後半少し顕金駅奪還にむけて。
テキトーに書いてます。作者の頭以上の話は書けないのでご容赦ください。
下侍ズ(来栖・吉備土除く)とホモ君。
「最上様ずっと利権利権って言ってましたけどなんだったんです?」
「あー。甲鉄城の者達には、ちと説明が難しいんだよなぁ。」
「馬鹿だと言ってますか?」
「違う。お人好しだと言っている。」
「お人好し?」
「まず、私がいつも守銭奴みたいに利益ばかり求めてる訳だが、割とこれが普通だ。というかそういう思考回路じゃないと分からんかもしれん。」
(守銭奴みたいって自分で思ってたんだ。)
「甲鉄城はここにしかいられないから、みんな無給で働いているわけだ。言うなれば甲鉄城が家で、甲鉄城で働くのは家事だな。普通は人を動かすには金がかかる。ここまではいいか?」
「はい。」
「玄路軍で説明する。金額はわかりやすく小さくする。一日分の出費として、兵士一人当たり10文、蒸気筒の弾5文、兵士一人分の食糧5文。兵士は30人にしよう。では一日でいくらだ?」
「えっ!」
「いくらだ?」
「えぇっと…1人20文で…」
「はい。600文です。」
「おっ。倉之助早いな。」
「沢山計算させられてますからね…。」
「さらに30日でいくらだ?」
「頼んだ倉之助!」
「…18000…だから…えっと4…」
「頑張れ!」
「4両2000文だから…4両2分!」
「そうだな。」
「金額全然小さくない!」
「そうだそうだ!」
「例えなんだから文句言うな。もっと色々経費を入れても良いんだが?金額が嵩んで計算が大変になるぞ。駿城だってただじゃ走らんし。」
「いや。すみません。」
「さらに鳴神1発1分にしとくか。まあ作戦では鳴神自体が消し飛んだが、作戦が上手くいってたとして…計算しやすく8でいいか…8発撃った。さっきのと足していくらだ?」
「8分で2両だから6両2分!」
「本来なら他にも色々経費がかかるがこれでいいだろ。お前たちは海門の代表にする。海門は自分達の生活でいっぱいいっぱいだ。余裕など微塵もない。良く考えろよ。」
「代表…。」
「微塵もない…。」
「私が玄路だ。無事海門を取り返してやったんだから、かかった費用はもちろん謝礼を寄越せ。さてどうする?」
「払えません。」
「わかった。いいぞ。なんて言うと思うか?」
「思いません。」
「ならどうする?」
「コツコツお支払いします。」
「ちなみに作戦で結構海門衆は死んだ。残った民人はほとんど女子供だ。海門衆だけでは駅を守れない。」
「えっ⁉︎」
「お前ら困ってるだろ?兵を派遣しようか?」
「お願いします!…いや払えないってば!」
「さあどうする?」
「その矢立咥えてるの玄路殿の真似ですか?」
「そうだな。私は今玄路なのでな。」
「ただでさえ払えないのに⁉︎」
「なら選べ。信州に下るか、そのまままたカバネに蹂躙されるか。信州に下った場合、駅の名は海門のままでいいし、変わらず住んでて構わない。」
「…お世話になります。」
「越後にも借りがあるよな?」
「あ"っ!」
「というわけで、信州と越後で海門を管理するわけだ。働くのはもちろん海門のお前らが殆どだが、まあ守るのはやってやる。産めや増やせやして人が増えても上層部は信州と越後だ。北陸の要衝だから出入りする駿城も多い。交通の安全を守り、円滑に行き来できるようになったのだから、通行料を僅かばかりとろう。信州と越後で分けるが。」
「鬼!」
「通行料?そんなのどこもとってないじゃないですか⁉︎」
「嫌なら通らなければいいんじゃないか?僅かな金で飛騨山脈を抜けられるぞ?もう運行表を作ってた金剛郭もないしな。誰が罰するんだ?」
「極悪だ…。」
「なら言い方を変えよう。見て下さい。この取り戻したばかりの駅を。再興するには金がいるのです。なにもかも足りないのです。僅かばかりの食糧ですがこちらは提供いたします。ですが僅かばかり金子をお願いします。このままでは駅の維持が出来ないのです。」
「そう言われると…。」
「まあ貰った金子は信州と越後で貰うが。」
「鬼畜!」
「簡単にいえばこういう感じの話だ。わかりやすく通行料にしただけで、別に僅かな通行料が目当てな訳ではないが、わかったか?取り戻せてよかったですね!なんて笑顔で去ってくの菖蒲様くらいだからな?」
「うっ!」
「まあだから私が守銭奴になるわけだが。金がなければ甲鉄城は走らんし、噴流弾の材料も買えんし、食糧も買えん。」
「いつもお世話になってます。」
「結局玄路軍は爆発四散したし、虎落軍もでかい顔できる状態じゃない。海門衆も思ったより死ななかった。のであの決着だ。」
「いやでも金はかかってますよね?」
「そうだが。…うーん。お前らは信州の領主だ。」
「領主…。」
「でかい顔して現場を仕切っていたのに、自分で立てた作戦が失敗した上、切り札の兵器と共に爆発四散した臣下のことを考えた上で、金払えってでかい顔できるか?」
「うーん。」
「今度は私が海門衆だ。お前のところの奴に従って沢山死んだぞ!鳴神が爆発して沢山の家が吹き飛んだ!どうしてくれる!あんな大口叩いておいて全く役にたたなかったじゃないか!なんてやつを送り込んでくれたんだ!」
「あわわっ。」
「というわけで藪蛇の可能性を考えるとあまりつつきたくない。信州も海門は使いたいしな。」
「はあ。」
「ちなみに玄路達はうちも保線の援護にあてて削ろうとしてたからな?全く削れなかったわけだが。」
「えっ⁉︎」
「うちは今拠点はないし、あっても山陰だ。だけど嘴を突っ込まないと保証は出来ない。なら削っておいた方がいい。全滅したらしたで構わんし、残っても保線の援護じゃ大した手柄と言えない。大手柄の玄路と虎落には敵わない。ってことになる筈だっただろうよ。」
「なるほど。」
「あのうちの出費って…。」
「知りたいか?甲鉄城の燃料費、滞在中の食糧費、消費した噴流弾の材料費だけでもそれなりだが?」
「…知りたくありません。これから蒸気筒撃つ時躊躇いたくないので…。一発いくらとか聞きたくない。」
「次の駅あたりで甲鉄城を分解修理したいらしい。ただでさえ結構きてたのに、最後のあれだ。海門じゃあ流石にできなかったしな。いくらかかると思う?」
「乗車してる蒸気鍛治が作業するとして…「倉之助!やめろ!聞きたくない!」
「あの…今までの話からすると、我々が顕金駅を奪還する時って…。」
「うわっ!怖い!」
「いや。ああはならんよ。」
「そうなんですか?」
「顕金駅は大きかっただろう?それだけ最初は余力があった。流民の受け入れも顕金駅が一番多かった。それ以外も周囲の駅は多かれ少なかれ顕金駅、というか四方川家には恩がある。海門で景之殿がいなかったのと違ってうちには菖蒲様がいる。さらに、顕金駅はあの辺りで唯一の製鉄の駅だ。」
「いやそれさっきの利権の話になるのでは?」
「まずは金より段階的な流民の受け入れを条件の一つにする。お前ら顕金駅にいた時流民をどう思ってた?まぁ言わなくていいが。歯に絹着せねば、有体に言って無駄飯ぐらいの犯罪者予備軍の邪魔者だ。」
「…まあ。そうなんですが、そこまで言わなくても…。」
「だがそもそも流民が働けないのは、その駅の特色にあった技能がないとか、働き口が限られているせいだ。奪還後の顕金駅は腐るほど働き口はある。ただ一気に受け入れは無理だから段階的に行う。」
「それだけじゃ足りないのでは?」
「当たり前だろ。だが海門と違い他の駅に大きな手柄は立てさせない。少しは頼むかもしれんが、基本的にはうちだけで掃討する。協力願うのは主に物資の融通だ。金はある程度なんとかなる。」
「金だけあっても食糧はなかなか…。」
「そこで道元様だ。」
「脅迫でもするんです?」
「もうしてる。」
「えっ⁉︎」
「半年くらい前に道元様が降りただろ?四方川に縁が深い方が領主の駅だ。その方の協力を得て、既に予鈴は出している。急に言われても困りますとは言わせない。」
「怖い怖い。」
「それに恩があるって言っただろ?突然訪ねた私や菖蒲様がお前四方川に恩があるよな?っていうより、然るべき家を通して道元様から言って貰う方が怖いだろ?準備期間まであるんだ。わかるだろ?」
「怖い!」
「まあそんな感じで準備は進んでるから海門みたいな感じにはならん。」
「そ…そうですか…。菖蒲様はご存知で?」
「知る必要がない。道元様が勝手にやってることだ。我々は知らぬふりで段階的な流民の受け入れの契約をして、金を出し、感謝を込めて礼を言い、後から恩を返せば良い。菖蒲様が心から礼を言えば、半ば脅迫してきた怖い総領ではないとわかる。四方川の為、可愛い姪の為に圧力をかけてきた道元様、という印象は残るが全く持って問題ない。今更道元様に清廉さとかいらんしな。幕府の老中が清廉潔白なわけあるまいよ。菖蒲様には清廉潔白にして勇敢な総領でいていただく。来栖と吉備土も顔に出るから教えない。」
「ではなぜ我々に話したので?」
「お前ら領主に合わんだろ?それに聞いたのはお前達だろうに。顕金駅を奪還したら、お前達もこういうのに無関係じゃいられないし、引き摺り込むためだよ。」
「怖い!」
「今回うっかり死ぬところだったし、こういうことも知っておけ。」
「やだ!死なないで!」
「できる気がしない!」
「大丈夫大丈夫。最悪道元様回収できればどうとでもなる。顕金駅奪還前には絶対道元様に会いに行くんだぞ?」
「あんた今回死んでたらどうするつもりだったんです⁉︎」
「来栖に遺書は預けてあるから、そこに大体書いてあるぞ?指示事項だけだが、定期的に更新してるから大丈夫だ。」
「もうやだこの人!」
倉之助は勘定方確定。
広告塔は綺麗じゃないとね!