百合エロゲー?の世界で偽狩人は生き延びる   作:レンガチェッカー

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区切りと難題

 

魔司教ルドルフを撃ち抜いた。

ピクリとも動かず確かに死んだ。そして彼がいなくなり残るは残党。

 

ゼノモンスは厳しいが雑魚枠の敵なら数が揃ってもやれる……かもしれない。

 

だが治療用のポーションはルドルフのヤケクソ弾幕で破壊され使い物にならなくなった。

 

ジリアンや聖騎士隊がまだ戦ってる。

自分だけ休むわけにはいかないだろう?

 

 

 

……参った、足が動かない。

気力と根性でさっきまで動いていたがもう立っているだけで辛い感じだ。

それも表現としては強がり方面で盛ってるな。本当はロクに立てない。

 

「……最後の最後でこれか」

 

あぁ、なんとも締まらない。何せ敵が全て片付いた訳では無いから。

仕方がないので使えそうなものは全部カラス達に渡して座り込む。

 

そして馬鹿みたいぼーーっとにカラスの大群とジリアンを眺める。

……カラスが器用に散弾銃撃ったよ怖い。

 

 

ん?

 

見上げれば自分の作成したスクロールが壁や天井にほぼ全て使い切ったのではと思うほど貼られてあった。

自分で貼り付けた以上の数で。

あれだけ呼び出すとなればスクロールの内容が多分書き換えられてる。

 

まぁ、別に全部使ってもいいのだけど……作るのに苦労しただだし。

 

全てジリアンが確認すると言ってたあのときカラス召喚用にイジられているのだろうと結論づける。

 

なぜルドルフの召喚術が失敗したのかなんとなくわかった。

魔法の出力を物量でゴリ押しをしたのだ。

 

シグルド自身の戦うエリアのみ魔法をカラス召喚の魔法と化したスクロールで押しつぶし、他の魔法を使えないようにする。

物資でコスト踏み倒しなゴリ押し版の固◯結界とか◯域展開とでも表現すればいいのだろう。

 

ルドルフが詠唱ブーストをやったように。

そんなことできるんだー、知らなかったよ。

 

……にしてもめちゃくちゃカラスいるね。

魔女アンチな聖教会の連中はちゃんとこれ踏まえて作戦立てないと犬死に待ったなし。

想定してない数の暴力は鳥でもヤバい。

身にしみた。

 

 

 

 

 

 

一方、ルドルフが撃破されてから扉の反対側では

 

 

『こ、これは!』

『まさかルドルフ様が負けたのか!?』

『うぉあァ!』

 

急に化け物達が消滅していく。

凄まじい数で召喚された者達が消えて辺りは静かになる。ボス部屋の中と外とでは少々仕様が違ったのだろう。

 

 

「……消えていく_終わったのか」

 

アシュタロスが呟く。

扉の先にいる元凶を倒したと確信した。

 

最奥へ向かった彼らのためになんとか持ちこたえることができたのだ。

 

 

「ルンシャット、シャンシャット、奥までついて来い。残りは待機してろ」

 

「は、はい」

「はい」

 

 

防御の魔法が解けた扉はバゴン!と音を立てた。

蹴りの一撃で穴が空いている。

さも当然のように奥の扉を破壊したのだ。

そしてそれは瓦解し先の部屋が確認できる。

 

(何でしょう……絵面が蛮族っぽいです)

(悪役ですね)

 

 

 

 

 

扉の奥には座り込むシグルドと佇むシルヴェール(偽)の二人がいた。

そして化け物達の死骸があちこちに散乱。

次に戦った形跡である鉄と硝煙の匂いが鼻腔に届く

 

二人の状態は重症とほぼ無傷。

生きているならアシュタロスにとってまずそれで良い。

 

 

 

(__む、こんなところにカラスだと?)

 

よぎった疑問を無視して尋ねる。

どうせ中の凶悪犯が育てていたのだろう。主のない今はただの鳥だ。

 

「シグルド殿、状況は?」

 

「るd、ゔんッ、……首謀者と思わしき人物は連行できずやむを得ず排除を完了しました。言動から目的もある程度把握できております」

 

 

「ご苦労。シルヴェール殿、彼の言動に補足などはあるか?」

 

「特にないですよ。彼の言ったままでいいかと」

 

「了解した。それであの亡骸が首謀者だな?」

 

「えぇ」

 

腹や胸から血を流し頭部の一部を砕かれたルドルフを眺める。

大元の部分で首謀者が本当に一人で計画していたとわかった。

 

(頭に刃物や鈍器で付かない傷がある。となればシグルドが討ち取ったのだろうな)

 

「……そうだったか。二人の働きに感謝する」

 

リスクはあれど理には適う。

ゼノモンスを倒すため一手間かけないといけないシグルドが首謀者らしいただの人間と戦うなら間違ってない。

多少敵が強くとも一対一なら応用と柔軟性のある彼で戦えるから。

 

前提として隣に立つ仲間が淫魔の群れをまとめて屠れる強者であればだが。

 

これは今考えることではないだろう。

 

 

片付けるべき問題は__

 

(敵地制圧。これは調査をするべきだな……問題なさそうならドゥークロイにさせてしまうか?)

 

 

謎の祭壇に備品の数々、どれも知らずに放置できない。

その前に重症の味方も放置できない。

 

 

アシュタロスはシグルドのいる場所へ進む。

 

シグルドを観察する。

衣装は焼けて身体も火傷、出血と彼がボロボロだとわかる。

 

「立てるか?」

 

立つことも難しいと判断したが確認をした。

 

「それが……脚をやられて一人じゃできないですね」

 

「なら肩を貸そう。担ぎもするぞ」

 

「はは、ありがとうございます。……ですが、えと、持ってきた荷物を回収したいのでノエイン様は先にすべきことを……」

 

「回収とやらはそこの二人に任せればいい。シグルド殿の屋敷へ持って行かせよう。だがこれ以上シグルド殿の身に何かあれば私しか責任が取れない。__手を取ってくれないか?」

 

「ソウデスネアリガトウゴサイマス」

 

(かぁーっ!卑しいですよ団長っ!)

(騎士としては間違ないですが……やっぱり私達で良くないですか?)

 

不満とは認識外から発生することもあるのだろう。

例えその行動がノエインという人間の美点であろうとも。

 

シグルドから漂う人肉の焼けた嫌な臭い、皮膚が一部爛れた姿にも嫌な顔一つもせず手を差し伸べる姿は素晴らしいのだが。

 

シグルドを支えながらまた尋ねる。

 

「ところで転がってるソイツは何か情報を吐いたりは?」

 

「……聖都襲撃に関与したことと野望らしきものは」

 

「それは僥倖。野望とやらはなんと?」

 

「淫魔王なるやつを復活させてそのよくわからない王の世界を作るとのことです。ウッ…」

 

「ほらっ、もっと体重をかけろ。無理しても辛いだけだろう」

 

「そ、そういう訳には……」

 

 

(団長様イチャついてない?)※イチャついてない

(もうこれ狙ってますか?)※狙ってない

 

 

「まだ探索の魔法はできるか?……更に苦労させて済まないが」

 

「帰りのことも魔法に関しては想定していますので大丈夫です」

 

「なるほど。なら頑張ってもらうぞ。それとくれぐれも死んでくれるなよ?」

 

「……かしこまりました。そちらも大丈夫と言っておきましょう」

 

 

心配しながらもアシュタロスはシグルドを連れて洞窟から抜け出すため歩くのだった。

 

 

 

_________

 

 

ルドルフ戦攻略完了後、シグルドの悩みは消えない。

 

ルドルフは最初の難関的な立ち位置の人物、それ即ちこれからが本番だと言うことを知っているからだ。

 

 

ルドルフ戦の怪我は重症だからとノエインパワーに引っ張られて王女セシリィの元へ引きずり出され巫女パワーで強制治療。

そして治癒の反動らしい王女への負荷を思い罪悪感と恐怖心が心に突きつけられる。王女様はこんなにも手を尽くしたと。追加で王女様の笑顔が罪悪感を駆り立てる。

 

 

追い打ちにさも当然の如く屋敷に帰宅してくる聖騎士姉妹。

 

シメに前記したゼノバイドとの終わらない戦い。

 

 

シグルドは辛さに涙を流していた。

その中で()()の手紙を書きながらもの思いに耽けて外を眺める。

「突然ゼノバイドも他の障害になる何かもまとめて爆発しないかなぁ、あとルンシャットとシャンシャットの預かり解除はいつだろう」と。

 

(……メンタル含めて劣化シグルドだと次の話で詰む。どうにかして政治に一枚噛んで……チビっ子頂上決戦に出なければならない。ノエインに泣きつけば行けるか?)

 

憂鬱が後押しする。

 

これからできる子な方のシグルド・アスフォディルはガルベリア皇国という国へ行くのだが苦難がこれもまた多い。

 

 

(頭のおかしいやべーヤツと見た目以外やべーやつとやべーやつに体乗っ取られるヤツと見事に地雷原しかないのに進まなければ人類滅亡RTAが始まるなんてこんなの絶対おかしいよ)

 

窓に映る風景から反射して見える自分を眺める。

そのツラはどこかで見た復興の過労でヒイヒィ言ってるエルアラドの役人と似たものであった。

 

ちょっと笑ってみた、キモい。

 




最後に投稿したのいつよ!?

なんかよくわからないところは?

  • 目隠ししたら見えなくね?
  • 内蔵攻撃マジでやっててウケる
  • いいからとっとと投稿な
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