黒龍を討ち損ねたリンク(厄災)が、ダンまち世界に出現したようです。 作:さぬきのみやつこ
それはある日の休日のこと
「フィン!今度の遠征の食料物資について相談がある。」
「リヴェリアか・・・食品関係は、リンクに半分お願いするつもりなんだけど・・・」
「手持ちの物資も、もう少し増やした方がいい!奴は十中八九、迷子になるぞ。」
「そうだった・・・ありがとう、久しぶりの遠征だからすっかり忘れていたよ。」
休みの日だと言うのに、遠征の計画で忙しいフィンとリヴァリアは、あれやこれやと相談をし、準備を進めていた。
休みの日は休めばいいのに、と思うが普段から忙しい2人はできる時に作業を進めるのが、1番楽だと知っている。
なぜなら・・・
「ああ、ならこれとこの物質は帰還時用にリンクに持っててもらっ「たたたた大変っす!事件っす!」どうしたんだい?」
平和な時ほど、何かがあるのがロキ・ファミリアであるからだ。
「ラウル、落ち着け。ゆっくり話せ。」
「はあ、はあ、リンクさんが!」
主に、リンクのせいで
「リンクが?」
「また、何かやらかしたのか?」
「ちっさくなったす!!」
「「・・・・・・・・・ハァッ‼︎⁉︎」」
リンクが小さくなった。
➖食堂
あれからすぐ、ラウルに案内されて食堂についたフィンとリヴェリアが見たのは、
「キャー!モグモグしてる!ほら!こっちのも美味しいよ!」
「ティオナ、そろそろ変わって、私も抱っこしたい。」
「えー!もうちょっとだけ!」
「バカッ!後がつっかえてるんだから、さっさと変わってあげなさいよ。」
黄色い声を上げる女性団員達に、もみくちゃにされている大分デフォルメされたデザインのリンクと、
「だ、誰か・・・助けて」
どういう経緯でそうなったのか、水瓶に頭から突っ込んで出れない神ロキの姿だった。
それを見た2人の反応は、
「「ああ!あれか!」」
どうやら、経験済だったらしい
〜団員に事情説明中
「トゥーンリンクっすか?」
「ああ、ファミリアが結成したばかりの頃にも、一度なったことがあるんだ。」
「幼児退行とは少し違うんだ・・・リンクが普段から着ている服や装備に、特殊な効果があるのはみんな知っているね?」
「はいっす、泳ぐのが上手になったり、どんな高さから落ちてもダメージがなかったりだったっすよね?・・・もしかして、あれも?」
全員の視線が、リンクの服に集まる。
リンクが今着ている服は“風の勇者”シリーズで、何故かブレワイやティアキンでもなかったのに、装備に合わせて姿も変わっている。
変わったのは姿だけではなく、何故か少し幼くなっている。
ブレワイが15歳以上対象に対して、“風のタクト”や“夢幻の砂時計”が全年齢対象であるのが原因だと思う。
とりあえずの問題は、
「リンクさん・・・元に戻るんっすよね?」
「戻る。戻るんだが、ステイタス更新でしか戻せないんだ。」
そのステイタス更新をできる神ロキは、水瓶に突っ込んだまま事切れた。
「あれ、当分起きないっすよ。」
「なんであんなところに?」
「真っ先にセクハラしようとして、ぶん投げられたっす。」
「待つしかないね。・・・そういえばリヴェリアは?」
「リンクさんを抱っこするための、列に並んでるっす。」
「・・・・・・」
2人が話している間、リンクはされるがままで出された料理を片っ端から平らげていた。
料理を食べている間は、大人しいらしい
「とりあえず、ロキを医務室に運んで休ませてくるよ。」
「あ、はいっす!」
「見た目は可愛いが、ステイタスは据え置きだ。・・・接し方に気をつけてやってくれ。」
「え、それ、聞いてない」
フィンは、歩く爆弾をラウルに任せて部屋に戻っていった。
〜2時間後
食べることに飽きたのか?トゥーンリンクは、料理を食べる手を止めて、乗っていたリヴェリアの膝から降りる。
「どうしたリンク?トイレか?それともお昼寝の時間か?」
子供がご飯を食べた後にすることなど決まっている。
遊ぶ(╹◡╹)
運動だ。
そこからが、嵐の始まりだった。
「リンクさん!ダメっす!畑でブーメランは、野菜が危ないっす!」
畑でブーメランを投げ、ハイラル野菜を危険に晒し
「イカレジジイ、マジでちっさくなってんじゃねぇか!ハハハハハァー‼︎ザマァーー‼︎」
「ベートさん!ダメっす!ステータスは据え置きなんで、喧嘩売ったら・・・ああ、遅かった。」
通りがかったベートは、容姿をイジッたため犬神家のポーズで地面に埋められ
「リンクたん、いい子やからその手に持った壺をそっと下ろしてくれへん?後生やから!」
目を覚ました神ロキは、目の前で秘蔵の酒が入った壺を割られ
「・・・リンク、一緒に修行しよう?」
アイズと2人でホームの壁に大穴を作る。
「あ、今ので60万ヴァリスくらいっすかね?」
「いや、70はいくだろう。」
フィンとラウルは途中から諦めて、被害額の算出に集中していた。
見た目が小学生くらいなだけに真剣に怒ることもできず、かと言ってステイタスで押さえつけようにもアビリティはリンクのほうが上
もはや誰にも止めることができない“厄災”と化したリンクを前に、嵐が早く過ぎ去ることを祈るしかない団員達を前に、ある救世主が現れる。
「おお?珍しいこともあるんもんじゃ!まさかリンクが酔い潰れる所が見れるとはのう!」
いつのまにか帰ってきていたガレスが、リンクに酒を飲ませて酔いつぶしたのだ。
ガレス自身は、リンクの変化に一切気づいていない。
「でかしたあ!ガレス!・・・今のうちに、サクッと更新して・・・と、終わったあーーー‼︎」
爆睡したまま、リンクは元に戻った。
➖その晩
「いやー、一時はどうなるかと思うたけど、なんとかなったなー!」
「お疲れ様・・・と言うべきか」
ステータスの更新に来たリヴェリアとロキは、今日の一日を振り返る。
「Lv.1の時のあれは、可愛いもんやったけど、今はもう手がつけられんな。・・・秘蔵の酒が(泣)」
1人でどんどん話すロキに任せ、適当に相槌を打つリヴェリア
「しっかし、なんであの服持ってたんやろ?全部、没収したはずやのに・・・なあ、リヴェリア」
「・・・・・・」
「トゥーンリンクのこと知っとるの、フィンとうち、あとリヴェリアだけやしなあー」
「・・・・・・」
「確か服は全部、リヴェリアが持っとったよな?」
「・・・今日、割られた酒、明日にでも買いに行くとしよう。」
「さっすが!ママ!話がわかるなぁー!」
➖翌朝
何故か、壊れた壁、酒、畑が全て綺麗に直っていた。
リンクは、昨日のことを一切覚えていないらしい。
ロキは、酒一本分得をした。
ちなみに、ベートは埋められたままである。
犯人:リヴェリア
動機:昔のあれが忘れられなくて・・・つい
昔のアレ:夢見の勇者服
読んでくれて、ありがとうございました。