(クエエエエエエエエエエエエエ…!!!)
「あんたの好きなようにはさせない…!」
(クエエエエエエエ……エエエ…エエ……エ………)
「これで片付いたっと♪」
(ザッ…ザッ…ザッ…)
「こんなデカくて凶暴な奴を一撃で仕留めるとは…」
「あんた、何者なんだ?」
「え?…あ!…」
「…私はずっとこの惑星に住んでるたった一人の生き残りなの。」
「たった一人の生き残り???」
「それじゃここには誰も???」
「えぇ…そうよ。」
「私が最後の住人…とでも言った方がいいかしら?」
「そうか…他には誰も…」
「あ!…俺の名前は…ウィルス」
「コーダ・アンドリュース・ウィルス」
「さっきは助かったよ…ありがとう…」
「私の方こそ…もう一人を助けられずにごめんね…」
「いや。気にしなくてもいい…」
「………」
「私の名前は…楓…」
「天愛楓…」
「あなただけでも危ないところを助けれて良かった。」
「……良かったらあたしも一緒に?…」
「あぁ…是非そうしてくれ…」
「色々と聞きたいことがあるし…」
「第一、此処と言い、さっきの奴と言い、いったいなんなんだ???」
「ここは「かつての地球」…今は「天と地の球体」と私は呼んでいるわ」
「んで、さっきの化け物は、「ズーリー」と言って、身体がおっきい割には走るのが得意で一度見つかると人間の走る速度じゃ振り切れないわ。」
「おまけに「ズーリー」の好物は、生きた人間の臓物…」
「まぁ…見た目はあんなだけど、一応「卵」も産むのよ。」
「………………」
「…もしかして、ジョンの肉片を?」
「えぇそうよ…」
「彼には気の毒だけどね…」
「…ところで、これからどこに向かうんだ?」
「そうね…」
「「居木」と呼ばれる場所に行こうかしら?」
「居木???」
「そこには何かあるのか?」
「それは着いてからの…お・た・の・し・み!」
「……さっ。行きましょ。」
「陽が落ちる前に…」
(ザッ…ザッ…ザッ……)
(ガルルル……)
(ウゥゥゥ………)
「さっきの化け物は?」
「あれは「ドラルン」よ。」
「走るのはズーリーよりも遅い…と言っても、人間の足じゃ到底逃げれないわ。」
「おまけに「ドラルン」の好物は人間の頭よ。」
「逃げる人間を追い越し様に頭をガブッ…とね。」
「因みに「ドラルン」はお互いの目を合わさなければ襲ってこないわ。」
「そしてもう一匹は「ラガン」よ。」
「「ラガン」は「ドラルンの双子」と言ってもいいわ。」
「彼は二足歩行の生物を見つけたら「ドラルン」よりも早く走ってその獲物の前に立ちはだかるわ。」
「そして「ドラルン」に合図を送るの…「獲物はここだよ」ってね。」
「因みに「ドラルン」が食べ残した餌は「ラガン」の好き放題よ…」
「………」
「けど、安心して。」
「「ラガン」はその名の通り目が悪いの。」
「視界300メートル以内に入らなければ「ラガン」には見つからないわ。」
「つまり、「ドラルン」と遭遇した時は、目を伏せて歩けば、例え「身体」に当たっても襲ってこないし、「ラガン」と遭遇した時は、300メートル以上距離を取るだけよ。」
「……二体が一緒に居たら?」
「「ラガン」に見つからず、「ドラルン」と目を合わさなければどっちも襲ってこないわ。」
「ズーリー」
身体は大きく全長2メートル30センチ。
見た目はダチョウに似ているが、走る速さは100メートルを5秒。
体力もダチョウよりかなりタフ。
だが、一度走り出すと獲物を捕らえるか壁に当たるまでは止まらない。
全身の皮膚は一見剛毛のように見えるが、強靭な鱗で覆われており弾丸は一切受け付けない。
一度見つけた獲物は執拗に容赦なく、
男性の場合は右足を攻撃後、行動不能にしてから臓物を食べ、
女性の場合は左足を攻撃後、行動不能にしてから臓物を食べ、
その栄養で巨大な卵を産む。
好物は人間の臓物全て。
唯一の弱点は首を刃物で切断すること。
「ドラルン」
身体は大きくなく全長1メートル60センチ。
見た目はヒョウに似ているが、走る速さは100メートルを6.5秒。
体力もヒョウと同じくらい。
だが、瞬発力はヒョウの2倍で、眼が合った者に対して瞬時に近寄ることが出来る。
全身の皮膚は毛皮で覆われており、その色艶は荒野と完全に同化。
一度視界に入った獲物は人間でも化け物でも同種でも関係なく近寄り頭のみを補食する。
なぜ頭部のみを狙うのか、どうやって瞬時に近づくのか等その生体は一切が不明に包まれている。
好物は人間の頭部。
唯一の弱点は眼を合わせず近寄り心臓を抉り出すこと。
別名「荒野の鶻」。
「ラガン」
身体はとても大きく全長3メートル20センチ。
見た目はワニに似ているが、走る速さは100メートルを5.5秒。
体力やスタミナは桁外れに多い。
瞬発力は一般のワニの1.5~3.0倍を誇り、体格に反して俊敏に動ける。
全身の皮膚はあらゆる武器を容易く弾き、鋼並みに硬い。
荒野に住む怪物としては極度に視力が悪く、300メートル以内に近づかない限り襲ってこない。
基本自ら獲物を襲うことはないが、ドラルンと対で居る時は積極的に二足歩行ばかりを狙い、逃げ惑う二足歩行の行く先を封じる。
何故か分からないが、ドラルンと一緒に居てもドラルンに狩られることはない。
ドラルンが食べ残した獲物はラガンによって腕、脚、腰部、腹部、胸部の順番に補食し、骨まで食べるためその場には血痕のみが残る。
好物は二足歩行種の腰部。
唯一の弱点は300メートル以上離れた場所から口腔内を狙撃すること。
別名「荒野の大壁」。
「コーダ・アンドリュース・ウィルス」
ASFの艦長。
「天と地の球体」からのSOSを受信し、部下のジョンを連れて迷わず降り立った勇敢な男。
着陸早々仲間のジョンを失うが、この地の生き残りの楓と知り合い、SOSの発信地を探すと供にこの球体の謎と帰還方法を探る。
彼が住んでいる惑星に於いて彼は二児のパパであり、妻ニーナの良き夫である。
愛用の銃はM94改ショットグレネード仕様。
「天愛楓」
読み方は(てんゆうかえで)。
「天と地の球体」の生き残りで、このお話の主人公。
怪物の手によって父親は頭から縦に引き裂かれた後、全身を焼かれ餌食に。
母親は全身の皮膚を生きたまま剥がされ四肢を喰い千切られた挙げ句、腰部、腹部、胸部、頭部に卵を産みつけられその卵の餌食に。
よって、この地に巣くう魔物に怨みを持ち、狩ることだけを生き甲斐とするようになる。
この「球体」の現状は全て把握しているが、過去の「惑星」のことは一切知らない。
愛用の刀は「天龍一刀月乃」
刃渡り2メートル、刃幅20センチ、厚み4.3ミリ。
例えるなら牛刀の刃渡りをさらに長くし、刃幅と厚みを強固に、ラドンの皮膚も容易く切断できる切れ味を持ちながら、その重さは1.3㎏と圧倒的に軽いのが特徴。