呪いのガンダムとインフィニット・ストラトス   作:エドアルド

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久しぶりですまぬぅ。


整備室にて

 

学園の授業も終わり俺とマドカは学園の整備室に向かっていた。

俺とマドカのISは他のISと違い整備できる人間が限られてくる。だから俺自身が整備しなければいけない。

 

そういうわけで整備室に向かっている。マドカも整備はある程度できるため非常に有難い。一人でするのは時間が掛かるからな。

 

しばらく歩いていれば整備室に辿り着いた。中に入れば整備の為の設備が目に入る。

 

空いているハンガーにISを俺とマドカのシュバルゼッテとファラクトを展開して早速整備を始めていく。

まずはデータ面を確認し問題がなければ機体そのものに異常が無いか見ていく。

 

そうして整備をしていた時に声を掛けられる。

 

「あの、ラーミナさん」

 

声のした方に振り向けばそこに居たのは簪さんと本音さんだった。

 

「ごめんなさい!!」

「ごめんね〜」

「……はぁ?」

 

突然の謝罪に俺は困惑して惚けた声を出すしか無かった。

なんか謝られるような事されたか?と記憶の中を探っていると。

 

「お姉ちゃんの事、聞いたの」

「ああ。いや、あれは君が謝るべき事じゃ無いよ」

 

ほんとにあれの非は更識楯無にある。

 

「それでも家族だから。ごめんなさい」

 

簪は深々と頭を下げる。

 

「……はぁ、わかった謝罪は受け取る。けど、この事はこれきりだ、良いな?」

「はい」

「ほんとにごめんね〜。お姉ちゃんも会長のことこってりと絞ってるから」

 

それはありがたい。家の当主らしいが学生にはまだ荷が重い気がする。せめてもっと大きくなってからでも遅くはないと思うんだけどな。

 

そう思いつつシュバルゼッテたちの調整に戻ろうとして声がかかる。

 

「ねえねえ、ラーミー」

「どうした本音さん」

「それって、ラーミーの専用機?」

 

 本音の指差す先にはシュバルゼッテとファラクトが置いてある。

 

「ああ、白い方が俺の専用機ガンダムシュバルゼッテ。黒い方がマドカのガンダムファラクト」

「2人って整備もできるんだねぇ〜」

「私は少しだけだがな。ラーミナは作ったりもする」

「凄いんだねぇ〜」

 

本音はそういうが俺が考えた訳でも無いし作るって言っても設計図があるからゼロから作ってる訳でも無い、知識や技術も貰いもんだからなんとも気まずいけど。ま、最大限利用するけどな。

それに束の方が凄い、ガンダム世界で言えばたった一人でモビルスーツ作ったようなもんだ。

 

「ねえ、かんちゃん。二人にお願いしても良いんじゃない?」

「でも、流石に無関係の人に頼むのは……」

「ん?何かあるのか?」

「あのね、二人が良かったら手伝って欲しいんだ〜。かんちゃんの専用機を作るの」

「専用機?」

 

専用機を作るのを手伝う?別に俺としては暇な時は構わないが──

 

「そもそも、専用機は国の依頼で企業が作るようなものだろ?」

「うん、かんちゃんの専用機も最初はそうだったんだけど、企業が計画を凍結しちゃったんだ」

 

は?専用機を貰えるって事は簪さんは少なくとも代表候補生ではある訳だからその開発を凍結って何があったんだ?

 

「おりむー居るでしょ〜」

「おりむー……織斑か。うん、いるな」

「どうやらおりむーの専用機を作るみたいで……」

 

え?一夏の専用機って束が既に作ってて倉持技研経由で一夏に渡されるはずだが……

 

「なるほど、そういう事か。倉持技研はつくづくダメだな」

「なんで倉持技研だって知ってるの?」

 

俺の呟きに食い付いてきたのは簪さん。確かに二人からは専用機が凍結になったとしか聞いてないから場所を知ってるのはおかしいよな。

 

「一夏専用機なんだが既に完成している」

「え?」

「完成したそれを倉持技研経由で一夏に渡る手筈なんだが、おそらく世界初の男性操縦者が乗る機体、しかも篠ノ之束が作ったものだ、それを調べる為に簪さんの専用機の開発を凍結したんだろう」

「……そんな」

「ねぇ、ラーミーなんでそんな事知ってるの?」

 

まあ、当然の疑問だよな。

 

「今から言う事を秘密にすると約束出来るなら話してもいい。それが出来ないなら話さない。もし情報が漏れた場合は俺は国として対処しなきゃならない」

 

そういうと二人は黙り込んでしまった。まあ、当たり前だな。

国として対処しなければならないとはそれ即ち国の機密に関わる事だ、暗部の家系とそれに仕える家系の二人ならその意味がしっかりとわかるはずだ。

 

「教えて欲しい」

「良いの?かんちゃん?」

「私は、知りたい」

 

そういう簪さんは俺を真っ直ぐに見つめてきた。その目は揺らぐ事のない目のだった。

 

「わかった。本音さんは?」

「かんちゃんが知りたいって言うなら従者の私も聞かない訳にはいかない」

 

二人とも大丈夫そうだな。もし、情報が漏れるとちょいと面倒臭い事にはなるが対処出来ない事でも無いし。二人とも口の堅そうだ。

 

「よし、なら説明する。まず前提条件を話をしておく。織斑先生と一夏の二人はI篠ノ之束の友人という事だ。そうじゃなければわざわざ一夏の為に専用機は作らない」

「なるほど〜」

「そういう接点が……」

「で次に俺たち男性操縦者の立場は危ないものだ。世界初の男性操縦者という事もありなぜISを動かせたのかどうしてISは二人にしか動かせないのか、そういう疑問は尽きない。それを解明しようと最初は俺たちを研究施設送りにする案も出たそうだ」

「確かにそういう話もあったて聞いた事はあるね」

「まさかとは思っていたけど〜」

 

やはり暗部に関わっているだけあってそういう話は少なからず入ってくるみたいだな。

 

「だが俺には国が一夏には姉であるブリュンヒルデがいる。これによりその案は潰された。しかし、それでも俺と一夏の立場は危ない、俺たちの後ろ盾は最近できた小国に世界最強という称号を持っているだけの個人でしかない。俺の場合はそこに更にIS適正Sという数値と軍人という事実で研究施設送りは勿体ないとして止められた」

「だけどおりむーは……」

「そう、あまりにも後ろ盾としては小さい。女性権利団体が織斑千冬を神聖視さえしているが故になんとかなっている部分はあるが逆に今の女性優位の社会を崩しかねないイレギュラーとして敵視もされている。だから一夏に束が直々に専用機を作り、一夏の後ろにはあの篠ノ之束がいるという事を示さなければ行けない。これが一夏に専用機が作られる経緯だ」

 

いやぁ、実に危ないところに立ってるな俺と一夏。

 

「で、なんで俺が一夏の専用機の事を知ってるかと言うと俺も作るのに関わったからだ。手伝いしただけだけどな」

「え?って事は篠ノ之束博士と知り合い」

「そういう事だ。まあ、だから手伝わせて貰うよ、簪さんの専用機開発の凍結を間接的とはいえ起こしてしまったからな」

「それじゃあこき使っちゃうよ〜」

「え!?話を聞いた限りラーミナさんは悪く無いし!そんな悪いですよ。本音もそんなノリノリになんないで!」

「なんなら束にも手伝わせるさ」

「えっ!?」

「おー、それは心強いね〜」

 

本音さんは中々に強かだな。簪さんはだいぶ慌ててるな。まあ、世間一般的にはあいつはISの生みの親として有名人だからな。

 

「そういえばなんで俺たちに声掛けたんだ?作ってるならもう必要ない気がするんだけど」

「それは、私が一人で作ってたから」

 

一人で?聞き間違えじゃないよな?

 

「その、私、お姉ちゃんに認めて欲しかったんだ。だから、お姉ちゃんが一人で専用機を作ったって聞いて同じ事をすれば認めてもらえるかと思って一人で意地張って作ってたんだ。だけど、今回のお姉ちゃんの件を聞いてバカバカしくなってきちゃって」

「そういう訳でお手伝いさんを募集してるんだ〜」

 

……なるほど、まあ、バカバカしくもなるよなぁ。

 

「残当だな」

「あぁ」

 

俺とマドカは裸エプロンで引き摺られる更識楯無を脳裏に思い浮かべた。さもありなん。

 




次はオルコット戦だな
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