星野アイの子に転生するオレ 作:ライスコロッケ
会話のあと、特に意味もなく神に殴られて意識を失った。
そして目が覚めると、そこは地獄だった。
「はぁ死ねよ??ママの才能と美を理解しない類人猿が…!パフォーマンスの質で格の違い明らかでしょ!!運営に贔屓されるはもはや必然なんだけど!」
こいつは星野ルビー。オレの兄妹で、生後数ヶ月の赤ちゃんだ。そのルビーは現在、ツイッターで星野アイのアンチとバトルしている。
「どうせテメエブスなばばあだろ!鏡見てからもう一度同じこと言ってみろ!ぶーす!!」
アンチに対する反応から分かるとおり、ルビーは星野アイの過激なファンなのだ。
「過激すぎてちょっと引くぜ…。」
「え…。赤ちゃんがしゃべった! キモーッ!?」
とルビーと話していると、もう一人の兄妹でルビーにそっくりな男。星野アクアマリン、略してアクアがじーっとこちらを見ていた。
「お前たちもしかして、俺と同じか?」
「ば…ばぶー。ぼく普通の赤ちゃんだよ~?」
「それは無理があるだろ。…別にルビーとダに前世があったとしても俺がなにかするつもりはない。気になっただけだ。」
…。
「待て。ダってなんだよ?それは誰だ!?」
「はぁ?あんたのあだ名でしょ?星野 アダマンタイト。 略してダ!!!」
ダ~?アダマンタイト~???
名前は酷いし、あだ名はもっと酷いぞ…。
「なんでそんなあだ名になったんだ…?オレはマンタがよかったぞ。」
「ならそうやってアピールすればよかったじゃん。…あれ?ダはその時寝てたっけ?」
「知らん。そもそも前世の記憶なんてその時なかったんだ!思い出したのはついさっきで、アビールなんて不可能!!」
そう言うと、アクアが申し訳なさそうな顔をした。
「おい、どうした??なんだその顔は??」
「いや…すまん。あだ名がダになった原因は俺にあるんだ。…あれは三ヶ月前のことだった。」
★☆★☆★☆
「うーん。愛久愛海はアクア。瑠美衣はルビーでしょ~?愛抱満大徒はどうやって呼ぼうかな~っ」
その日はなんてことない普通の日。俺は母親、アイの独り言を微笑ましく見ていたのだが、問題はこの後に起きた。
「アマン…アン…ダイ…アイ……。アイ?」
そう、気づいてしまったのだ。アダマンタイトを略すとアイになることに。まあ別に気づくだけならよかった。
「アイ。アイ!!そうだよアイで良いじゃん。ふふふ、流石私。良いあだ名思いついちゃった~っ。」
俺は、なんかすごく嫌だった。とても嫌だった。
だからダのほうに指をさしながら抗議の声をあげたんだ。
「ダーー!!ダーー!!ダーー!!」
「ん~?どうしたのアクア~っ?アイのほうを指さしてるけど…。」
「ダーー!!ダーー!!ダーー!!」
「…あ~!!もしかして愛抱満大徒のあだ名がアイじゃなくてダが良いってこと~っ?」
俺は、あだ名がアイじゃなければ何でもよかったんだ。だから、首を縦に何度もふった。
「うーん。ちょっと変だけど、まあいっか!」
こうして愛抱満大徒のあだ名はダになった。
★☆★☆★☆
「お前のせいかよ!!」
「本当にすまん。だけどもアイだと紛らわしいだろ。」
「そうだけど!そうだけど他にもっとあるだろ!!マンタとか!!」
と夜中なのについ大声を出して騒いでしまった。
するとアイのベッドから動く音が。
「ヤバい。アイが目を覚ました。どうすればいい??」
「普通に赤ちゃんらしく振る舞うだけでいい。」
「ばぶーってカンジ!」
赤ちゃんらしくか。楽勝だな。
「声がきこえたけど、どうしたのダ~っ?」
赤ちゃんらしく…赤ちゃんらしく…。
「ば…ばぶー。ぼく普通の赤ちゃんだよ~?」
(なにやってんのコイツ!!)
(終わった。終わったな…。)
「うん知ってるよ~。ダはお腹がすいているのかな?それともオムツ??」
(なんで!?もっと気にするべきところあるでしょ!)
(アイ…。抜けてるところも可愛いよ。)
「ハ、ハラヘッタナ~」
「ん~?おっぱいのむ?」
「ノムアルヨ~」
(のむの!?前世も男でしょ!?え?キモッ!?)
(の、のむのか…。というか話し方が…。)
「どう?おいしい??」
「美味いぜ!美味かったぜ!!ごちそうさま!」
((コイツ素で話してやがる~!!))
「そっかよかった~。おやすみ~」
「オヤスミ~。」
そう言ってオレは、完璧に赤ちゃんを演じきったことに満足して、ぐっすり寝た。
一方アイは…
「うーん。変な夢だな~。」
このことを夢だと思っていた。
(そりゃそうだ。)
おまけ
「アクア、オレがお前の好きな数字を当ててやろう。」
「ん?俺に好きな数字なんてないぞ。」
「ふっふっふー!オレはそれが嘘だと確信している!!見ろ!!漫画2話の2ページ目の2コマ目で、お前はダブルピースをしている!!つまりそういうことだろ!!」
「いや…俺に好きな数字なんてないって…。」
「それだけじゃあないぞ。お前が前世で働いていた病院は宮崎県の第2区にあり、そこでお前は2つの手で2本のペンライトを持ち、結成から2の2乗年のアイドルグループを応援していた!!これが偶然だと?そんなわけない!!お前は2の人。2の人なのだ!!」
「もうここまでくると、こじつけだな。」