君がいなくなってからもうずいぶんとたった。当たり前だった日常は、あっけなく崩壊し非日常は日常になった。今の僕は昔の僕とだいぶ変わってしまったけれど、こんな僕を見たら君はなんていうだろう。
「のび太、おーい、のび太」
そんな僕の思考を破ったのは、無線機からの声だった。
「おーいしっかりしてくれよ。今回の作戦お前がたよりなんだからよ」
男にしては高い声、僕の大切な幼馴染の心配する声に思わず笑ってしまう。
わかってる、そう返すと相手も笑った。
「今回僕はそっちに行けないけどがんばれよ」
いつも、心配をかけさせてしまう幼馴染の言葉にまた笑ってしまう。
「まかせてよ、僕も「ドラえもん」の一員なんだから」
そういうと、「ふん、頼りにしてるよリーダー様」といいのこして無線を切った。相変わらずツンデレだなーと思う。
また声が聞こえる。
「おーいのび太、緊張してるのか」
今度は逆に低く、力強い声。
「そんな時は、俺様の歌でも聞いくか」
心配してくれているのだろうが有難迷惑だ。とは言えないので普通に断っておく。まだ死にたくないしね。
「そーか、困ったことがあったら俺様に言え、すぐに言ってやるから」
頼もしいガキ大将の申し出に少し感動する。
「大丈夫、こんな僕でも何とか一人で頑張ったみるさ」
そう言うと少し相手が笑ってくれたような気がした。
がんばれよ、そういって相手は無線を切った。
また、気が違う相手からの声が聞こえる。
「無理しないでねのび太さん」
やさしい声だった。最愛の人からの声とはこれほどまでに元気が出るのか、僕も現金だなーと思いつつ返事をする。
「うん心配しないで、昔の僕じゃないんだから」
昔の僕は泣き虫でビビりでみんなに迷惑をかけてきた。ま、今も変わらない気がするけど、少しだけましになったと思いたい。
「あなたはいつも無茶をするから」
あ、これは長いやつだ。そう思った僕は、「じゃ、そろそろ行かないといけないから」といって、話を切った。そうしないといつまでもつつくんだもん、さすがに、ここで悠長に話している時間はない。
それを察したのか相手も特に文句は言わずうなずいてくれた。
「けど、のび太さん、最後にこれだけ約束して」
「お願いだから、無事に帰ってきて」
その言葉を聞いて俄然やる気が出た。
「ああ、必ず帰る」
力強くそういうと相手も安心したのか無線を切ってれた。
さーてこれで死ぬわけにいかなくなった。覚悟決めるか。
「さー、僕らの戦争の開始だ」
そう強く言って僕は、闇の中に足を踏み入れた。
拝啓、ドラえもん
元気ですか、僕はちょっと大変だけど毎日忙しい日々を送っています。でね、ドラえもん僕気づいたんだ。
泣いていられることがどんなに幸福だったか。泣き虫の僕がどれだけみんなに迷惑をかけていたか、みんなはそんなこと気にしてもいないだろうけど、でも君を失って気づいたことなんだ。君がいたことで僕の人生はどんなに素晴らしかったのか。どんなに幸福なことだったのか。
今はもう泣けない、泣かない。
君は、僕が、僕らが必ず助ける。
やっとできました。構想自体は割と前からあったのですが、なかなかつくるひまがなく結構かかりました。というか、これだけ見ても、なにこれとしか言いようがないですね。設定のほうを先に読んだ方がいいんじゃないかそう思ってしまいます。設定のほうも早めにあげます。
それでは、次はしんちゃん方面のプロフィールです。かすかべ防衛隊が出てきます。
じかいもよろしくーー。