【完結】カバネリ RTA 【金剛郭からの生存者】   作:神埼

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【小話】経年劣化

駅も駿城も、カバネ襲撃による損傷や経年劣化は大敵であるが、そういう主産業の駅に持ち込んだり、自駅で修復したりで対応している。

 

だがそうもいかないのが給水所である。無人であるからカバネに襲撃されることもなく、経年劣化のみが殆どであるが、建造から10年以上が経過し整備の必要が出ているのだ。

整備の必要が出ているとはいえど、勿論耐用年数である15年を越えたところで全ての給水所がいっぺんに駄目になるわけではない。

 

線路の整備は各駅がそれぞれ修復してきたが、給水所は10年を節目に金剛郭が製鉄などを主産業にしている駅に修復を依頼する予定であったのだが、10年目にして金剛郭が崩壊した為、それも依頼をする前に終わっている。

 

顕金駅は製鉄の駅であるし、道元がいる為、出雲の駅から集金して修復を行うことになった。

 

しかし問題は他の国である。そもそも経年劣化で修復が必要になっていること等知らないのだ。まあそろそろ不味いのでは?と思っている者もいないこともないだろうが、そういう認識があるであろう技術者と、そういう認識のない領主等のお偉方は話す機会などない。例え話す機会があったとして、じゃあ直してこいよ等と言われてはたまらない為、技術者が態々いうこともない。

 

線路もそうであるが、給水所も死活問題である。顕金駅としてもしょっちゅう遠出している為、放置していて良い問題でもない。とにかく周辺諸国の最大駅には、蓬莱城と甲鉄城がそれぞれ道元の書状を持って行き知らせたが、問題はそれ以外の国である。多少足を伸ばせば、少し先までは顕金駅で知らせること自体は可能だが、全ての国に知らせることなど出来はしない。

 

全ての国に知らせるとなれば1年ではすまないのだ。こういった連絡は運行表なき今、有効な連絡手段が存在しない。運行表があれば書状のリレーも出来たし、年始には金剛郭に集まっていたのだからその時に知らせることもできた。

 

「どうしようかね。」

 

「流石に書状を全ての国に届けるのは現実的ではありません。届けたところで修復するとも限りませんし、利がありません。」

 

「しかし各地の給水所が壊れてしまえば、駅に行きつかぬ駿城が増え、駅を維持出来なくなる可能性が加速度的に増していくのではないですか?」

 

道元、最上、菖蒲は、頭を悩ませていた。菖蒲の言い分は最もであるが、出雲の一駅でしかない顕金駅が、年間計画をしてまで知らせて回らなければならない義理も余裕もないのだ。既に周辺諸国の何箇所かの給水所の修復に手を借りたいと申し出も来ているくらいである。大抵の給水所は2駅合同等で対応する予定のようだが、場所によっては応援を頼みたいと言われている。顕金駅の当面の目標は、出雲と周辺諸国を盤石にすることである。

 

「やはり各国の領主の目端が利くのを期待するしかありませんな。」

 

「今後の活動範囲拡大時に知らせていくしかないのではないでしょうか?」

 

「新規の場所に活動範囲を広げる際は、特に気をつけるよう通知しましょう。まぁ甲鉄城は私が乗りますし、吉備土もその辺りは言い含めれば問題ないかと。後は周辺諸国の駅には情報の拡散も依頼しておきましょう。」

 

結局のところ、顕金駅が直接手を出すのは周辺諸国に留まり、今後の活動範囲拡大時に地道に話を広げていく方針となった。周辺諸国には情報の拡散を依頼したが、どこまで情報が広がるかは未知数で、今後は路線図の給水所の位置も入念に確認しながら活動範囲を広げていくこととした。




運行表って、隣の駅に行くのに死者が普通に出る世界観だけで考えると、定期的に死亡フラグが立つ糞仕様だけど、連絡を密にとるためには必要な措置だなぁって思います。

現在の水道管ですら耐用年数超えてるのが13万キロらしいですしね。一気に作ると一気に寿命を迎えるのがなんとも言えない。水道管は耐用年数40年らしいですけど、もうちょっとなんとかできなかったのか…。
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