 

前回の作戦で、一時的な味方として利害が一致している彼らは、異端児(以下ゼノス)は理知のあるモンスターである。

1人だけ集合場所が18階層の入り口だったのもおかしかったのだが、待ち受けていたメンバーを見た時は、本気で道に迷ってしまったかと5分ほど悩んだくらいだ。

作戦のため持たされた通信用のマジックアイテム(以下オルクス)で確認を取ると・・・

 

「道案内が出来るらしい、戦力は・・・君1人で充分だろう?」

 

という非情な返事のみがあった。

 

「・・・少し、寂しいな。」

 

そんな状況なだけに、少し俯いたリンクの体調を心配して今も足元に身体を擦り付けている2匹が、モンスターなのに可愛く思えてしまう。

 

「少し休憩しよう・・・肉とニンジンがあるが、食うか?」

 

「キューッ‼︎」「ガウッ‼︎」

 

「食ったら、すぐ行くぞ!」

 

すぐに仲良くなった。

 

その後、実質2回目となるクノッソスの攻略は、唐突で劇的な盤面の変化により撤退を余儀なくされる。

 

成果は、神タナトスの送還

被害は、神ディオニュソスの送還、それに伴う恩恵を失った眷属達の壊滅

 

混乱により、オルクスでの連絡も途絶えてしまい、リンクが状況を知ったのは、全てが終わったあとだった。

 

手がかりはただ一つ

 

1匹の龍と、それを取り囲む6人の乙女、そして禍々しい輝きを放つ赤い月が描かれたタペストリーのみ・・・

 

そして、1人の少女に大きすぎる傷を遺し、クノッソス攻略戦は終了した。

 

 

 

➖気分を変えたい!プチ設定集

・ウルトラハンド(ラウル)

魔導書とミネルの手助けにより発現した、ラウルのふたつ目の魔法?

やれることは基本的にリンクと同じ(物同士をくっつけたり、重い物を持ち上げたり)だが、操作する際に一度、手に触れる必要があるのが相違点

 

・スクラビルド(ラウル)

ラウルが自力で身につけた魔法?

リンクの魔法が参考になっているため、基本的にやれることは同じなんだが、剣を矢にスクラビルドして飛ばすという、リンクでもできない技も使える。

リンクからは嫉妬の嵐、威力の割にコストが高いのであまり使うことがない技法である。

 

・リンクにお供したヘルハウンド、アルミラージ

原作でベルやカサンドラと仲良くしていた子たちとは、また別の個体

クノッソス攻略戦中に、リンクに餌付けされまくる。

味をしめたのか、よく働いてくれる。

どちらもLv.3相当の実力者、出番はない。

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
ダンまち19巻読みましたか?
ネタバレは避けますが、すっごい面白かったです。
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