ブルーアーカイブ 〘 PROJECT_∑ 〙 作:ファイズ大好きなポンコツ
そうでもしないと、今回のお話理解できないんで
そう、つまりオリジナル展開マシマシってわけ
伏線もマシマシなのよ
正式にアビドスの顧問になった日の夜。
ホシノちゃんとの約束を果たすため、夜中のアビドスに辿り着いた。
また迷いそうになったことは……まぁ秘密ってわけで。
……そろそろエースライダーにマップ機能だのなんだのつけるかな。
「……そういや細かい集合場所とか聞いてなかったな」
ホシノちゃんから言われたのは、「話があるから今夜会おう」ってだけ。
細かいどころか集合場所を聞いていない。
取り敢えずでアビドスに来たんだが……。
「人気がねぇや」
夜の校舎は、よくホラースポットになるとは聞いたことがあったが、その理由がわかった気がする。
俺、夜の学校に恐れてる。
こんな状態で後ろから声なんてかけられたら、俺叫んz
「わぁ!」
「$#‰¿§‼√∆σ!!!」
声にならない声。
人間の可能性を見出せそうな叫び声が夜のアビドスに響き渡った。
「………びっくりしたぁ〜」
「驚かせといてよく言うぜ……心臓無くなるかと思った」
まぁ心臓無いんだけどね!
……ブラックジョークにしちゃたちが悪いな。
やめとこ。このネタはボツだ。
「……んで、話したいことってのは?」
「う〜ん……ここで話すのもアレだし、一回教室入らない?」
「……それもそうだな」
てなわけで、適当な空き教室へと俺とホシノちゃんは入っていった。
「……それじゃ、本題にでも」
「まぁまぁ先生、慌てないの。急いででも良いことなんて無いよ〜?」
「少なくとも睡眠時間は削れてるだろうがよ」
「うへぇ〜………」
ホシノちゃんを言い負かしました。
……じゃなくて、聞かねぇと。
「改めて聞くが、話したいことってのは?」
「ん〜……何ていうか、先生の過去が知りたいんだよね〜」
「俺の過去…?」
またか。
ノアちゃんと同じパターンか。
「俺の過去が知りたいとは、ホシノちゃんも随分とまぁ、物好きだねぇ」
「うへ、先生ほどじゃないよ〜」
人の過去なんて知っても、なんも良いこと無いと思うんだがな……。
「そんで?何を聞きたいんだよ」
「そうだね〜……そんじゃ、先生が何で戦うのか、教えてよ」
俺の戦う理由か……。
「……それなら、だいぶ酷い過去を話すことになると思うが、それでもいいのか?」
あの時ノアちゃんに言わなかった、“本当の”裏側の第二章を。
「……いいよ」
「だったら、覚悟だけはしとけよ」
そんな訳で、俺は語りだした。
俺が、『仮面ライダーシグマ』になり、戦う理由を。
―――――――――――――――
「……取り敢えず、これが俺の超簡単な生い立ち。フォトン・ベイビーに改造されて、収容所から抜け出して、こいつと出会って……って感じだな」
「……そっか」
ノアちゃんに話したあの過去を、超簡単にまとめて話した。
ホシノちゃんは、ただただ静かに俺の話を聞いていてくれた。
「そんで、コイツの説明だな」
ギアボックスからシグマギア一式を取り出し、ホシノちゃんに見せる。
「コイツは…「シグマギア……でしょ?」…っ!?」
……こいつは驚いた。
ホシノちゃんに
「……どうして知ってんだ」
「おじさんにも色々とあったんだよ〜……色々とね」
……既に理解はしてたが、ホシノちゃんにはとてつもない過去がある。
改めて認識できたな。
――その過去にスマートブレインが関わってるとはな。
「……まぁ、今はそれには触れないが」
彼女の過去は、本当に信頼されてから、彼女自身の意思で話すときに聞く事にしよう。
「そんじゃ、話を戻すか。この力を手に入れて、俺はその収容所から逃げ出した。そっからだったんだ……本当に最悪なのは」
正直な話、収容所に居たことはさほど苦痛ではなかった。
監視役のアイツと話すこととかできてたし、1人じゃなかったから。
「……逃げた先で出会ったんだよ、俺以外のフォトン・ベイビーと」
話でしか聞いたことはなかった、俺以外のフォトン・ベイビー……被害者と。
「そいつに名前は無かった。……というか、フォトン・ベイビーに名前はない。あの収容所でも、製造番号で呼ばれてたからな」
悲しいもんだよな。
産まれてつけられた名前を失い、番号で呼ばれるハメになる。
「俺は490。そいつが、111だ」
「490……そんなに作られてたんだね」
「あぁ。……まぁ、そん中で成功したのは4人だけだったんだけとな」
製造された人数は490。
言ってしまえば、俺は末っ子みたいなもんだな。
「それで、その人はどうなったの?」
「殺した」
「…………え?」
「殺したよ。俺が。俺の手で」
そう言い、自分の手を見る。
あの時の記憶が過ぎり、真っ赤な血まみれの手、その上に乗った真っ白な灰が見えた。
もう二度と見たくなかった、あの光景が。
部屋の空気が俺に重くのしかかる。
友を殺した俺を押し潰すように。
……こうなるから言いたくなかったんだけどな。
「……先生」
「まぁ聞けよ。話はまだ途中だぜ」
何か言いたげなホシノちゃんを静止し、話を続ける。
それで自分の名誉を挽回したい訳では無いが、誤解されるのはごめんだ。
「……仕方ないって言えば、ただの言い訳にしかならないんだが、そうせざるを得なかったんだよ。アイツは……」
「『オルフェノクの王』になりかけていたんだよ」
……ほんと、馬鹿な男だよ。
アイツも俺も。
迎えてたのは最悪な結末だったってのに、無駄に抗ったから、より酷いバットエンドを迎えることになった。
「王に……なりかけていた?」
「ああ。……すべてはスマートブレインの……『Α計画』のせいだ」
————————————
『Α計画』
それはスマートブレインの企てた、3つのうちの1つの計画にて、最悪の計画。
その目的は、「王へ至る」
それを果たすため、装着者自身が、王になるために開発されたギア。
それが『アークギア』
……正真正銘、“最悪”の力だ。
その力のせいで。
その計画のせいで。
アイツは死んだ。
死ぬしかなかったんだ。
――――――――――――
「その計画に、まんまとはめられた111は、王の器になった」
アークギアを装着してから、アイツは可笑しくなった……とでも言えば良いのか。
優しかったアイツは何処へやら。
そこに居たのは、眼に映る生命体全てを狩る、邪智暴虐の「王」だった。
「力の制御の出来なかった111が取った行動は、まさしく「暴走」。……まぁ、当然といえば当然だ。「アークギア」は、もとよりフォトン・ベイビーが装着するものじゃないんだしよ」
本来はオルフェノクが王になるためのシステム。
それを半分だけオルフェノクのフォトン・ベイビーが使ったら、まともには制御できない。
「……そんで、その暴走を止めるために、俺は『仮面ライダーシグマ』に変身して、戦ったって訳だ。これがその写真だ」
初めてシャーレに来て、スズミちゃんに見せてもらったあの写真をホシノちゃんに見せる。
「蒼いのが俺、白いのが111だ」
その外見は、まさしく王……アークオルフェノクであった。
「……シグマとアークの実力はほぼ同等。だが、2人のライダーには決定的な違いがあった」
「違い……?」
「人間としての理性だ」
人間もどきが人間を語るのはどうかとは思うが、まぁ良いだろう。
「アークは全てを狩るために、俺は111を救うために……な」
「……それで、その結果は……」
「俺が負けた」
そりゃそうだ。
殺意100%の戦闘マシーンと、戦いたくない出来損ない。
システムに差はなけれど、使用者に問題がある。
それに加え、「呪われたベルト」であるシグマの力。
それを扱いきれていなかった。
「抗えなかったんだよ。……俺が、弱かったから」
もっと力があれば、俺はアイツを救えていたのかもしれない。
「……それなら、どうやって先生はその人を殺したの?」
「……アイツが抗ったんだよ。残った余力を使ってな」
――――――――――――
俺にとどめを刺そうとしたしてその瞬間、アークの動きは止まった。
その隙をついて、俺は距離を取った。
そして映った。
アイツの影が。
そして頷いた。
――まるで何かを悟って、諦めたかのように。
アイツは、死を望んでいた。
それなら、俺がやらなきゃならないことは1つだ。
アイツの……111の願いを叶えるだけだ。
『ウアァァァァァ!!!』
《 Exceed Charge 》
そうして、最大限のフォトンブラッドを放出したライダーキックが、アイツの体を貫いた。
――――――――――――
「……んで、アイツは死んだ。あっけない最期だったよな」
壮大な力を手にした男は、自らの意思でその力を止め、最期は友にとどめを刺される。
なかなかに呆気ないもんだな。
「……それなら、何で先生は戦えるの……?そんな過去を背負って、友達を殺したのに……なんで」
「…………そうだな」
俺がそんな過去を持ったうえで戦える理由……それはただ1つ。
「アイツの願いだ」
アイツが、それを望んだんだ。
俺が「仮面ライダー」として戦うのを。
「願いと言うか……呪いみたいなもんだな」
アイツの最期の言葉が、今の俺を縛り付けてる。
縛り続けているんだ。
「アイツは、最期にこう言葉を残したんだよ……」
『君が僕の代わりにハッピーエンドを迎えてよ……僕の見たかった、幸せな大団円を……』
「……ってな」
その言葉は、友を殺した罪悪感から死のうとする俺を引き止め、生き伸ばした。
「アイツから託された使命。それを果たすまでは俺は死なないんだよ」
話は変わるが、俺はハッピーエンドは好きじゃない。
俺が好きだったのは、ハッピーでもバットでもない。
ビターエンドが好きだった。
それこそ、俺の人生もビターエンドで終わらせたかった。
なにかでかい大義を成して、最期は1人で……。
そんなのを望んでいた。
――だが、そんな望みもアイツの願いで変わった。
今じゃ、アイツと同じハッピーエンド好き。
アイツのせいで、色々と変えられたんだ。
「いつか来る、幸せな大団円を迎えるその日まで……」
―――――――――――――――
「……とまぁ、こんな感じだな。ホントはもうちょい続いたりするんだが……」
「………」
無言で抱きついてるホシノちゃんを見る。
微かにだが、涙を流す音が聞こえる。
「……こんなんじゃ、続きは語れねぇよな」
まだあのバカなハヤブサについて語るのは、速いよな。
とはいえ、俺の話に感動してくれたのはまぁ良かったが、動けん。
どうすりゃいいんだよコレ。
……後悔先に立たずって訳か。
その後、一通り泣いたホシノちゃんと少し雑談し、ホシノちゃんは家に、俺はシャーレに一時的に戻った。
その際、ホシノちゃんからとある依頼を貰ったんだが……それを考えるのはあとにしよう。
今は………
『うわぁぁぁぁん!』
「いいから落ち着けって!そんな泣くんじゃねぇよ!」
『だってぇ……だってぇ!!』
……この大泣きしてるアロナを宥めねぇと。
Don't miss the next ∑
「ストーカー……」
「もういいでしょ?ついてこないで!」
「究極の二択だな……」
「予約は取り消しだ!」