百合エロゲー?の世界で偽狩人は生き延びる 作:レンガチェッカー
早速ですが自分、なんと!
先輩狩人と共闘してます!
めちゃくちゃすげぇ!!!
シルヴェールさんtueee!
見ろ、ケダモノがゴミのようだ!
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黒鴉の魔女ジリアンにアポ取りをしに行った帰り道。
夕暮れで空は赤、あるいはオレンジ色だ。
郊外にある自宅には禁足地から帰宅のルートだとエルアラド聖王国の首都にあたる聖都を経由する必要があった。
この具合では帰宅は夜頃になるだろう。
肝心の聖都は_遠目で確認したところ淫魔の襲撃に遭っていた。
うーん、数は多いとしか分からない。
「……どうする?君の護衛をこのまま続ける方が楽だけど」
シルヴェールは隣で尋ねる。
その際彼女の見つめる方向は聖都だ。
絶対に護衛お願いしますって言ったらがっかりするパターンだろわかるぞ。
「聖都にいきましょう!」
「うん、良い返事だ」
突然自分を担ぎ……担ぎ?
「へ?」
「じゃあ急ごう、行くよ!」
彼女は聖都へ走り出す。
速っや、バカ速い!
乗馬して走っている並のスピード!
大剣と一人の人間を持って走るなんて凄まじい力よ。
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大門から聖都へ二人で乗り込んだ。
そこでシルヴェール先輩に降ろされて地に足を付ける。
大剣を持ち彼女は先に淫魔達の襲撃に介入しに行く。
鉈と銃を取り出し後を追った。
聖都は逃げ遅れたかもう既に市民の亡骸がちらほら確認できる。
生き残った人々は見切りをつけこの場を放棄したのだろう。
淫魔へ接近するとき、シルヴェールの大剣からキンッと金属音が響く。
途端大剣の刃がいくつにも分かれ鞭のように振り下ろす。
『ナブッッ!?』
対象となったオークに命中し分かれた刃で押し潰し、斬られた。
一撃でオークを仕留め、大剣の刃で斬られた跡はとても傷が深い。
「シグルド、わたしは上手く扱えると自負するけど一応……当たらないように気をつけてね」
黙って何度も頷く。
当たったらただじゃ済まないねこれ。
『なんだ!?』
仲間を倒されたオーク達は反応する。
しかし蛇腹の大剣は止まらない。
横に薙げば何体ものオークが裂かれリーチの差で反撃を許されず一方的な有利を押し付けていくのだ。
自分とは処理能力が段違い。
『ブォッ!?』
オークに刺さった鉈を引き抜く。
一体倒した矢先に七、八体を葬るのだから実力の差を分からせられる。
先輩強い。
『『『ギャァァァ!!!』』』
シルヴェールの活躍により短時間でこの場にいるオークの数は減り、代わりに死体が増えていった。
つえぇぇ!
変わってこちらでは散弾で襲いかかるオークを怯ませ鉈から変形したノコギリを押し付け切り裂く。
怯ませてからの近接戦、主にこの方法で相手の持ってる武器の種類関係なく攻撃できる。
ノコギリでの攻撃でオークは痛みから斧を落とした。
透かさず鉈を首にぶつけ倒す。
鉈は力まかせに振れるから剣の腕がない自分でもなんとかなっている。
次々とオークを撃破し(大半をシルヴェールが)大門があった区画は今や二人だけだ。
一息ついていると、ありがたい言葉があった。
「ひとまずお疲れ様。大丈夫?」
「はい、まだいけます」
「それは上々、ならこのまま進もう」
「押忍!」
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「人がいるよシグルド!」
「本当ですね!状況は良くないですが!」
聖都をまわっていると避難する市民と戦う兵士が発見できた。
ここもオークが襲撃し阿鼻叫喚となっている現場。
しかし絶望的な状況とはならず助っ人が戦っている。
リッター・ルシフェルが来ていたのだ。
彼女は戦っている。
相手は空を飛ぶコウモリの化け物とオーク、中でもコウモリは厄介な相手。
「あのコウモリの死角に入ります。自分の持ってる武器なら一泡吹かせることができそうなので。オークはお願いします」
銃なら空を飛ぶ相手でも対処がしやすい。
あの化け物は厄介な能力持ちだから早々に倒さねば。
「了解!」
屋根を跳び、ときに隠れて気づかれないように移動し接近しなくてはいけない。
純粋な戦士でないルシフェルだけじゃ勝つのは難しいだろう。
『ギャハハハ!オラァ!!』
『何をアギャァッ!?』
コウモリの化け物が一切触れずに石畳を砕く。
爆音と爆発により近くにいたオークも巻き添えで吹っ飛んだ。
粉塵から一人、ルシフェルが姿を現す。
『そうでなくっちゃやる気でねぇからなぁ、ほら避けて見せろよエデンズリッター!』
相対するはリッター・ルシフェル、しかし形勢は不利な状況。
「くっ_負けません!」
見えない攻撃が脅威、そして淫魔特有の絡め手を危惧し攻めきれないのだ。
今までもう20分は戦闘し、ルシフェルの消耗はかなり来てる。
覚悟を決め空を浮くコウモリの化け物よりも高く飛ぶ。
『待てよぉ!フヒヒ!』
化け物の放つ衝撃波を伴う爆音を躱す。
「【ノーブル・グラシエス】」
呪文を唱えると複数の氷塊がルシフェルの周囲で発生。
そのまま飛行速度を上げていく。
『おいおい、得物が届かないから打つ手なしかぁ?逃げるならもうちょい可愛くケツを振ってみろよフヒヒヒヒ!』
コウモリの羽ばたきではありえない速度でルシフェルを追跡、爆音を何度も撃ち出す。
『……やっぱ空じゃぶれて狙いずれぇ、地を這う虫けら用か?』
コウモリの化け物は加速する。
直接捕まえに来たのだ。
追いつかれそうになり直角で降下、少し遅れて化け物も追う。
高度が下がったら再度方向転換し急上昇する。
『オレがバタバタ羽ばたいてるんで疲れるまで飛ぶって寸法だろ?魔力で腕を動かして飛んでるんだから意味ねぇよバーカ!!』
淫魔が加速しルシフェルとの距離はどんどんと近づき、ある違和感を覚えた。
エデンズリッターの背に展開された中途半端な氷の塊は何だ、と。
瞬間、ルシフェルは化け物の視界から消えた。
『_は?』
背後から激痛が突然走る。
遅れて痛みの他に冷気を認識し何が起こったか理解した。
『畜生がぁ!?』
咄嗟に振り向き爆音を放つ。
いくつかの氷の槍に衝撃派が命中し砕ける。
氷の塊は槍状へ変化したと気づく。
して、エデンズリッターが見た先にいたのだ。
『(あのクソ、速度を急激に下げてオレの背後を……)』
コウモリの化け物はバランスを崩し落下していく。
なんとか羽ばたき、背部からの落下を免れた。
背には何本か氷が刺さっている。
『痛え、あ〜痛え……』
化け物はまだあまり堪えていない。
背部攻撃が致命傷とならず健在だった。
だが肩にも命中したので飛行不可状態にはなり致命的な一手にはなった。
「もう眠りなさい【ノーブル・イグニス】!」
『っ!?下僕ども、オレの壁になれ!!』
突如放たれた炎の射線に複数の人型の存在が現れる。
「なっ!?」
血に濡れた衣服が見え咄嗟に魔法を解除、ルシフェルは救助へ急ぐ。
「大丈夫です_っ!?」
『……ア゛ァ゛ァ゛』
人間と思ったそれは動く死体だった。
炎が色彩を遮り見分けがつかなかったのだ
亡者と呼ばれる彼らは生者に襲いかかる習性を持つ。
この時間が彼女の大きな隙となってしまう。
『捕まえたぁ!ガッ!?』
化け物は生まれた隙に乗じルシフェルを捕らえる筈が大きな破裂音、そして再び背部からの激痛が走り姿勢を崩す。
「天使様!!」
化け物の背には返り血で赤くなった人物がいた。
「シグルドさんですか!」
『野郎どこに潜んでやがった!?あぁぁぁ!!』
片足をノコギリで削ぐ。
次にもう片方の足。
『ネズミがぁぁ!?やめろそれ!!』
「ぐっ!」
苦し紛れの蹴りが入り受けた手が痺れる。
そのせいで追撃ができない。
コウモリの化け物は悲痛な叫びをあげて跳びはねる。
家屋の屋根に乗って着地したその時、足から血が弾け言葉に表せない悲鳴をあげていた。
『こんなはずは、違う!術がトロくてオレの新しい体に魔力が適応してないんだ。適応すればお前らなんか粉微塵だったんだ!』
ここまでの時間で飛べる最低限の肉体が再生したのか羽を広げ逃げてしまった。
何発か撤退時に散弾を撃ち込んだがそれでも墜ちなかった。
オークより断然強い。
あれがゼノモンスなる化け物か……
「……大変申し訳ございません。取り逃してしまいました」
「いいえ、はぁ…はぁ…、また危ないところを助けていただき、うぅ、あ、ありがとうございます」
コウモリの召喚した亡者はルシフェルが全て倒していた。
しかし彼女はもう疲労困憊な様子だ。
連戦で余力が乏しくアイツに魔法攻撃ができなかったのだろう。
「天使様の奮闘には私のしたことなど及びません。しかし初めて見ましたあの化け物、妙なことを喋ったものですね。『術がトロくて新しい体に魔力が適応してない』などと。知性から察するところ背後には何かしらの高い技術を持った組織がいそうですね」
「ええ、私達は何と戦っているのでしょうか?」
「私には全く、誰がこんなことをするのやらですよ。ただすぐにケダモノを狩りに行きます」
「はぁ…はぁ…、王城では騎士団の方々が、…戦ってます。もし何かありましたら城下まで下がってください」
ルシフェルがまだ淫魔に侵攻されてるだろう区画へ行こうとしてる。
彼女はもう戦えない。
エデンズリッターの力、エデンズエナジーなるものがもう残ってないのだろう。
「天使様も休息を取る必要があると私は愚考します。幸い聖都には今、私より遥かに優れた狩人が来ておりますので休息の時間くらいは稼いでみせるでしょう」
シルヴェール先輩のいる方向を指し彼女が無双しているところを見せた。
迫りくる(先輩が)オークを蹴散らす勇ましい姿。
蛇腹剣状の大剣を細枝のように振って、また近くに避難人がいるときは当たらないよう大剣に戻しこれも苦もなくオークの群れをぶった斬る。
「天使様はご自身が思われてるよりもずっと重要な方です。どうかここは任せてはいかがでしょうか?」
「……本当にお願いしてもいいですか?」
「はい」
「ではお願いします。ですが危険だと感じたら王城にすぐ来て下さいね!」
「承知しました」
ルシフェルは宙を浮く。
そして王城まで飛んでいった。
……ゼノバット、狩り損ねた。
あのコウモリ厄介なやつなのにここで仕留められなかったのは痛い。
ゼノモンスの1種で音波での洗脳や暗示といった搦手あるし
銃で対抗可能だが飛ばれちゃ大半の兵士は何もできなくなる。
不意打ちで倒すのが一番楽。
「おーい!シグルドー!」
「何でしょうか!」
シルヴェール先輩からだ。
オークは先輩に殲滅されていて、もういない。
「こっちは終わったから次行こう!」
「はい!」
どうでもいいテキスト
異端者の装束
狩人シグルドが獣狩りの為に用意した装束
小道具の収納性に優れ、柔軟に戦う前提に作られている
彼は獣の病なき地に突如生まれた獣の狩りの狩人だった
尤も、狩人の仕掛け武器、狩りの作法は既にこの地でも下地があったのだが