ブルーアーカイブ 〘 PROJECT_∑ 〙 作:ファイズ大好きなポンコツ
プロローグ2話目を投稿するよ☆
それじゃ、お楽しみに~!!!
……さて、サクラコ様の真似すんのもこれくらいにして、投稿遅れて申し訳ない
いかんせん、ブルアカが楽しすぎてね……
ま、亀みたいな速度で更新してくからよろしくね
誰かに呼ばれ、重い瞼を無理やりこじ開ける。
そこに居たのは、正真正銘の美女だった。
「………」
「………」
俺の意識を目覚めさせた美女と俺の間を静寂が支配する。
気まずいなんてもんじゃねぇぞ、コレ。
一種の生地獄だろ。
そんな静寂を先に打ち破ったのは、美女の方だった。
「……少々待ってくださいと言いましたのに、お疲れだったみたいですね。中々起きないほど熟睡されるとは」
彼女の言葉を聞きながら、まだ開きかけの目を擦り、改めて全体を見回す。
今まで居た場所がどこかは分からねぇけど、こんなビルの待合室みたいな所にはいなかったはず。
「……夢でも見られていたようですね。ちゃんと目を覚まして、集中してください」
「……おう」
「もう一度、あらためて今の状況をお伝えします」
そう言うと、彼女は自分の首にぶら下げている生徒証のようなものを見せながら言う。
「私は七神 リン、学園都市「キヴォトス」の連邦生徒会所属の幹部です」
彼女改め、リンが放った言葉には、いくつか疑問があった。
「学園都市」、「キヴォトス」、「連邦生徒会」
この3つの言葉に、聞き覚えなんてものはない。
聞き覚えどころか記憶もない。
俺が戸惑う中、リン……年下だしリンちゃんでいいか……は話を続ける。
「そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生……のようですが」
「「ようですが」ねぇ……なんで推測系なんだ?」
「先生」になった覚えは無いが、確定もしてないとはな。
記憶が戻ってくるチャンスだと思ったんだけどな。
「……実は、私も先生がここに来た経緯を知らないんです」
「そんな雑でいいのかよ……」
「それどころか、先生の名前も不明なんです」
「えぇ……」
よくもまぁ、名前の知らねぇやつを先生として認められたな。
……待てよ?
「なぁリンちゃん。ここに来るとき、俺なんか持ってなかったか?」
「そうですね……確か、黒いカバンを2つ持って来ていましたよ。」
「2つか……。それ、今どこにあるんだ?」
「一つは駐車場のバイクの所に、もう一つはここにありますよ。」
そう言い、黒いボストンバックを持ってきてくれた。
……まぁ、見覚えないな。
兎にも角にも、これは俺のなんだし、中身を確認するか。
俺はリンちゃんからバックを受け取り、中身を見てみる。
バックの中身には、透明なファイルとそれに入れらている書類があった。
ファイルから書類を一枚取って確認すると、何かの報告書らしく、記入者の欄に名前が乗っていた。
「時雨 真……?」
小声で言ったのだが、聞こえていたらしいリンちゃんは俺の顔を見て、言う。
「時雨 真……ですか」
「ああ。この報告書みたいなのに書いてたんだよ。………取り敢えず、この名前が俺の名前ってことで」
「はぁ………取り敢えず、私に着いてきてください。どうしても、先生にやっていただかなくてはいけない事があります」
リンちゃんはちょっと呆れたような返事をして、真剣な声で俺に話す。
「やらなきゃいけない事?」
「はい。学園都市の命運をかけた大事なこと……ということにしておきましょう」
俺の質問にリンちゃんは答え、俺をエレベーターの元へ案内する。
その際、机に置いてあったサングラスをかけて、リンちゃんについていくことにした。
俺がエレベーターに乗り込んだのを確認して、リンちゃんがエレベーターのドアを閉める。
目的地に辿り着くまでの間、俺はエレベーターから見える外の景色を見る事にした。
そして俺は唖然とした。
そこから見たのは、「摩天楼」とでも言うべき景色が広がっていた。
マンションの間に広がる大きな湖、その奥に見える光の柱が一筋。
これが「透き通るような世界」って奴なのか。
……素晴らしいところに来れたな。
「「キヴォトス」へようこそ、先生」
「キヴォトス……。そういや、ここってどんなとこなんだ?」
「キヴォトスは数千の学園が集まってできている巨大な学園都市です。これから先生が働くところでもあります」
「数千……」
そんなにもある学校がある中、俺は先生としてやっていけるのか。
……ちょっとばかし不安だな。
「……安心してください。先生なら、それほど心配しなくてもいいですよ」
俺の表情を見て察したのか、リンちゃんは俺のことを慰める。
「あの連邦生徒会長が、お選びになった方ですから」
「連邦生徒会長……?とんでもねぇ称号持ちだな」
「……それはあとでゆっくりお話するにして」
(チン)
リンちゃんが話を切り終えるのと同タイミングで、エレベーターが目的地に着いた。
到着した場所はレプションルーム。
辺りが異様にざわついているが、何かトラブルでも発生したのだろうか。
………なんか嫌な予感がする。
そんな事を考えてると、俺達の方に青髪の女の子がこちらに向かって来る。
「ちょっと待って!代行!見つけた、待ってたわよ!連邦生徒会長を呼んできて!……うん?隣の大人の方は?」
リンちゃん代行だったんだな……。
ってか、連邦生徒会長とやらは居ないのか?
せっかく選ばれたんだし、お礼したかったんだかな……。
「首席行政官。お待ちしておりました」
「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が、今の状況について納得のいく回答を要求されています」
青髪の子の後ろから、黒髪の子と、ベージュ色の髪の子が来て、リンちゃんを問い詰める。
それを見て、リンちゃんは面倒くさそうな顔をして、呟く。
「あぁ……面倒な人たちに捕まってしまいましたね」
リンちゃん、多分それ聞こえてるぞ。
「こんにちは、各学園からわざわざここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん」
リンちゃん、暗黒微笑こぼれてるぞ。
「こんな暇そ……大事な方々がここを訪ねてきた理由はよくわかっています。今、学園都市に起きている混乱の責任を問うために……でしょう?」
リンちゃん、闇漏れてるぞ。
「そこまで分かってるなら何とかしなさいよ!連邦生徒会なんでしょ!」
青髪の子、闇移ってるぞ。
「数千もの学園自治区が混乱に陥ってるのよ!この前なんか、ウチの学校の風力発電がシャットダウンしたんだから!」
なるほどな。
話を聞いた所、連邦生徒会はここのトップ的な存在なんだろうな。
そりゃここに直談判するわな。
「連邦矯正局で停学中の生徒たちについて、一部が脱出したという情報もありました」
ほう……。
どうやら今起こっているトラブルは想像以上にヤバイのかもしれないな。
はやく連邦生徒会長探さねぇと。
「スケバンのような不良たちが、登校中のうちの生徒たちを襲う頻度も、最近急激に高くなりました。治安の維持が難しくなっています」
……ん?
登校中の生徒たちを“襲う”?
それも急激に高くなったって言った?
ヤバすぎねぇか?
スラムなんか?ここは。
「戦車やヘリコプターなど、出所の分からない武器の不法流通も2000%以上増加しました。これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます」
待てや。
戦車やヘリコプター?
スラムどころじゃねぇぞ。
ここは世紀末なのか?
それも2000%とか……。
……「透き通る様な世界」ってのは、俺の勘違いだったみたいだな。
「こんな状況で連邦生徒会は何をしているの?どうして何週間も姿を見せないの?今すぐ会わせて!」
そうだ。
連邦生徒会長に会わねぇと。
お礼よりも先に文句言わねぇと。
「……連邦生徒会長は今、席におりません。正直に言いますと、行方不明になりました」
「え!?」
「……!!」
「行方不明……!?」
「やはりあの噂は……」
淡々と現状を伝えるリンちゃんに押しかけてきた四人は驚愕の声を上げる。
……無論、俺もそうだった。
考えても見て欲しい。
こんな世紀末な世界を纏めれる存在が行方不明になってるんだぜ?
この世の終わりみたいだろ。
「結論から言うと「サンクトゥムタワー」の最終管理者がいなくなったため、今の連邦生徒会は行政制御権を失った状態です。認証を迂回できる方法を探していましたが……先ほどまで、そのような方法は見つかっていませんでした」
俺の予想通り、連邦生徒会長はすげぇ人なんだな。
………って、先ほどまで?
解決策は見つかったのか?
「それでは、今は方法があるということですか、首席行政官?」
「はい」
黒髪の子の質問に答え、リンちゃんは俺のもとに近寄る。
………いや、まさかな
その解決策が俺なわけ
「この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです」
畜生め。
「!?」
「!」
「この方が?」
「え?俺?」
あまりの衝撃で、なっさけねぇ返事をすることになった俺。
リンちゃんよ、気は確かか?
俺色々と記憶ないんだぞ?
「ちょっと待って。そういえばこの先生はいったいどなた?どうしてここにいるの?」
「キヴォトスではないところから来た方のようですが……先生だったのですね」
「はい。こちらの時雨先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です」
……待てよ。
そういや連邦生徒会長はどうやって俺を指名したんだ?
今行方不明になってんだよな?
「行方不明になった連邦生徒会長が指名……?ますますこんがらがってきたじゃないの……」
お。同じ事考えてやがる。
ま、こんがらがってんのは俺の思考回路なんだがな。
取り敢えず、今の俺がやるべき唯一の事は………。
「………あー。まぁ、なんつーか、俺は時雨 真ってんだ。これからここの先生やらせてもらうからよろしくな」
挨拶だった。
「よ、よろしくお願いします、先生。私はミレニアムサイエンススクールの……い、いや!挨拶なんて今はどうでもよくて……!」
……反応おもしれぇ奴だな。
表情がころころ変わってやがる。
「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと……」
「誰がうるさいって!? わ、私は早瀬 ユウカ!覚えておいてください、先生!」
「おう、よろしくな」
こうして俺は青髪の子改め、ユウカちゃんと挨拶し、握手を交えた。
「……先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました」
「ある部活?」
そんな俺達に目もくれず、リンちゃんは話を続ける。
それにしても、部活ねぇ……
連邦生徒会長のかわりに働いてくれ!とか言われんじゃないかとヒヤヒヤしたが、そんな心配はなさそうだな。
「連邦捜査部「シャーレ」。単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。連邦組織のため、キヴォトスに存在する全ての学園の生徒達を、制限なく加入させることも可能で、各学園の自治区で、制約無しに戦闘活動を行うことも可能です」
リンちゃんは俺がこれから顧問になる部活、「シャーレ」について説明した。
したんだけど………。
これって、つまりほぼ俺が全てを纏めなきゃいけないんだろ?
面倒なことに巻き込まれちまったよ。
「なぜこれだけの権限を持つ機関を、連邦生徒会長が作ったのかは分かりませんが……」
ほんとその通りすぎる。
こんなすげぇ権限を持った部活を作ろうもんなら、権力のパワーバランスが崩れるってもんだ。
連邦生徒会長は何をしてるんだか……。
「シャーレの部室はここから約30km離れた外郭地区にあります。今はほとんど何もない建物ですが、連邦生徒会長の命令で、そこの地下に「とある物」を持ち込んでいます。先生を、そこにお連れしなければなりません」
30kmか………遠いな。
……いや、待てよ?
確かさっき、もう一つのカバンは駐車場のバイクにあるとかリンちゃん行ってたよな?
バイクがあんなら30kmなら余裕か。
「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど……」
俺がそんな事を考えてると、リンちゃんはモモカっていう子に連絡を取る。
……そういや、ユウカちゃん以外のこの名前聞き忘れたな。
用意してくれるヘリで確認するか。
『シャーレの部室? ……ああ、外郭地区の? そこ、今大騒ぎだけど?』
「大騒ぎ……?」
大騒ぎねぇ……。
………なんか嫌な予感がする。
『矯正局を脱出した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ』
「……うん?」
……まずい。
リンちゃんの顔に闇が溢れ出してる。
『連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良達を先頭に、周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車までどっかから手に入れてきたみたいだよ?』
流石無法地帯兼世紀末キヴォトス。
なんで巡航戦車が生徒の抗争で出てくんだよ。
……ま、まぁ、シャーレにある渡したい物には感づかれてないでしょ。
『それで、どうやら連邦生徒会所有のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?』
駄目だ、気づかれてる。
俺はふと、リンちゃんの方に目をやる。
「……」
アカン。
声に出ないほどに怒りが込み上げてる。
『まあでも、もうとっくにめちゃくちゃな場所なんだから、別に大した事な……あっ、先輩、お昼ごはんのデリバリーが来たから、また連絡するね!』
そう言い、一方的に連絡を切る。
「………」
マズイ。
リンちゃんがぷるぷる震えてる。
このままだと怒りが爆発しちまう。
何とかなだめねぇと。
「……リンちゃん、一回深呼吸しとくか?」
「……だ、大丈夫です。……少々問題が発生しましたが、大したことではありません」
そうは言うけどリンちゃんよ、あんなぷるぷる震えて「少々」で済むのか?
そう訝しむ中、リンちゃんはユウカちゃん達の方を見つめる。
「……?」
「な、何?どうして私たちを見つめてるの?」
何か悪いことを考えてそうな目線でユウカちゃん達をじーっと見つめるリンちゃんに、ユウカちゃんが尋ねる。
「……ちょうどここに各学園を代表する、立派で暇そうな方々がいるので私は心強いです」
「……えっ?」
真っ黒な笑みを浮かべるリンちゃんと、情けない返事をするユウカちゃん。
「キヴォトスの正常化のために、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう」
そう言い、リンちゃんは早足でその場から立ち去る。
「ちょ、ちょっと待って!?ど、どこに行くのよ!?」
立ち去るリンちゃんを追いかけるユウカちゃん。
それについていく黒髪の子とベージュ色の髪の子。
俺はどうすりゃいいんだよ……。
「あ、あの先生。大丈夫ですか?」
俯いてた俺に話しかけてくれたのは、途中から参加してきてた白髪の子。
人の優しさがあったけぇよ……。
「……取り敢えず、駐車場に置いてるらしいバイクとカバン取りに行きたいんだが、着いてきてくれるか?」
「は、はい」
そうして、俺と白髪の子は駐車場に向かった。
その際、リンちゃんに連絡と作戦だけ伝えておいた。
うまくいくかどうかはわかんねぇけど、まぁなんとかなるだろ。
それと、リンちゃんからとある事を聞いた。
「……つまり、生徒じゃない奴が別の所で暴れてるってこと?」
『はい。……正体不明の灰色の怪物が暴れているようです』
灰色の……怪物?
なんか……どっかで見たことあるような……。
「……わかった。取り敢えずそいつにも注意しておいてくれ」
『はい。それでは』
そうして、連絡を終える。
そんな事をしてる内に、駐車場に辿り着いた。
「……あ、あれじゃないですか?先生の言ってたバイクは」
「ん……あぁ、そうっぽいな。サンキュ、……えぇーっと。」
「スズミです。守月 スズミですよ、先生」
「そっか。改めてありがとな、スズミちゃん」
お礼だけ伝えて、スズミちゃんが示してくれたバイクに近づき、バイクの後ろに括り付けられてたスーツケースを確認する。
そのスーツケースには、「SMARTBRAIN」のロゴが書かれていた。
「すまーとぶれいん……?」
着いてきてたスズミちゃんが、そのロゴの名前を言う。
言い方可愛かったな。
………ってあれ、この名前、確か………。
俺は持ってきてたボストンバックなら名前の書いてあった報告書を手に取り、見る。
「やっぱりだ……」
「その書類は……?」
「何かの報告書なんだけどさ。ほら、ココ」
俺はその報告書の左上の部分を指で指す。
そこには、このスーツケースと同じようにSMARTBRAINの名前が記されていた。
「このカバンと同じ……」
「そう。……きっと、何かしら関連してるんだろうな」
俺は報告書を片付け、スーツケースを開く。
そこにあったのは………。
携帯電話とデジタルカメラ、トーチライト、そして……。
「このベルト……いったい……?」
謎のベルトが入っていた。
Don't miss the next ∑
「……嫌なもん思い出しちまったよ。」
「先生!?下がってください!」
《 Standing by 》
「…変身!」
「やってやるよ……この力でな」