目が覚めた後、最初に目に入ったのは見慣れた天上だった。そうか……俺はボーボボたちが自分の部隊に入る報せに耐え切れなくなって……運んでくれたのは蛇子や鹿之助だろうか。後で礼を言っとかないとな。
でも真拳使い……いったいどれだけ強いんだ?ボーボボも何か知っている様子だったし、気が進まないが、尋ねてみないといけないな。
「それよりも朝飯だ。時子作ってくれてるかな」
昨日は捕まってボーボボたちに会って散々だった。この後吉柳院ノリオ討伐のブリーフィングがあるだろうけど、今はゆっくりしたい。
「時子ーおはよ……う!?」
階段を降り、俺が目にしたのは
リビングの半分以上を南国ビーチに改造して遊んでいるボーボボたちと蛇子だった!
「何やってんだーーーー!!!」
「あっ!ふうまちゃん!!」
「おお、目が覚めたか」
蛇子が俺に気づき、ボーボボも反応するがそんな事に反応できる余裕はない。
「お前ら!人んちで何やってやがんだ!!」
「何って、潮干狩りに決まってんだろ?全く見れば分かんじゃねえか」
「人んちビーチに改造しといてやってる事それ!?どういう神経してんだよ!!」
「まあまあ、これでも食って落ち着けよ」
「ふん!」
「ああ!俺のところてん!!」
天の助のところてんを叩き落とし、俺は本題に入る。
「こんな事してる場合かよ!俺たちは吉柳院ノリオを倒すんだろ?ブリーフィングのひとつもしとかねえと!」
「ああ、ノリオなら」
そういうとボーボボは部屋の奥を指差し
「あそこにいるぞ」
「あ、どうもはじめまして」
「満喫してるーーーー!!!」
てかなんでいるんだよ!敵が侵入なんてまず五車町のセキュリティガバガバになってるじゃねえか!どうなってんだ!!
「貴様っ!」
「えっもしかしてこの人が昨日言ってた真拳使いっていうターゲット!?」
「おまえ一緒に遊んでて気づいて無かったのかよ!!」
自分の家臣ながら察しの悪さに悲しくなる。するとノリオは突然立ち上がり
「まさか気づいていたとはな。ボボボーボ・ボーボボ、今日こそ貴様の首をもらうぜ」
「やれるものならやってみろ。貴様にやられるほど、俺はヤワじゃない」
二人の背中からとてつもないオーラが溢れる……!これは……ボーボボの真拳を見られるという事か!
「俺から行くぜ!カラスミ真拳!『つまみタイフーン』!!」
ノリオの背後からスモークサーモンや唐揚げ、たこわさといった酒のつまみが竜巻のように巻き起こる。でもさあ
「カラスミどこだよ!!」
「おっしゃあ!!頭領パッチ!!行ってこいやあああ!!」
「ゴギャッ!!!」
当然の如く頭領パッチを身代わりにしたーーーー!!!頭領パッチがすごい勢いでつまみを吸引していく!!
「次は俺がいくぜ!プルプル真拳奥義!『アメーバ空域』!!」
「す、すごい!天の助の身体が粘液のように広がって、敵を包み込む技か!」
俺の予想通り、天の助の身体はノリオの身体を包み……!
「ゴメン。体積足りんかった♪」
「半分も包んでねーーーーーー!!」
「フンッ!!」
「ギャッ!!」
ノリオが気を放つ動きをしたら天の助が飛散した。
「よくも仲間を……許さねえ!!」
「頭領パッチはお前のせいだよな!?」
「こうなったら……ここはビーチフラッグで勝負だ!!」
「ビーチフラッグ!!なんで!?」
俺のツッコミをよそに、いつの間にか用意されたビーチフラッグが、50メートル先に突き刺さっていた。
「さあやってまいりました!第37回ビーチフラッグ先取り大会!実況解説は私相州蛇子がお送りします!」
「蛇子!?てか37回もやってねえだろ何テキトーこいてやがんだ!!」
「本日の参加者は我らがボーボボさんと吉柳院ノリオ。今回このマッチングは非常に見物ですがどうでしょうか。解説のパチ蔵さん」
「出番よこせ」
「解説蛇子じゃないんかい!!」
頭領パッチは
「さあ両者位置に着いた!」
「あれで!?五郎丸ポーズとってるだけだよ!?」
いつの流行追ってるんだよ!もう数年前だわ!!
「審査員の合図でスタートします」
「合図!これが!?」
審査員と呼ばれた天の助の手にはジャガイモが握られていた。どうやって音鳴らすんだ!!
「位置について……よーい!!」
「ドン!!」
「ギャパ!!」
ボーボボが天の助をどこからか取り出した拳銃で打ち抜く!その銃声が合図となってノリオが先に走り出した!
「はっはっは!間抜けだなボーボボ!これで俺の勝ちは確実!」
「なんの!鼻毛真拳奥義!『ハジケ花火』!!」
「いやそれネズミ花火ィーーーーー!!!」
ボーボボはネズミ花火を取り出すと、近くに落ちている頭領パッチを掴むと
「ふんっ!!」
「ゴブッ!」
口の中にネズミ花火を突っ込み、トゲを全て抜き始めた!
「おら行ってこいやあああああああああああ!!」
ボーボボがぶん投げた後、ウィーンという音が頭領パッチから流れ
「抹殺コマンド起動」
「ドローンと化してるーーーーー!?」
トゲが抜けた穴から小型の羽が生え、静かな飛行でノリオに急接近している!
「ターゲット確認。撃墜シマス」
「ギャアアアアアアアア!!!」
「弾じゃなくてタマが出て来たーーーーーー!!!」
頭領パッチの砲身からはあの長寿番組の某白猫が連続して飛び出してきた。あれ攻撃力あんの!?
「よし!隙を見せたな!!今の内じゃーーーー!!」
「させるかーーーー!!カラスミ真拳!『魚卵キャタピラー』!!」
ノリオがガンタンクみたいに下半身をキャタピラーに変えた。でも遊動輪の部分が巨大カラスミになってる!!どうやって動くの!?
「これでロスした分を取り戻してやるぞ!」
「なんの!鼻毛真拳奥義!『角砂糖三個』!!」
「給油口から砂糖入れてぶっ壊すやつだーーーー!!」
いたずらにしても度が過ぎてるやつだーーーー!!ノリオの下半身がショート起こしてるーーーー!!!
「くそっ!う、動けん……!」
「こいつでトドメだー!」
「え?何する気?何する気?」
ボーボボの矛先がついに俺に向く!俺の足を掴んで
「鼻毛真拳奥義!『ふうま手裏剣』!!!」
「名前そのまんまだーーー!!」
「ぐっはああああああああ!!」
俺を文字通り武器としてぶん投げた!俺の一撃が決めてとなり、吉柳院ノリオは戦闘不能となる。
「まさか……ここまでハジケていやがるとは……流石は生き残ったハジケリストだ……」
「生き残った……ハジケリスト……?」
ボーボボたちはいったいどこから来たのだろうか。俺の疑念とこれから嫌にもボーボボたちと絡む事になる事実に、俺は朝から胃に疲労を溜めまくった。
休日が連続しない。