(ブォン…ブォ~~ン)
「……………」
「……………」
「……おい。」
「…なに?」
「今から向かう場所ってどんな所なんだ?」
「そうね…」
「…言うなれば、武器工場って所かしら。」
「武器工場?」
「えぇ…」
「あなたのその武器だと、この世界では生きていけないわ。」
「…………」
「だから、あなたが使いやすい様な特別製の武器を造ってもらおうかと。」
「特別製?」
「そうよ。」
「だって、あなたは刀より銃が得意でしょ?」
「あぁ…」
「だけど、この世界ではどんなに硬くどんなに威力があって例え傷を付けれても、決定的な致命傷は与えれないわ。」
「…さっきのネズミ以外はね。」
「………」
「だから、威力と貫通力、それに自動追尾する物がいいと思ってね。」
「そんな物が作れる人間が?」
「…いいえ。」
「人間じゃないわ。」
「!!!」
「心配しないで。」
「人間じゃなくて怪物だけど、人間寄りだから。」
「人間寄り??」
「えぇ…」
「どういう意味だ?」
「ふふ…」
「………………」
「ねぇ…」
「あなたはこの「球体」が何故こんな事になったか想像できるかしら?」
「…いや。全く。」
「そうね…」
「この「球体」がこんな世界になったのは、「ある人間」が原因なの。」
「???」
「その「人間」が、撒いた「種」によって最悪の世界になったのよ。」
「…………」
「それは、一見なんの変鉄もない草に見えるんだけど、種子や根まで触れるもの全てを怪物にするの。」
「しかも、だだの怪物ではないわ。」
「その「種」に触れるとどんな生物でも理性を失い、その生物が持つ本来の本能を目覚めさせ、ある種は人間だけを襲い、ある種は同種だけを襲い、またある種は人間も怪物の見境なく襲う。」
「…………」
「ここはそんな世界よ。」
「…………」
「だけど、全ての生物が完全に理性を失う訳じゃなくて、中には理性を保ったまま怪物のみを退治する生物も居るの。」
「…私みたいにね。」
「…………」
「「彼」もその一人よ。」
「……「彼」?」
「えぇ…」
「…「彼」は元々この「惑星」に住んでた「人間」なの。」
「人間が怪物に…」
「…きっと「彼」は、風で運ばれたその「種子」を吸い込んだんだけど、その量が少なかったのね。」
「吸い込む量で完全に理性を失うかどうかが決まるのか?」
「えぇ…」
「その「種子」を2分も吸い込むと、完全に理性を失って身体にも変化が現れるわ。」
「3分以上だと即死して蘇るわ。」
「まるでゾンビみたいにね。」
「…………」
「「彼」は奇跡的にも吸い込んでからすぐに異変に気がついたみたいで、理性は失わずに身体にも変化がでなかったの。」
「それだけでも救いよ。」
「生物兵器……」
「…そんな生易しいものじゃないわ。」
「その「種」は、人間や動物の血液を養分として成長し、真っ青な華や真っ赤な種子を作るのよ。」
「しかも、他の植物まで汚染し、一気に生息地を拡大したわ。」
「一度広がると大地は腐り、空気も汚染し、除去しようもんなら触れたものまで汚染する。」
「最悪の「種」よ。」
「…………」
「その「種」が現れてから2年と持たずにこの有り様よ。」
「…今もその「種」はどこかに?」
「いいえ。」
「あなたが来る1ヶ月前に全滅したわ。」
「怪物に食べられてね。」
「…その「種」を食べる怪物も居るのか?」
「…居るわよ。」
「そうじゃないと今ごろこの「球体」は、青と赤のコントラストで飾られある意味綺麗かも知れないけど、本当の「死の球体」ね。」
「…………」
「彼」
元はこの「惑星」で代々続く鍛冶職人であり、住人。
昔堅気の考えを持ち、中途半端な事が許せない。
ある日、空を覆った真っ赤な「種」を吸い込んだことで人並み外れた怪力を得て、重さ6トンはある金槌を軽々と振り回す力を手に入れる。
その怪力と手腕を生かし、楓の刀を作った張本人。
人間の女性の身体を触るのが大好きな変態おじさんでもある。
「種」
「ある人物」の手によって作られ、爆発的な繁殖力と感染力を持つ。
上記でも触れたが、種子を2分間吸い込むと完全に理性を失い、身体は様々に変化し、本能だけで生きる怪物になる。
3分間吸い込むと、人間や動物はもがき苦しんだ後、完全に理性を失ったデットと呼ばれる怪物になり、男性の場合は女性のみを襲い、女性の場合は男性のみを襲い、動物の場合は雄雌関係なく襲う。
それ以上吸い込むと、その場で血液が沸騰し、破裂し、完全に死亡する。
根、葉、華にもその力があり、人間や動物が根に触れると外口から侵入後、体内の血液を養分とし、その外口から新たに華を咲かせる。
葉に触れた場合は、触れた部位から体内に侵食し、肉や骨を溶かし、やがて死に至らしめる。
華に触れた場合は、表面に付いている花粉が触れた者の毛穴から体内に侵入し、まず脳幹と肝臓を汚染する。
その後、感染者の血液を養分とし、
感染者を生かしたままの状態で性器や外口から真っ青な華を咲かし、真っ赤な種子を散布する。
その様はまるで生きた「生物兵器」。
尚、この「種」を好んで食べる怪物も居るが、何故その怪物が感染しないのかは分かっていない。