対魔忍×ボーボボ   作:火壁

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多分まともな対魔忍は皆こう思ってる


対魔忍と書いて『お手軽肉便器』と読まないで欲しい……

 五車町に着く頃には、もうあいつらの姿は見えなかった。最後に聞いた名前『ボボボーボ・ボーボボ』『頭領(ドン)パッチ』『ところてんの助』。とてつもなく強い。強いが……

 

「もう……会いたくない」

 

 戦うより何倍も疲れる。頭目として家を守らなければいけない俺からしたら、素性の知れないあいつらはもうこれ以上関わりたくない面子筆頭だ。さっさとアサギ校長に話通して注意喚起しとこう。

 

 そうやっていると、五車学園が見えてくる。俺達学生対魔忍の拠点にして、最強の対魔忍『井河アサギ』がトップを張る護国の要である。校門前には見知った顔があった。

 

「ふうまちゃん……私のせいだ……」

 

「大丈夫だよ!あいつならちゃんと帰ってくるって!」

 

「それにあいつがただでやられるような男なわけないって知ってるでしょ?今は信じて待ちましょう」

 

 幼馴染にして俺の家臣でもある『相州蛇子』、五車学園に入ってから友人となった『上原鹿之助』、次期最強の一角『水城ゆきかぜ』。蛇子は俺が捕まった原因と自分を責めて、二人が慰めている。安心してもらうためにもはやく気づいてもらうか。

 

「おーい!」

 

「え……っ!ふうまちゃん!!」

 

「ふうま!」

 

「ほら無事だったじゃない!あいつが死ぬなんてありえないわよ!」

 

「ふうまちゃーーーん!!」

 

 蛇子が感極まって俺に向かって走ってくる。このままだとぶつかってしまうが、仕方ない。受け止めてやるか。

 

「蛇子ーーーー!!」

 

「ふうまちゃーーーん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒロインは私よーーーーーーーーー!!!」

 

「きゃあああああああ!!」

 

「蛇子おおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 あのトゲトゲ(頭領パッチ)がドロップキックで蛇子を蹴り飛ばしやがった!あいつがいるって事は……まさか!!と振り返る。そこには

 

「よお、さっきぶり」

 

「疲労回復にところてんどう?」

 

「やっぱりいるーーーー!!!」

 

 しかもなんでかバリバリの対魔忍コスチューム着てるーーーーー!!どこから持って来たんだよ!特注品だぞそれ!!

 

「蛇子!大丈夫か?」

 

「ふ、ふうまちゃん……この人……人?……だれ?」

 

「……助けてもらった人達」

 

「この人達が!?」

 

 二名ほど人間か疑いたくなるが、命の恩人なのは間違いない。俺は事の顛末を話した。

 

「なんか……大変だったんだね」

 

「俺としては大変のジャンルが違ったけどな」

 

「ねえ小太郎くん私よね!ヒロインはこの女じゃなくて私よね!!」

 

 頭領パッチが蛇子と反対側から俺に叫んでくる。てかなんで口紅塗ってんだ女メイクか。

 

「まあ聞いてくれ。俺達も対魔忍になりに来たんだ」

 

「対魔忍に?なんで?」

 

 こんなイカれた奴と任務行きたくないんだけど

 

「そう、あれは俺がまだハジケ学園にいた時だった……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【BO-BOBO Theater】

 

 

 

「え!回想!?まだ第2話だよ!?」

 

 

 

 ハジケ学園、そこはハジケリスト養成の訓練校。俺はそこの札付きのワルだった。

 

「ボーボボくん!いい加減にしてよ!いつになったら進路志望の紙出してくれるの?」

 

「うるせーなー出てこねーんだから仕方ねーだろ」

 

 幼馴染のパチ美が俺に詰め寄ってくる。ハジケ学園でも進路は存在し、俺は何がしたいのか分からず、荒れていた。

 

「そんなんじゃ、魚雷先生からまた叱られるわよ」

 

「ゲッ!それは勘弁!!」

 

 魚雷先生、進路指導の先生で、校則違反や提出遅れに厳しい彼女は、怒ったらぶっ飛ばされちまう。だが、それでも俺は悩み続けていた。

 

 

 

 

 

「お前か~?ハジケ学園のボーボボってのは」

 

「お前は、サンマ高校の鮭智」

 

 その時、俺に因縁をつけて来たのは、その地域で頭角を現していたサンマ高校のトップだった。

 

「お前にハジケ勝負を申し込む。お前が負ければ、パチ美は俺んもんだ」

 

「ちっまあいい。かかって来いや」

 

「ケッじゃあ行くぜええええええ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 鮭真拳“川登りラバーズ”!!」

 

 鮭智はロードバイクを匠に操り、突っ込んでくる。だが、

 

「鼻毛真拳奥義“転売ヤー収穫祭”!!」

 

「ギャアアアアアアアア!!!」

 

 俺は集めていた大量の転売ヤーを鼻毛で操り、鮭智をしばき上げる。鮭智のロードバイクはひしゃげ、スケボーと化していた。

 

 いつもこうだ。俺の鼻毛真拳は強力過ぎて、どんな敵も相手にならない。

 

「ボーボボくーん!」

 

「ヤバッ!」

 

「また真拳勝負して!何考えてんのよ!」

 

「別にいいだろ!」

 

「よくないわよ!だって……アタシ……

 

 

 

 

 

 ボーボボくんが好きなんだもん!!」

 

 それは、パチ美から出た初めての気持ちだった。俺の顔に自然と赤みがさす。

 

「パチ美……お前……」

 

「ボーボボくん……」

 

 夕日が俺達を照らす。俺達の影はいつの間にか、重なっていた。

 

 

 

 

 

【BO-BOBO Theater】

 

 

 

【The End】

 

 

 

「こうして、俺は対魔忍になる事を決意した」

 

「いやいやいやいや!だとしたらお前頭領パッチの扱いどうなってんだよ!さっき武器にしてたろ!!」

 

 そもそもハジケ学園もサンマ高校も聞いた事ねえよ!なんだよ真拳勝負って!なんでロードバイクがスケボーになるんだよ!?ハジケリストってなんなんだよ!!?

 

「うう……パチ美ちゃん……良かったねえ……」

 

「俺も……こんな事言われてえなぁ……」

 

 隣ではいつの間に来た鹿之助と一緒に蛇子が泣いている。いや泣く要素あったか!?

 

「それに、ここのトップにひとつ伝えなければいけない事があってな」

 

「伝えないといけない事?」

 

 ボーボボが一呼吸置く。そして口を開いた。

 

「それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 吉柳院ノリオが迫っているんだ!!!」

 

「おお……誰それ?」

 

 聞いた事もなければ正直ダサい。本名だとしてもなんで危険視された時に改名しなかったんだ。

 

「そこからは私が説明するわ」

 

「っ!校長!?」

 

 そこにいたのは、現最強の対魔忍にして俺達が通う五車学園の校長。

 

 井川アサギだった。

 

「吉柳院ノリオ……まさか復活しようとしていたとはね」

 

「校長……なにか知っているんですか?」

 

「奴は魔族の改造手術を受けた改造人間。その拳は地を割り、海を裂き、空を晴れにする」

 

「最後ヒーローっぽいんですが」

 

「そして最も奴の恐ろしいのは……真拳使いであるという事よ」

 

「さっきの回想にも出ていたんですが、真拳ってなんです?」

 

「“真拳”、それはあらゆる物を極めた猛者が操る奥義。ティッシュからCDケースまで、あらゆる物を極めている強者がまだこの世界にはいるのよ」

 

「真拳使い……」

 

 正直、今聞いた奴だけだとパッとしない。ティッシュとかCDケースとか……

 

「見たところあなた、真拳使いね。丁度いいわ。あなたの対魔忍入りを認めます」

 

「は!?」

 

「そして、今日からふうま小太郎の指揮下で動いてもらいます。異存は?」

 

「別にいいぜ。俺は奴を倒さなければいけないからな」

 

「ちなみに……倒す理由って?」

 

「あいつは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【BO-BOBO Theater】

 

「え!!また入るの!?」

 

 雪の降る日、俺は自宅でクイズ本を解いていた。

 

「うーん……」

 

[次のことわざを完成させてね!

 

 石橋を○○○渡る ヒント:普段はやっちゃだめだよ]

 

 悩みに悩んだ末……俺は答えを出した。

 

「む!これだ!!」

 

 そして俺は答えを書き込んだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 覗いて渡ると。

 

 

「むふふ……チャーシュー1か月分、当たるといいな♪」

 

 

 

【BO-BOBO Theater】

 

【The End】

 

「俺は……奴を絶対に許さねえ……!!そう決意したんだ!!」

 

「いやクイズ間違えただけだよな?件のそいつどこにも出てきてなかったよな!」

 

「そういうわけで、これから頼むぜ」

 

「ふうま小太郎、あなたにはこの三人と『独立遊撃部隊』を指揮して、吉柳院ノリオの討伐を命じます」

 

「ええ!!」

 

 一回だけでとんでもなく疲れたのにまだ付き合うなんてゴメンすぎる!!

 

「うっしゃー!!待ってろノリオーーー!!」

 

「あいつの秘蔵写真集朗読してやるぜーーーー!!」

 

「……」

 

「……」

 

「今回俺台詞いっこだけだった♪」

 

「俺は……突っ込まんぞ」

 

 疲労からか、これからかかるストレスを想像してか、俺は意識を手放した。




まだハジケが足りていないのでこの程度です。
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