百合エロゲー?の世界で偽狩人は生き延びる   作:レンガチェッカー

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⚠怪文書注意⚠
内容はただの怪文書です。
解釈違いのある可能性が否定できません。
回避したい方、後悔した方には次に漁る作品が有意義でありますように!


辺獄の聖者は血と欲に沈むのか?

―ハンター、シルヴェールの独白―

 

 

 変だけど興味深い人がいた。

接したのはおおよそ一日程度。短いといえば短い。

 

その人はただのひと、下手をしたら今通りがかるかもしれない町の人に力比べで負けるくらい可能性があるくらいには普通の。

 

性格はおおよそ友好的で丁寧、不快じゃないけど距離感が妙に近い。馴れ馴れしい訳では無いのに近いと思った。

 

 

わたしのことをなぜか先輩と呼ぶ。

きっとわたしのことを何処かで聞いたのだろう。

本当に慕っているのかどうかはわからない。

 

雇い主とのトラブルを未然に防ぐため人柄に関して少々下調べをした。

そのため夜に訪問することになり申し訳ない。

 

調べて彼の過去にも触れ、なかなか癖の強い経歴をしていると知り興味のきっかけになった。

 

 

依頼が終わってシグルドの人間像をあらかた掴めた。

 

彼は少し、わたしに似てる。

一緒に淫魔と戦い、その時が顕著に出ていた。

 

まずは武器。

1つで2つの側面のある仕掛け武器。

彼のは鋸刃と大鉈の組み合わせだったと記憶している。それはおおよそ誉のない刃。

 

 

次に孤独。

わたしと違い彼の家には淫魔がいたのだけれど調べた結果は天涯孤独の身だった。

 

これからどうなるかわからないけれど。

それに彼は自分をたった一人の穢れた血族と言っていた。

言葉の後押しはわたしだけが孤独ではないとやましい感情が出てきてしまう。

 

他には目を隠していること。

厳密には少し違うけどわたしは左右の目が同じになるようにして本当の目を隠している。

彼は包帯で目を隠していた。

付けてないときもあり包帯の理由は知らない。

 

 

彼を見ていると同じく目隠しをしていた母を思い出す。

そのせいで既にこの世にいないのに残滓を感じる。

あのときに戻ることなんてないのに。

 

 

ただ、彼はわたしと別の人種である。

同じ狩人、同業者でも同族ではない。

 

非力、そして裂ける肉と返り血に何も見出さないし狩りに悪意がなかった。

 

淫魔との混血であるこの身は返り血に喜び、獣性とでも呼ぶべき醜い本性が発露する。

だからこそ、ひたすら淫魔を殺すという在り方に飽きない。

 

対して彼はどこまでも人間が思う恐怖をこらえ理性で狩る人間だった。

ノコギリの刃でオークに悲鳴をあげさせるのも彼にとってはそれで怯むからにしか過ぎない。

傍から見たら血を恐れず血を好まず無機物な人間に見えたとしても。

 

血にも誇りにも酔わず心を持ち悪意にて突き動かされず害獣駆除として狩人をしていた。

 

同じ戦いをするのにこうも違う。

 

他者を殺せる特別な力を持たず血と闘争を繰り返す豪傑の戦士でもなく、現状を憂いて立ち上がった本当に貴い人物なのか?

 

内心はわからないものの市民がただ憂う中でたった一人の罪人が理不尽な裁きをする教会を囲う国のために戦う。

 

もはや美談ではなく笑い話だ。

だって忌むべき人間が本来自分達で守るべき市民を特に見返りを求めず助けに行く。

日頃お布施を名目とし信仰心を盾にして金を巻き上げる組織からしたら大層歯がゆいはず。

 

 

……それでなぜ彼は立ち上がったのか?

何が彼を突き動かすのか?

 

彼のことはあまり知らない。

理由、多分それはわたしに似ている。

 

親しい人から受けた善意の呪縛、きっとこれ。

思いを託された側の人だから。

 

そちら側の人間は相対的に他者の施しを断りやすいし袖にされても傷つきにくい。

己に課した使命に殉じて動くから。

 

 

 

技術と機転を最大限に利用してオークに力で及ばない身体能力ながらも狩人として害をなす獣を屠る。

その姿は例え身体が返り血で赤に染まっても化け物なんかではない、人間だ。

 

それはわたしの望む理想に限りなく近い。

憧憬であり僅かな慰めであり、しかし本人の実力は格下。

はっきりいって強くない。

 

わたしに芽生える感情は心からの親愛や恋ではない。

もっと低俗で下賤な歪んだ同一視。

 

わたしにはこれがないからそれがある。

彼にはこれがあるからそれがないのだと決めつける。

 

それでも僅かな慰めには変わらない。

心が愉悦と孤独感の薄まりで染みる。

 

孤独に馴れてさほど辛くはない。

寧ろ人が群れる様子が不快だ。

母を蔑んだ人達がいた、わたしのせいだ。

総じてわたしは自分含めて人が嫌い。

 

こんなわたしにこそよく浸透する。

 

あぁ、どこか家族と一緒いるよう、懐かしく暖かい記憶が孤独を紛らわせる。

家族の誰かの心が傷ついたときに家族から慰められる感覚。

 

 

憎めない馴れ馴れしいやつはいる。

しかし傷の舐め合いはそのような人物と十中八九行わない。

大切なものを失ったことに傷ついた者同士だからこそできる。

 

そういえば彼には妹がかつていたらしい。

すでに死んだとも。

 

悲しいことなのになぜかまた心に安らぎを得てる。

これは決して同情じゃない。

卑しい同一視だ。

 

理想と宣っておきながら彼とわたしのダメな共通点にだけ喜び、なるべく彼だけが持つわたしよりマシな欠点には目を背ける。

 

卑しいわたしのことが嫌いになる。

どうしてこんなことも思ってしまうのか?

 

 

境遇が似てるから自分に投影しやすい?

 

彼は教会からの爪弾き者、わたしは淫魔と人間の子ども。

 

彼は穢れた血族。

わたしも穢れた血。

 

同じなようで心地よい。

 

わたしには淫魔の血が流れてる。

彼は自分の家(生活)に淫魔を住まわせている。

 

少し心が温かい。

 

彼はわたしを先輩と呼ぶ。

わたしの意思を汲んで戦ってくれた。

 

一緒にいてくれたということ。

 

 

彼は何も知らない無垢な人間じゃない。

なのに僅かにいるわたしといても恐れない人間だ。

 

気になるじゃないか。

 

 

彼は立ち上がり前進する。

わたしを置いていくなんてさせない。

 

でもわたしから自らの本性を教えたくない。

きっと受け入れてくれる。

でももし拒絶されたらどうするか?

 

受け入れられてもわたしの心が軽くなるだけ。

受け入れられなかったときは彼もわたしも傷つく。

 

傷つくのはわたしだけでいい。

 

でもずっと隠せる訳がない。

縁は狩りをしていたから交わった。

だからこれからも彼とは狩りで縁を紡ぐことになる。

 

穢れた淫魔の血が掻き立てる獣の本性はいつか化けの皮を剥がしてしまう。

 

本性を隠せなくなるその時まで語らないでおく。

 

その時がいつ来るのかも考えない。

 

 

 

 

 

願わくばぬるま湯のような彼、シグルドといつか近いうちに会える日が来ますように。

 

 

 




申し訳ないです。
ブラボ成分補充のためのものだす。

なんかよくわからないところは?

  • 目隠ししたら見えなくね?
  • 内蔵攻撃マジでやっててウケる
  • いいからとっとと投稿な
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