黒龍を討ち損ねたリンク(厄災)が、ダンまち世界に出現したようです。 作:さぬきのみやつこ
大分早い、スランプ中
ある日のロキ・ファミリアでの朝食時のことである。
「リンクさんの種族って、結局なんなんですか?」
また、始まった。と食堂に集まった団員達は揃って思ったであろう。
「さあね?私達も知らないのよ。」
「あははー、ゴメンねー!でも気になるよねー!」
疑問に対して軽く答えるアマゾネスの双子、こういう嘘をつく性格でない2人が知らないということは、本当に知らないのだろう。
ロキ・ファミリアに加入した新人が、ある程度彼らと共に過ごして気づく疑問。
中には全く疑問も持たない鈍い者もいるが、殆どの者が気づいて頭を悩ませる疑問。
(((リンクの種族って何⁉︎)))
今回この話題を上げたのは、“レフィーヤ・ウィリディス”。現在Lv.3の2級冒険者の彼女は、ファミリアの幹部達が太鼓判を押す魔力の才能と、同族の魔法を召喚する特異な魔法を武器とするエルフの少女である。
ファミリアに入ってからそこそこ経つレフィーヤだが、今さらこの疑問を口にしたのも不思議なことではない。その理由は、現在のロキ・ファミリアの運営状況がそのまま理由になる。
リンクがファミリアに加入してから、かなりの年月が経過しており、現在ではここオラリオにおいて2大派閥に数えらるロキ・ファミリアは、少なくない人数の団員が所属している。
ともなれば、ダンジョンに潜るときは、パーティ単位に分かれての活動が基本となる。中には単独での探索をメインにするものもいるが、方向音痴のリンクは圧倒的に前者だ。がこの男、基本的に決まったメンバーでしか探索を行なっていない。
大抵の場合は、ラウルとのツーマンセル、それ以外であればリヴェリア、ガレス、フィンくらいしか組む人間がいない。これに関してはフィン曰く、
『彼は戦闘狂だからね、一緒に潜ると後ろが育たないんだ。』
とのことだ。
故に、レフィーヤがリンクと共にダンジョン探索を行ったのは前回の遠征が、初めてだったということになる。・・・彼女もまた、リンクのことをエルフと勘違いしていたのだろう。遠征での行動を見るたびに、ギャップを感じたに違いない。
「自分も気になってるんすけど・・・実際、なんなんすかねー?」
「あんたが知らなきゃ、誰も知らないわよ。・・・ロキを除いて」
しれっと会話に参加してきたラウルすら知らないのだ、団長のフィンですら知っているか怪しいものである。
「久しぶりに話題に上がったね・・・僕もいいかな?」
「団長ー❤︎、どうぞ!私の横に!」
「あはは、ありがとう。ティオネ」
「団長は、リンクさんのこと知ってますか?」
わざわざ会話に入ってきたのだ。何か情報があるかもしれない。そんなことを思いつつ、レフィーヤは疑問を口にする。
「僕も気になって、色々調べているんだけどね・・・今だに謎なんだ。
本人に聞いてもはぐらかされてしまってね。いくつかヒントはあるにはあるんだけど・・・聞くかい?」
フィンすら知らないらしい、がヒントは気になるので聞くことにした。
Q.あなたはエルフかハイエルフ、またはハーフエルフですか?
A.チガイマス( ・∇・)
ロキ「嘘やないで」
Q.あなたは今いくつですか?
A.110イジョウハアル(*⁰▿⁰*)
ロキ「嘘やないで」
Q.オラリオ周辺の国の出身ですか?
A.チガイマス(╹◡╹)
ロキ「嘘やないで」
Q.獣人、もしくはドワーフ、パルームですか?
A.ゼンゼンチガイマス( ̄^ ̄)
ロキ「嘘やないで」
Q.好きな食べ物はなんですか?
A.イワ!マキ!コスパサイコー(*⁰▿⁰*)
ロキ「・・・嘘や・・・ないで」(食いもんか?それ!)
Q.以前は何をしていましたか?
A.キシ!( ・∇・)
ロキ「嘘やないで」
Q.特技はありますか?
A.クマヲカウ( ・∇・)
ロキ「・・・嘘やないで」
「・・・なんていうかその・・・聞けば聞くほど、訳がわからないですね。」
「そうだね、ヒントのおかげで迷走しているよ。・・・ちなみに」
ドスン!という音と共に金貨の入った袋がテーブルに置かれる。
「賭けにもなっている。」
賭けになっていた。
「1人1万ヴァリス、レフィーヤが入るなら丁度200万になるね・・・やるかい?」
「やります!」
一度気になってしまった以上、答えが気になる。そして誰も知らない謎に対する好奇心に火がついた瞬間だった・・・お金はおまけだ。
その日の夕方、ロキの私室
「朝のとき、また話題になっとったな〜自分」
「そうか?気づかなかった。」
服を脱ぎ全裸になったリンクの上で、血を垂らすロキ・・・おおよそ1年ぶりのステイタス更新である。Lv.7ともなれば上昇値も知れているため、ファミリア内では珍しいことでもない。
「まーた、ご飯に集中しとったな?ええ加減、暴飲暴食は控えんとな?ガレスが心配しとったで。」
「残ったら勿体無いだろ?」
「言い方が悪かったな!流石に皿ごと食べるのは、うちもどうかと思うで!」
「・・・残ったら勿体無いだろ?」
「皿は残せぇ!」
「・・・善処する。」
「そこはもう、わかったって言うて欲しかったわ・・・ほい、更新終わったで!」
基本的に雑談がメインになりがちである。
➖
リンク(ハイリア人、ゾナウ族)
Lv.7
力:S999
耐久:S999
器用:S999
敏捷:S996
魔力:S993
発展アビリティ
収納:S
剣士:A
狩人:B
対異常:A
方向音痴:C
魔導:D
幸運:E
魔法
・【ウルトラハンド】
なんかこう・・・くっつける!
・【スクラビルド】
道に落ちている小石からモンスターのドロップアイテムまで、武具に対しての合成をその場で行える。
・【ブループリント】
ウルトラハンドで作成したものを記憶、再現可能。素材が足りなければマインドを消費して代用品を作成。
スキル
・【不眠不休】
休みなく動き続けることが可能。限界時間はステイタスに依存
・【試練の覇者】
片手剣装備時にステイタスを高補正。“マスターソード”装備時はさらに超補正。
・【英傑の詩】
“ミファーの祈り” “リーバルの猛り” “ウルボザの怒り” “ダルケルの守り”をマインドを消費して使用可能。※“ミファーの祈り(過保護)”のみ自動で発動、キャンセル不可。
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「・・・あともう少しか」
「なーにが、後もう少しやねん!とっくの昔にランク上げられる癖に!」
「仕方ないだろう、性分なんだ。」
リンクのステイタスを眺めたあとの感想は大体いつも同じである。
ロキの目から見れば異常、本人からしたら物足りないだ。
リンクの異常性はLv.1の頃から目立っていた。フィンやガレスが先にランクアップする中、全アビリティの評価値を999にすることに異常なこだわりを見せていたのだ。
悲しいかな理由はない・・・強いて言うならば“ゲーマーの性”と言うべきだろう。
「種族わかる訳ないんよなーこれ、オラリオは愚か、世界中探しても知っとる人おらんやろうし。」
そして種族といえば、お察しの通りである。
「少し罪悪感はあるが、興味を持ってもらえるのは悪くない気分だな。」
「もうちょいヒントやっても、ええ気がするけどな?」
「団員たちの反応を見て、ロキも楽しんでるじゃないか?」
「否定はせんなぁ!・・・「アッハッハッハッハ!」
この神にして、この男あり!
ロキ・ファミリアは今日も平和である。
???
「これは!ゾナウギアの残骸⁉︎・・・使っている者を見たことがあるのですか⁉︎・・・会わせてください!」
誤字は後で訂正します。
読んで頂きありがとうございます。