黒龍を討ち損ねたリンク(厄災)が、ダンまち世界に出現したようです。 作:さぬきのみやつこ
お正月・・・それは、新年祝う下界の文化。
種族や、信仰する神ごとに祝い方も異なれば、その日付も、夏であったり冬であったりとさまざまだ。
しかし、ここオラリオでは独自の暦が設けられており、祭事に関する日取りなども、おおよそ定められている。
神々が知るもう一つの下界、その世界の“西暦”を参考に作られた暦より、本日の日付は1月1日の明朝・・・オラリオは、また新しい年を迎えた。
この日ばかりは、どこのファミリアもお休みモードのお祭りムードで、探索系のファミリアも例外でなく朝から飲み歩く者も見受けられる。
そもそもダンジョンに潜ろうにも、ギルドもお休みだ。
ということで早速、リンクの所属するロキファミリアのお正月を覗いて行こうと思う。
「も〜♩い〜くつ ね〜る〜と〜♩おーしょーおーがつ〜♫」
「なってるけどね」
「おー!フィンやないか!あけおめー!・・・他のみんなは?」
「種族毎で集まって、先にお祝いしてるみたいだよ。」
「ぶー!主神のうちは、後回しかいな!」
朝からご機嫌なロキの部屋を訪れたのは、団長のフィン。
「仕方ないさ、文化の違いもあるからね。徹夜した組もいるし、全員揃っての宴会は夜からだよ。」
「まー、毎年こうやしな。文句言ってもしゃーないか!」
他の団員達が挨拶に来てない中、彼が朝イチで新年の挨拶に来るのは、団長として自分くらい来てやろうと思ったのと、伝言を頼まれたからだろう。
「夜まで暇なら、中庭に出るといいよ。」
「なんか、あるん?」
「リンクが新年を祝って、催し物を用意したらしい・・・集まりがない子たちも何人か集まってるから、暇はしないと思うよ。」
「おお!そういうのがあるなら、早よいうてーなー!よし、行くで!」
正月ぼっち脱却のお誘いに、ロキは歓喜の声を上げながら中庭に向かって行った。
〜中庭〜
中庭は、昨晩から降った雪が積もっていたが、丁寧に除雪された形跡があった。
かまくらに雪だるま、少しずらして焚き火が組まれており、ロキとフィンが着く頃には、すでに何人かの団員たちが集まって暖をとっていた。
ガレスや、ラウルを含めて4人くらいだろうか?
中庭の飾りを見たロキは、いかにもリンクがやりそうなことだと思い、その中に意外な人物を見つけ、声を掛けに行く。
「おーい!ベート!あけおめー!お年玉くれやー!」
「あぁ?・・・チッ、ロキも来たのかよ・・・」
3つ用意されていた焚き火のうちの1つを、1人で占有していたベートは、うるさい奴が来たと悪態をつく
「甘いなー、甘いで、ベート!面白そうなことがあるのに、うちが来んわけないやん!」
「・・・・・・それも、そうか」
「うちからしたら、ベートがある方が珍しいで?」
「イカレじじいが、うまいもん食わせてくれるっつーからよ・・・」
本来なら、朝と夜集まって食事をするロキファミリアだが、前述した通り今日は夜のみ、年明けでめぼしい食事処も開いてないため、こちらに来たという。
ベート自身、一食二食抜いたところで平気なのだろうが、リンクに誘われた手前、断る理由もなかったのだろう・・・俗に言う、ツンデレベートというやつだ。
「で、今日うちらを呼び出したリンクは、何しとるん?」
ひとしきり軽い雑談を終えたロキはようやく、中庭にリンクが見当たらないことに気がついた。
中庭にいるのは、目の前にいるベート、かまくらでくつろぐアキ、本を読み始めたフィン、3体目の雪だるま制作に取り掛かったラウルとガレス・・・何しとるん?
「イカレジジイなら、朝会ったきり見てねぇぞ。準備でもしてんじゃねぇのか?」
「あー、うまいもん用意するって言うてたな・・・大人しく待つか・・・」
ロキは、先に座っていたベートを足蹴にし、自身の場所を開けさせると置いてあった椅子に腰をかけ毛伸びをする。
「最近は寒くて引きこもりがちやったからな〜、心なしか空気もうまいで!」
「静かだったから、もう少し引きこもってくれててもいいんだけどな」
「なにをー!年明けからツンツンしよってからに!・・・あれ急に暗く」
年明けのお祝いムードに当てられてか、いつもより饒舌なベートとの会話・・・それに気づいたのは、偶然だった。
毛伸びをしていなければ、気づきすらしなかっただろう。
自身の頭上に落ちてきた重量物の存在に・・・
「あ、うち死んだわ「避けるフリくらいしろや!」
あわや送還一歩手前で、ベートに助けられた。
落ちてきた重量物は、その殆どがゾナウギアで構成されており、ここまでくれば殺神未遂の犯人も、すぐに予想がついた。
ロキ、そこいたらアブナイ ( ・∇・)
「もっと早よ言わんかー!!」
「降ってくる前に言えや、イカレジジイ!!」
犯人は、リンクだった。
その後、フィンにも説教を食らったが、割と短めに終わった。
というのも、フィン自身もリンクが新たに組み上げたゾナウギアの気になったからだ。
「祝いの日だ、説教はこのくらいにしておこう・・・で、これは?」
また、くだらないものを作ったのか。という怒りと
でも、大砲や、爆弾が付いていないので今までで1番マシでないか?という諦めにも似た感情を込めて、フィンはゾナウギアを見上げる。
(去年の打ち上げ花火とは違う、タイヤが付いているが移動に使うのか?だが杭で地面に固定されているし・・・・・・ダメだ。全然わからない。)
オモチ製造マシン!“どつい太郎君ver.4.2” (°▽°)
(?!?!?!?!!!!?!?????!???!??)
余計に分からなくなった。
~レッツ!お餅つき!~
まず、ゾナウギアを組み立てます。 (╹◡╹)
用意するゾナウギアは、
・起き上がりこぼし×1
・携帯鍋
・浮遊石×3~5(お好みで)
・杭×4
・角材×1
・タイヤ(大)×1
・馬車の車両×1 です。
本日は、あらかじめ組み上げた物を用意しておいたので、こちらを使います。(°▽°)
次に、タイヤについた角材と起き上がりこぼしが、鍋の中心を捉えていることを確認して起動します。(*^ω^*)
この時、こぼしの底面が鍋を壊さないように注意しましょう(╹◡╹)
最後に、鍋にハイラル米をぶち込みます。
通常の調理で完成した“おにぎり”が、ゾナウギアの機能で潰されて・・・・・・・・・いい感じに“お餅”が出来ます。(≧∀≦)
(((((・・・・・・・・・いや、できるか!!?)))))
完成したお餅の味は、好評だった。
後日フィンは、遠征の保存食として導入を検討したが、慣れない食べ物に喉を詰まらせる団員が続出したため断念した。
「あれ、極東やと“静かな暗殺者”って、呼ばれてるらしいで」
「・・・・・・なんか、納得できるね。」
1番喉を詰まらせたアイズは、お餅が嫌いになった。
あけましておめでとうございました。