ブルーアーカイブ 〘 PROJECT_∑ 〙 作:ファイズ大好きなポンコツ
今来てる分のコメントだと好評なのがホントに嬉しい……
え?人間もオルフェノクも変身できないシグマギアを何で先生が使いこなせてるか……って?
……遥か空の向こうには、何があるんだろう……(すっとぼけ)
「さぁ、やってやるよ……この力でな」
ネイビーカラーのフォトンブラッドが発光する。
夜だったら間違いなく綺麗に映えてたであろう。
「その姿………はっ!デルタでもカイザでもねぇなら怖いもんはねぇ!」
そう言い、アラクランオルフェノクは俺に殴りかかってくる。
アラクランオルフェノクの巨大なハサミが俺に激突する……
訳もなく。
「デヤァッ!」
「ぐはぁ!」
飛んでくるハサミを片手で受け止め、空いてるもう片方の手で顔面に拳を叩き込み、ぶっ飛ばす。
「テッ…メェ!舐めるなーッ!」
「セヤァ!」
「ゴワァ!?」
起き上がり、再び攻撃を仕掛けるアラクランオルフェノク。
パンチやキックを仕掛けるが、それを難なく交わし続け、隙が出来たタイミングで、回し蹴りを腹に入れ、思いっきり吹っ飛ばしてやったのだ。
瓦礫の中に埋もれるオルフェノクを見て、俺はスズミちゃん達の方へと歩みだす。
すると……。
「まだ終わんねぇぞ!!」
「は!?」
横のビルから超巨大なサソリが、壁を突き破って現れたのだ。
振りかざしたハサミを間一髪で躱すも、今度は俺が隙をつかれ、尻尾でぶっ飛ばされる。
「いってぇ……って、おん?」
アラクランオルフェノクがぶっ飛ばした先には、まだ搭載してないシグマギアが2つあった。
「そういや付けてなかったな………これ無しでも案外なんとかなるもんだな!ハハッ!」
「笑ってる場合ですか!」
治療中のユウカちゃんのツッコミが俺に飛んでくる。
よくそんな怪我してんのにツッコミする余裕があるな。
……って、俺もこんな事してる余裕はねぇんだ。
すると。
「ゴワァ!」
巨大化したアラクランオルフェノクに、スナイパーライフルの弾丸が命中し、後ろに退く。
この中でスナイパーを持ってるのって……。
「ハスミちゃん!?」
「……ギリギリで間に合いましたね」
チナツちゃんの治療が功を成したのか、ハスミちゃんは復活して、戦線に復帰していた。
「体は大丈夫なのか?なんでもアイツに刺されたとか……」
「ええ。……少々気に食いませんが、ゲヘナの生徒に助けられましたからね」
「ゲヘナの生徒……ああ、チナツちゃんのことね」
気に食わないってのがちょいと気になったが、まぁ触れなくていいか。
「さてと、そんじゃ……こっち!」
俺はスーツケースからトーチライト——シグマポインターを手に取り、シグマフォンのミッションメモリーを取り外し、装填する。
《 Ready 》
シグマポインターから電子音が流れ、ポインター部分の蓋が左右に展開する。
それを左足首に装着し、シグマフォンを開き、エンターボタンを押す。
《 Exceed Charge 》
シグマドライバーの右側から体に流れるフォトンブラッドを経由し、シグマポインターに注入される。
それを確認し、俺は高く飛び上がる。
「ぐ……クッソがぁ!」
俺が飛び上がるのとほぼ同タイミングでアラクランオルフェノクは起き上がり、飛んでいる俺に向けて、その尻尾から毒針を発射する。
それに対抗するように、シグマポインターから光の矢が放たれ、飛んでくる毒針を弾きつつ、円錐状のネイビーカラーのマーカーへと姿を変え、アラクランオルフェノクに突き刺さり、回転する。
「何だとっ…!?」
その場から待避しようとするも、マーカーに拘束されたその巨体を動かすことは出来なかった。
一瞬、アラクランオルフェノクの視界に影が差す。
見上げた先には、太陽を背に、ライダーキックの構えを取る俺が居た。
「デヤァァァア!!」
ドリルのように回転するマーカーと一体化し、回転は加速する。
『コバルトスマッシュ』
俺の放った必殺の一撃は、アラクランオルフェノクの硬い鎧を貫いた。
「グアアアアァァァア!!!」
特大の断末魔を上げるアラクランオルフェノクの背後に降り立つと共に、ネイビーの『∑』の文字が浮かび上がり、青い炎を上げ、灰化して崩れ落ちた。
「………ふぅ」
積もった灰をしばらく見届けた後、シグマドライバーからシグマフォンを抜き、キャンセルキーを押して、変身解除する。
「あ〜〜〜!!疲れた〜〜〜!!」
「……色々と聞きたい事があるので、説明してもらってよろしいですか……?」
多大な疲労感からぶっ倒れる俺に、治療が完了したであろうユウカちゃんがこちらに来て、先ほどまで見ていたあり得ない光景の説明を要求してきた。
「あ〜〜……そいつはまた後でね。取り敢えず、シャーレに行こーぜ」
説明することから逃れるために、俺は体を起こし、エースライダーに乗りこみ、目的の場所であるシャーレへと進む。
起き上がる時ちょっとだけガクッと来たが、まだ疲れが取れてないんだろうな。
———————————————
「着いた!!」
「はい」
「ここがシャーレか……」
ここまで来るのに色んなトラブルに見舞われたが、何とか辿り着くことが出来た。
辿り着いたのとほぼ同タイミングでリンちゃんから連絡が来た。
『「シャーレ」部室の奪還完了。私も、もうすぐ到着予定です。建物の地下でお会いしましょう』
「おん、了解した」
そんな訳で、ユウカちゃん達をシャーレ前で待たせて、折れだけでリンちゃんと折り合う場所であるシャーレの地下に向かう。
そしたら……
「うーん……これが一体何なのか、まったく分かりませんね。これでは怖そうにも……」
地下室に、狐の仮面をかぶった女の子が居た。
短剣と銃が融合した、俗に言う三八式歩兵銃を所持してる。
「……あら?」
やべ、気付かれた。
こういう時の対処法は……。
「……よう」
コミュニケーションを取る際、まず初めにする大切なこと。
そう、挨拶だ。
「あら、あららら……」
「おん?どしたよ」
「あ、ああ……」
……なんか照れてる?
「し、し……」
「し?」
「失礼いたしましたー!!」
狐の仮面の少女は、そういって立ち去ってしまったのだ。
何だったんだ今のは。
すると、今度は誰かがここに近づいてくる足音が聞こえる。
「お待たせしました」
「お、今度はリンちゃんか」
「……?何かありましたか?」
「実はな……」
俺は先程までそこに居た狐の仮面の少女のことを話す。
すると、リンちゃんの表情が変わる。
「な!?ワカモがここに来ていたのですか!?」
「お、おう。てか、あの子ワカモって言うのな」
「知らなかったんですか!?」
「そりゃ教えられてねぇし……」
そんな訳で、ワカモちゃんの情報を聞かせてもらったんだけど……。
「……そんなやべぇ奴なの?」
「ええ……。よくご無事で……」
俺には、ただの純粋な少女にしか見えなかったんだがな……。
人間、見た目や一部の面だけじゃわからないことだらけだな〜。
「……それはそうと、受け取ってください」
俺がワカモちゃんの事について戸惑ってると、リンちゃんが俺に目当ての物を渡してくれた。
「これは……タブレット?」
「はい。これが、連邦生徒会長が先生に残した物。「シッテムの箱」です」
「シッテムの箱……」
リンちゃんが言ったこのタブレットの名前を、俺も呟く。
なんか……何処かで聞いたことがある気がするんだ。
「連邦生徒会長は、この「シッテムの箱」は先生の物で、先生がこれでタワーの制御権を回復させられるはずだと言っていました」
……やっぱこのタブレット、ただもんじゃねぇよな。
スマートブレイン製じゃねぇよな……?
「私たちでは起動すらできなかった物ですが、先生ならこれを起動させられるのでしょうか、それとも……」
「……まぁ、なんとでもなるだろ」
「……では、私はここまでです。ここから先は先生にかかっています」
俺のぶっきらぼうな返答を信じてくれたのか、それとも呆れたのかはわかんねぇけど、リンちゃんは俺から離れ、地下室には俺1人だけになった。
………さて、と。
俺は渡された「シッテムの箱」を起動させる。
【…】
【Connecting To Crate of Shittim…】
【システム接続パスワードをご入力してください。】
……さて、困ったな。
パスワードがわかんねぇ。
どうしたもんか……。
俺が戸惑う中、俺の脳裏に謎の言葉が浮かび上がる。
——————
……我々は望む、七つの嘆きを。
……我々は覚えている、ジェリコの古則を。
——————
この言葉は……?
……まさか、これがパスワードか?
……やってみるか。
俺はその言葉を、入力画面に入力する。
【……。】
【接続パスワード承認。】
【現在の接続者情報はシグマ、確認できました。】
シグマ……?
………ああ、
……あだ名で登録されてんのかよ、俺。
『「シッテムの箱」へようこそ、シグマ先生。生体認証及び認証書生成のため、メインオペレートシステム、A.R.O.N.Aに変換します』
あろな……?
その言葉に疑問を持った瞬間、俺の視界を光が覆いつくす。
—————————
「………ここは?」
視界を覆っていた光が収まり、何とか目を開く事が出来た。
そんな俺は、何故か教室に居た。
ただの教室ってわけじゃないのはすぐ分かった。
なんせ、教室の壁にどでかい穴が空いてるし、その奥には青い空と海が無限に広がってる。
そこから流れ込んだであろう海水が、教室の床一面を覆っている。
そんなあり得ない光景が広がる中、俺の意識は……
「くううぅぅ……Zzzz……くううぅぅ……Zzzz……」
教室の机にうつ伏せで居眠りしてる少女に向いた。
「むにゃ、カステラにはぁ……いちごミルクより……バナナミルクのほうが……くううう……Zzzzzzz」
……随分とまぁ、可愛らしい寝言をしてんな。
てか、バナナミルクよりもコーヒー牛乳の方が絶対にあうだろ。
…………って、そうじゃねぇんだよ。
「えへっ……まだたくさんありますよぉ……」
……取り敢えず、ほっぺ突っついてやろう。
「おら」
「うにゃ……まだですよぉ……しっかり噛まないと……」
「おらおら」
「あぅん、でもぉ……」
「……オラオラオラオラァ!」
「……うぅぅぅんっ」
全然目覚めないため、全力でほっぺを連打する。
三度目の連打でようやく意識が戻ったのか、その少女は寝ぼけた意識を完全な状態にするためか、目を擦る。
「むにゃ……んもう……ありゃ?ありゃ、ありゃりゃ……?え?あれ?あれれ?」
「よーやっと目覚めたか、ガキンチョ」
目線を合わせるためにしゃがんで、目覚めて困惑中の少女に声をかける。
「せ、先生!?この空間に入ってきたっていうことは、ま、ま、まさかシグマ先生……?!」
「シグマ……まぁ、一応そうだな」
この娘もいつの間にかつけられていたあだ名で俺を呼ぶ。
……てかこの娘、な〜んかどっかで見たことある気がすんだよな。
「う、うわああ!?そ、そうですよね!?もうこんな時間!?」
「……時計なんてねぇぞ?とりま落ち着けよ」
この教室に時計はないのに、何故時間がわかるのか。
それに、この少女は誰なのか。
「まぁなんだ、お前さん、名前は何だ?」
「え……あっ、そうだ!自己紹介しないと!」
先程よりかは多少落ち着いてくれたのか、俺の質問に答えてくれた。
ただ、その返答は俺の想像してた返答よりも壮大な答えだった。
「それでは改めて……私はアロナ!この「シッテムの箱」に常駐しているシステム管理者であり、メインOS、そしてこれから先生をアシストする秘書です!」
「………冗談だろ?」
こうして、俺は秘書を名乗る不審なちびっ娘であるアロナと出会った。
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「今のキヴォトスは、先生の支配下にあるも同然です!」
「連邦捜査部「シャーレ」をご紹介いたします」
「先生、ではまた!」
「……なんか悪寒がするぞ」