黒龍を討ち損ねたリンク(厄災)が、ダンまち世界に出現したようです。 作:さぬきのみやつこ
遠い昔、この地がハイラルと呼ばれるよりも昔の話
ある一族が、地上に降臨した。
一族の名は、“ゾナウ族”
未知の技術と、7つの秘石を持つ彼らを、当時の人々は“神”のように敬い、崇拝した。
後に、ゾナウ族の“ラウル”とハイリア人“ソニア”が結ばれ、国を作る。
それが、“ハイラル王国”の始まりであった。
しかし、建国期には大きな問題があった。
魔王“ガノン”の誕生である。
ゲルドで生まれたガノンは、一度はハイラルへの侵攻を諦め、配下となるものの、力を手に入れることを諦めていなかった。
謀略により王妃を殺害、秘石を手に入れたガノンは魔王となった。
ハイラルの国王“ラウル”は賢者を集め、討伐を試みたものの、魔王の力は大きくなり過ぎていた。
そこで、未来より来たという時の賢者の助言に従い、魔王を封印することにした。
国王自身の身を犠牲に、封印は成功
後の世に生まれる“勇者”に後を託し、建国期は終わった。
そして魔王が目覚めた後、退魔の剣に選ばれた勇者“リンク”は、激戦の末・・・討伐を果たす。
「・・・となるはずだったんだろうがなあー!女神ハイリアよ!宛が外れたな!」
ガノンは、ハッハッハッー‼︎と高笑いを上げる。
目覚めたばかりでテンションが高いのか?だか隙があるよにも見えない。
「なあ、ガノンっちゅうたか?」
「・・・はあ、気分が良いのに邪魔が入る・・・なんだ?名も知らぬ神よ?」
「自分の目的は、なんや?」
「世界の終末・・・・・・・・・だったんだがな」
「だった?」
リンクやミネルに聞いていた話より、落ち着いた様子のガノンは心境の変化でもあったのか、自身の目的を過去形のように語る。
しかしそれには、理由があった。
「何度か小さい目覚めを繰り返していてな、神々が降臨したことは知っていた。・・・こうして神の身体を乗っ取る計画も、その時に考えたものだ。」
何かを感じるように目を瞑り俯く、そして一呼吸の後にガノンはこちらに向き直る。
「神の力とは埒外だな、今この時も我が魂が激しく消耗するのを感じる。」
「時間がない・・・リンクを呼べ!1人の戦士として!リベンジだ!」
➖1時間後
「・・・・・・漸く来たか」
「久しぶり・・・で合っているか?ガノン」
異端児のレイの力も借りて、迷子の状態からようやく発見されたリンクは、ガノンの前に姿を現す。
リンクが来る頃には、クノッソスに散らばっていた団員たちも集まっていたが、その間に戦闘は一切行われなかった。
ガノンは、坐禅を組み精神統一するなか、団員達はロキの指示により、監視に徹していたのである。
力の差もそうなのだが、リンクの因縁の敵、何よりもその敵本人も決闘を望んでいることから、手が出せなかったのだ。
それ以降、言葉はなかった。
生まれた場所も、立場も、時代も違う2人が互いの事を知るのは、戦いの中でのみだった。
遥か昔のこととなった最後の戦いを再現するように、剣と刀の撃ち合いから始まり、様々な展開を見せる。
剣だけでは埒が明かぬと判断したガノンは瘴気で弓を作り、リンクもまたオオワシの弓を番える。・・・変化があったのはここからだった。
風が吹く
『やれやれ、因縁の対決だっていうのに、仲間外れはひどいんじゃない?・・・これくらいは、させてもらうよ!』
リンクより放たれた矢は風を纏い、瘴気を纏う矢を弾く。
一直線にガノンに着弾すると風撃が炸裂し、追随するように雷が落ちた。
『矢を目印に、一点に威力を絞った雷を落とす・・・娘の真似だが、もう少し協調性があれば、昔もこういう戦い方ができたかもねえ』
『ババくさいよ、ウルボザ。歳なんだから若作りでもしてなよ。』
『あとで、焼き鳥な』
『ごめんなさい。』
2人のことが見えていないガノンは、何が起こったのかがわからなかった。
「また、妙な技を身につけたものだ。」
矢を打ったリンク本人は、
エ、今の何⁉︎( ゚д゚)
本人も、何が起きたかわかってなかった。
どうもリーバル達のことは誰も見えていないらしい、驚いた様子のリンクの隙を見逃すガノンではない。
剣もダメ、弓もダメならと、今度は槍を作り突撃する。
一瞬の隙とはいえ、虚を突かれる形で槍が胸に刺さる。
勝負あったか?と思わせる一撃だったが、ガノンに油断はなく、いつの間にか持ち替えた金棒を脳天に振り下ろす。
「冥土の土産に、勝ち逃げさせてもらうぞ‼︎リンクッ‼︎」
『そうは問屋が卸さねぜ!』
攻撃が当たる直前、バリアのようなものにガノンの攻撃が弾かれる。
『はい、これで元通り♪』
槍で貫かれた胸部の怪我どころか、破れた服まで治す癒しの水がリンクを纏う。
体制を崩したガノンが最後に見たのは、火のついた松明を構えるリンクだった。
「【スクラビルド】“たいまつ+白龍の角”!」
眩い光を放つ浄化の炎に包まれて、魔王ガノンは消滅した。
最後に放った一言は、懺悔や負け惜しみでもない
「どうせなら、ちゃんとした剣で切って欲しかった。」
という願望だけだった。
➖あれから数日
祝勝会兼4人のランクアップをお祝いする形で、ロキ・ファミリアでは宴会が開かれた。
結局、ガノンとの戦いで起きた英傑達のスキル自動発動は謎のままに終わってしまったが、ガノン討伐という大偉業の前にリンク自身がそこまで気にしていなかった。
アレだろ?最終回補正でしょ?(╹◡╹)
とのことらしい・・・メタい
そのリンクは現在
ドーン(╹◡╹)
ドーン( ゚д゚)
ドーン_:(´ཀ`」 ∠):
厨房で素材を鍋にドーンしまくっている。
宴会の主役のはずなのに、クノッソスで迷子になった罰で料理当番にさせられていた。
解せぬ(`・ω・´)
クノッソスでの戦いの後、ロキ・ファミリアではいくつかの変化がある。
ひとつは、ミネルの成仏である。
『ゼルダのことは気掛かりですが、ガノン討伐を成し遂げた今、私の役目は果たされたと考えてよいでしょう。』
「ミネル・・・」
『悲しそうな顔をしないで下さい・・・別れが辛くなってしまう。』
「いや、その・・・足元に」
『足元?・・・⁉︎』
「ミネルざまぁー!!おわかれなんていやでずぅーー!!」
『リーネ殿・・・短い間でしたが、あなたのことは忘れません。』
ミネルが目覚めてから、リンクの次に共に行動することが多かったリーネはギャン泣きしていた。
結構引きずっているらしく、宴会の最中も
「はい、アーン♪・・・ウフフ、美味しいですか?ミネル様!」
などと言いながら、虚な目でミネルゴーレム改メ(ミネル不在)に話かけていたので、ガチで怖い。
別れ際に、“魂の秘石”を預かっていたので、そのうちミネルを呼び戻しそうな勢いである。
そしてもう一つの変化は、宴会が終わってすぐのこと。
リンクは団員達が寝静まったのを確認して、中庭にある退魔の剣を引き抜きホームを後にする。
リンクのロキ・ファミリア一時脱退である。
ミネルからの遺言を元に、各賢者の秘石が納められた神殿を巡り、ガノン討伐の報告をしつつ、ゼルダに関する情報を集める旅に出るのだ。
「挨拶はせんでええんか?」
「ロキ・・・酔いつぶしたと思ったのに、しぶといな。」
湿っぽくなるのを嫌い、みんなが酔い潰れた(料理に睡眠薬まで入れた)のに、それでもロキは起きていたらしく、都市の外に通じる門の前で待ち構えていた。
「ええやん、ええやん!うちくらい来らんと、逆に寂しいやろ!」
「来てるのは、ロキだけじゃないっすけどね」
「「ラウル⁉︎」」
ラウルも来ていた。
「なんでラウルが?というかラウルが来たなら、他のやつも?」
「来てないっすよ?」
アッソ(・∀・)
「まあ、みんな気づいててスルーしてくれてたんっすよ・・・団長からの伝言も預かってるっす‼︎」
➖リンクへ
何も言わずに出ていこうというのは、気まぐれな君らしくて結構だと思うよ?けど、名実共に“Lv.8”になった君に、あまり留守にされると困るので、用事は1年以内に済ませて帰ってくるように!迷子にならないよう、ラウルも同行させるのでそのつもりで!みんなには僕から説明しておくよ。
追伸、
あとで1人合流するかもしれないが、うまく拾ってやってくれ。
フィンより➖
「ということなんで、よろしくっす!」
「頼もしいね・・・それじゃあ、ロキ!ちょっと行ってくるわ!」
「おーいてらー!・・・と最後に聞きたいことあったんやった。」
ン、ナニ?(・∀・)
「自分、ガノンのとの戦いの時、なんで退魔の剣使わんかったん?」
「・・・・・・畑に刺したまま、忘れてた。」
「「・・・・・・・・・」」
➖数時間後
リンクとラウルは、仲良くスカイダイビングをしていた。
「あのー、リンクさん?確か雲の上にある時の神殿に行くって行ってましたよね?」
ウン(╹◡╹)
「なんで落ちてるんですか?」
「翼のゾナウギア消えるの忘れてた・・・というよりラウル、ただ落ちてるわけじゃないぞ!」
「そうなんすか?」
カッコつけて、落ちてるだけだ!( ´ ▽ ` )
「いや!それどこのバズライO・イヤアァアア!!!!!!!!」
世界を巻き込んだリンクとラウルの冒険は、始まったばかりである。
後半ちょっと雑になったけど、これで最後です。
作者がコログを集め切ったら、またお会いできると嬉しいです。
読んでくれたり、感想くれたり、評価くださった方々
お付き合いくださり、ありがとうございました。