そう言えば、あれってどうしよう……。アニメ描写からして小学校の頃約束してますよね?
あ、そう言えば、この小説では小学生の頃に誘拐された事になってたっけ?
それでタイミングがズレてお流れになってるという事で一つ(汗)
「いえ~い! ギルドクエスト、攻略だよ♪」
「一々はしゃぐな、みっともない」
「はは。いいじゃないかよ、チンク」
アインクラッド高層、とあるダンジョンにて三人のプレイヤーが雑談をしながら歩いていた。
「えへへ。このクエストずっと気になってたからすっごく嬉しい! チナツのギルドにも入れたし!!」
「ふん! サマーラビッツは二人のギルドだったのだぞ!」
「いや、最初の頃は二人だけで行くつもりはなかったんだけどな……」
「チナツ!!」
「うお!? なんで怒るんだよ!?」
彼女……ストレアが嬉しそうにギルド・サマーラビッツに入った事を話すと、チンクは不服そうに文句を言っていた。
「もぉ~! そんな寂しい事言うチンクはこうしちゃおう!! え~い♪」
「なぁ!? き、貴様!? 離せ!!」
不貞腐れるチンクに対してストレアは抱き着き始める。それに対してチンクは煙たそうな発言をしていた。
だが、チナツはそれを笑って見ていた。何故なら、彼女が本気ならば力づくでも突き放せるはず。しかしそうしないのは、内心彼女も満更ではないからだろうと思ったからだ。
これは、かつて彼が見ていた幸せな光景。
本来ならば、場所は違えどいつかは見ることができたはずの光景。
もしかしたら、もう戻ってこないかもしれない光景。
もしも、あの時自分が……。
「―――ん?」
いつかの懐かしい光景を見た……ような気がしていた。目が覚めた一夏は、夢の内容を忘れてしまっていたのだ。
ぼぉっとする頭で何とか周囲を見渡す。どうやらここは医務室の様だ。
「目が覚めたか」
「千冬……ねぇ?」
ベッドを見下ろす千冬の姿はどこか懐かしい物を一夏は感じていた。
「(あぁ、そうか……)」
あの時とは違う事と言えば、只一つであった。
「今日は、花弄りしてないんだな?」
「ふん、お前が似合わないと言ったのだろう?」
「(根に持ってたのかよ……)」
それは一夏がこの現実世界に戻ってきて早々に発した一言に起因していた。
彼が仲間たちと共にSAOを攻略して現実の世界に戻ってきた時、最初に見た光景は花瓶の花を替えている姉の姿であった。
衰えた声帯を振り絞って言った言葉はこうだ。
『花弄りなんて、似合わないな。千冬姉……』
あの時の姉の表情は今でも忘れない。まるで死人が戻ってきたかのような表情であった。
そう言えば、姉の涙を見たのは後にも先にもあの一回だけだ。
「まったく。小娘どもといい、お前といい、無理ばかりする」
「若いからな」
「ふん!!」
「ぐふぅッ!?」
一夏的にはまったく他意はなかったのだが、千冬は変に深読みしすぎたようだ。
「いてて。なんだよ……て、言うかさ、千冬姉?」
「なんだ?」
「あの後どうなったんだ? 正直俺の攻撃は間に合わなかったと思うだけど?」
「当たり前だ。あの場でお前がすべき事は回避か、ガードだった。失策だな」
「うぅ……」
気の緩んだ所からの攻撃だったため、自分も焦って対応をミスしたようだ。一夏はその事を反省していた。
「結論から言えば、あの状態からの最後の一撃であったのが幸いしたな。大した威力もなければ、無人機も最後のエネルギーだったのか力尽きた。今は、残骸を調べている所だ」
「そっか……」
やはり無人機であったか。一夏はその言葉を聞いて少し安心していた。心の中で、もしかしたらがわずかではあるが残っていたのだ。
「他の皆は?」
「それぞれ教員から話を聞いている。それと、全員目立った外傷はない。……お前以外はな」
「そっか、良かった」
その言葉に、一夏はほっと胸を撫で下ろす。誰も失わなくてよかったと。
「ただし、篠ノ之に関してはしばらく自室謹慎だ」
「は!? なんでだよ!!?」
しかし、それは当然の処置であった。他の者には専用機持ちとしての緊急時の義務がある。しかし、箒は違う。確かに、身内の関係上重要人物ではあるが、IS学園内では立場上は専用機も持っていない一般生徒扱いなのだ。
本来ならば退学どころか、ISの無断使用で牢屋に入れられる可能性だってあった。
しかし、そうはならず短期間の自室謹慎ですんでいるのは、無人機襲来という公に出来ない問題であったのと、篠ノ之束の妹という理由に他ならない。
「で、でも……!」
「納得しろとは言わん。だが、理解はしろ。今お前がいる世界はそう言った場所だ」
「ッ! わか……った」
とはいえ、やはり気にかかるのは事実であった。誰か一人欠けていたら勝てなかった戦いだと思っているからなおさらだ。
「まずは自分の体を治す事に専念しておけ」
早い話が、『さっさと寝ろ』であった。今回の戦いで一番の負傷者は他でもない一夏自身だ。
ISによって守られたその体に目立った外傷はないように見えるが、衝撃までは完全に抑えられないので全身打撲のようなものである。ただでさえ、フルチャージの衝撃砲を受け止めたのだから当然だ。
「あぁ、それから篠ノ之からの伝言だ」
「え?」
全ての説明を終え、病室内から立ち去ろうとする千冬が不意に思いだしたかのように口を開いた。
「『後悔はない。お前が気にするな』だそうだ。小娘が、一丁前な事を言う」
「そっか。ありがと、千冬姉」
「ふ、さっさと寝ておけ。私はまだ事後処理が残っているのでな」
そう言うと、千冬は部屋を今度こそ退室するのであった。考えてみれば、あれだけの大事だ。千冬は本来ならば事後処理に追われていてもおかしくない。それでも、ここに来たのは……。
「(また、心配かけちまったんだなぁ)」
表にはあまり出さないが、心配性な姉を見てそう思ってしまった。
「(箒にも、謝らないとなぁ。後セシリアと簪にもお礼を……)」
そして
「鈴とも、ちゃんと話を……」
そこで一夏は睡魔に襲われた。まだ、体が休息を求めているのだろうか?
こうして、一夏は再度意識を失うのであった。
夕方。ぷしゅーと無機質な音で、病室内の扉が開いた。
「……一夏、寝てるの?」
そこには教師からの事情聴取を終えた鈴の姿があった。
「(寝顔、久しぶりに見る)」
久しぶりに見る彼の寝顔。しかし、彼女はそれが好きではなかった。
ましてやここは医務室。病院の病室とは違う場所だが、どうしてもあの頃を連想させる姿であったからだ。
じっと彼の顔を覗き込むように見る鈴。もし、昔の素直になりきれない彼女だったのならキスの一つでも試みたであろう。(実際に出来るかは別問題だが)
だが、今の彼女は違った。そんな気分にはなれなかった。
「(本当は、分かってた……)」
何が悪いのか……。それは決してVR技術ではなかった。ましてや、SAOでも茅場晶彦でもない。
本当に悪いのは……。
気が付けばポタポタと涙の粒が一夏の顔にかかっていた。早く顔を退けないと彼が目覚めてしまうかもしれない。それが分かっていながら彼女は顔を逸らす事ができなかった。
「……ん?」
やはりと言うべきか、一夏は自身の顔に当たる何かを感じて目が覚めてしまった。そこには、ドアップで泣く鈴の姿があった。
「え? お、おい、鈴!?」
「ごめ……ん。ごめん、一夏……」
「いや、泣いてちゃ分かんないって。落ち着けよ」
「うぅ……ぐす」
「(なんだ、これ!?)」
一夏は困惑するしかなかった。一休みしようと考えていただけなのに、目が覚めてみれば幼馴染が泣いているのだ。
「一夏、本、当、に……ごめ、ん」
「だからどうしたんだよ。別に鈴が謝ることなんて何も」
「だって、本当は分かってたのよ。本当に悪いのは……私だって事ぐらいッ!!」
「……え?」
その言葉に一夏は思わず呆けてしまう。彼女の言っている事が理解できなかった。
何故そんな結論に達したのだろうかと内心首を傾げるしかなかった。正直、今まで言い続けてきていた『全部、VRMMOが悪い』の方が分かりやすかったくらいだ。
「ちょっと待てって。どうしてそんな考えに」
「だってそうじゃない!!」
鈴は今まで溜めていた何かをぶちまけるかのように話を続けた。
「私じゃない!! 一夏に、SAOをやろうって勧めたのはッ!!」
「……あぁ。そうだったな」
あれは、中学に上がったばかりだったころだ。小学生とは違い制服を着る学校生活に一夏は背伸びした考えを持ち始めていた。少しでも姉の助けをしたい。
それには金銭が一番だと考えた。しかし、中学に上がったばかりの自分にバイトなぞ出来るはずがないと考えた彼は、内職関係のバイトを考え模索していた。
それを見ていた鈴は思った。このままでは彼との接点が減ってしまうと。
そんな時、ふとある雑誌で見たのがMMO特集の記事であった。
これだと鈴は考えた。
全く真新しい分野のゲーム。そこまでゲーマーではない彼であったが、一緒にプレイする事ができれば、接点を減らす事なくいられるかもしれない。
それどころか、仮想世界とは言え冒険する事でもっと絆を深められるかもしれない。彼女は漠然とそう考えて彼にSAOを勧めたのだ。
勿論、始めの頃一夏は興味をあまり示さなかった。しかし、彼女になかば強引に誘われたゲームセンターでVRゲームを体験してから考えは変わった。
仮想世界では現実ではできない多くのことが可能だ。それに魅了されない人間なんてそういないだろう。例外があるとすれば、現実で空を飛べるIS操縦者くらいだ。
当然、一夏もその仮想世界に魅了されSAO……アインクラッドへと踏み出したのだ。
しかし、彼に待ち受けていたのは強要されたデスゲーム。
鈴は自分を責めた自分の所為だと。
ずっと、ずっと。
だが、ある時気付いてしまったのだ。そんな罪深い自分が彼の傍にいていいのかと。
しかし、それを認めてしまえば自分は彼の傍には居られない。いや、いようとする自分自身が許せなかった。
それでも、彼への恋心は捨てきれなかった。
いつの間にか彼女は自分自身の罪をSAO……VR技術へと向けていた。
その正当性のある怒りを全面的にぶつける事で、自分自身の罪から目を背けていたのだ。
だけど……。
今日まで一夏を見て来て、再び自分で心の奥底に隠した自分の罪を思い出してしまったのだ。一番悪いのは何なのかを。誰なのかを
「なのに、その事をずっと認めたくなかった……。だって、認めたら私は……一夏の傍にいられないから……」
「お前、ずっとその事を悩んでいたんだな」
一夏に言わせれば、そんなのは勘違いも甚だしい。きっかけは確かに彼女かもしれないが、SAOをプレイすると決めたのは自分だ。
だが、そんな事を言ったとしても鈴にとっては慰めにもならないだろう。
理屈じゃないのだ。それは一夏にも身に覚えがある感情であった。
「私、中国に……帰るね」
だが、不意に彼女はポツリとその言葉を口にするとふらりと立ち上がる。
「代表候補生も、もう止める。二度と一夏に顔を見せないようにするから」
「……唐突だな」
「うん。ごめんね、一夏」
だが、立ち去ろうとする寸前で彼女の腕は何かに掴まれた。それが誰の手なのかを彼女はすぐに理解できた。
「……離してよ」
「断る」
「離してったら!!」
彼が引き留めてくれるのは素直にうれしい。だが、それ以上に辛かった。この場から逃げ出したかった。
「なぁ、鈴。折角落ち着いて話ができそうなんだ。俺の話を聞いてくれてもいいんじゃないか?」
「……なによ、話って」
「俺だって、聖人君子じゃない。今でこそ、価値のあった世界なんて言ってるけど、デスゲーム当初はそんな考えなんて持てるはずもなかった」
強要されたデスゲームに数日とは言え塞ぎ込んだし、そしてこんなゲームをした事を後悔もした。
「もっと言えば、鈴や弾に八つ当たりもしたさ。『なんで俺だけ』ってな」
「だったら、もういいでしょ!? もう私の事は!!」
「だけどさ、少しずつあの世界で歩き始めてそんな考えは間違いだってすぐに気付いた」
そして、彼は少しずつアインクラッドでの生活に馴染み始めていた。あの世界にいる事に違和感を持たないほどに。
それでも、彼が危険な攻略組の最前線で戦い続けてこれたのは―――。
「俺があの世界で歩き続けれたのは、また現実で会いたいと思う人たちに会うためだ」
「千冬さんと、弾の奴?」
「まだいるぜ。人をボッチみたいに言うなよ」
それは弾の妹・蘭であり、小学生の頃に別れた箒であったり、そして……。
「勿論、お前も含まれているんだぜ? 鈴」
「……え?」
「だからさ、そんな寂しい事言うなよ。俺が現実に戻るための理由の一人のお前がさ」
「一、夏」
「それに、お前。約束忘れたのかよ」
それはいつかの約束。まだ、彼らがクラスメイトであった頃の話。
『しっかりレベル上げて、あたしのサポートしなさいよ!!』
彼女は確かに一夏にそう約束させた。
「さすがにさ、SAOって訳にはいかないけどVR世界は今も広がり続けている。俺はそんな世界をお前とも見てみたいんだ」
駄目かな?彼はそう苦笑いしながらそう言った。
もし、数日前の彼女に同じ事を言っていたら殴られていたかもしれない。頭に血が上って怒りで脳が沸騰していたかもしれない。
だが、今の彼女にとってそれは。
「・・・・・・くっ! ふふ、あははッ!!!」
どうしよもなく彼が可笑しくて溜まらなかった。普通、こんな状況で人をゲームに誘うであろうか?
「な、なんだよ。笑う事ないだろ?」
「笑うに決まってるでしょ? ぷっ! だってこんな状況でゲームに誘うなんて!!」
鈴は笑った。久しぶりに心から笑う事ができた。
そして、不思議と先ほどまで感じていた暗い気持ちはなくなっていた。
「あ~あ。アンタと話してるとあれこれ考えるのが馬鹿らしくなってきたわ」
「どういう意味だよ」
「そのままの意味よ」
そう言いながら、彼女は両手を伸ばし深呼吸をする。
「あ、アンタがそこまで言うのならしばらくはIS学園にいてあげるわよ。寂しんぼさん?」
「そこまで言って……もういいや、それで」
いつもの調子が戻ってきたなぁ、と内心では思いつつも一夏は諦めた様子でそう言った。
「ま、今まで頑張ってきたのに投げだすのも勿体ないものね」
「あぁ、そうだぜ鈴。せっかく、代表候補生になれたんだ。どうせなら国家代表狙えよ。そしたら俺も弾も周りに自慢できるぜ!」
鈴としては今まで一夏に会うために頑張って再会できたのに、ここで諦めるのは嫌だ。と言う意味で言ったのだが、一夏には全く通用していない様子であった。
やはり一夏は一夏かと思いつつも呆れた様子で彼を見る鈴であった。
「な、なんだよ?」
「何でもないわよ、馬鹿」
そう言うと、鈴は扉へと歩いていく。一夏も今回は止めなかった。もう、想いを分かち合う事ができたように感じたからだ。
「じゃ、あたしは部屋戻るけど、アンタはしっかり休みなさいよ?」
「おう」
ドアが開き閉まる瞬間、鈴が動きを止め少し振り向いた。
「一夏」
「ん?」
「ごめん、それと……ありがとう」
そう言った瞬間、扉は締まりスタタと小走りする足音が聞こえた。おそらく変に素直に謝って恥ずかしかったのだろう。一夏は、彼女の性格を考えてそう思った。
「鈴、こっちこそありがとうな」
今の俺を受け入れてくれて。彼はそう考えるとボフンとベッドへと寝るのであった。
途中へこんだりしたけど、頑張ってよかったと思う。そして、自分が落ち込んだ時叱咤をしてくれた箒には感謝しないといけない。
なにより、自分を助けるために謹慎になってしまった事は謝罪しないといけないだろう。
そう思いながら一夏は、目を閉じる事にした。少しでも早く体を回復させ、彼女に会いに行くために。
こうして、彼のIS学園での二度目となる騒動は幕を下ろしたのであった。
「織斑君、良かったね……」
「えぇ、本当ですわ」
「なんでお前たちは人の部屋で一夏の監視をしているのだ?」
場所は変わって箒と一夏の部屋。そこで彼女達は簪の持つ端末越しに病室を監視していた。
「あら、箒さんは気になりませんの?」
「気にはなるが、そのプライバシーと言う物がな……」
とは言いつつも結局最後まで鈴と一夏のやり取りを見ていた箒であった。
「とにかく、これにて二人の関係は改善ですわ。良かったですわね」
「うん。その……ちょっと複雑だけど」
早い話ライバルが一人増える結果になったのだ。彼女達にとっては複雑だろう。とは言え、一夏の笑顔が増えるのは素直にうれしかった。
「それにしても、箒さん。今回の件は、本当によかったのですの?」
「訓練機の無断使用か。無論だ、悔いはない」
だが、その言葉とは裏腹に悔しくはあった。結局自分は無人機に有効な手はつけれず時間稼ぎで手一杯だったからだ。
いや、寧ろ遊ばれていたようにも感じた。何故なら一夏の攻撃は避けるなどをしていたのに、自分の攻撃の殆どは避ける事さえしなかったようにも見えたからだ。
それどころか最後の一撃以外、こちらに満足な攻撃をする様子も見られなかったように思える。
的確なセシリアのサポートのおかげとも取れるが、それだけではないようにも感じた。
自分が相手だからこそ?
その考えに箒は身震いする。
そもそも、あれはどこから来た?
無人機と言う操縦者を必要としないISと言う存在を、今の社会を根底から覆すような代物は。
世界の多くの者があれを望むだろう。
ある者は、操縦者を危険に晒さない人道的と言って。或は、女性を必要としない素晴らしい物と言って。
そして、世界の多くの者があれを拒むだろう。
ある者は、人為的ではないのなら暴走の危険性があると言って。或は、女性の価値観が下がると言って。
そんな存在を各国が研究しない訳がない。しかし、成功例は聞いた事もない。少なくとも、セシリアも簪もそう言っていた。
おそらくは学園にいる誰もが……下手をしたら世界のほとんどの人間が。
だが、箒には一人だけ、たった一人だけ思いつく人物がいたのだ。
「(貴方なのか、姉さん―――)」
箒はその考えを誰かに聞かせるわけでもなく、ただ夕焼けに染まる空を眺めるのであった。
いや~、箒ちゃんと遊べて満足満足。まさか、箒ちゃんが出てくるとは思ってもみなかったから、ついマニュアルに切り替えちゃったよ。
あのくそ野郎も再ハッキングは出来なかったみたいだしね!!
おやぁ? 束さんの発言ログがどっかに間違って送信されてる?
ん~、まいっか!
送信先を無くせば解決だもんね!! それ、ぽちっと!!
ボーン!!!
「私の端末!!? って、あつ!? ふ、服がーーー!!?」
「お嬢様ーー!!!?」