呪いのガンダムとインフィニット・ストラトス   作:エドアルド

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久しぶりにかけました。
モチベーション何とか回復してくれぇ。


クラス代表決定と初めての実技授業

 

 オルコット、一夏、俺の3人による決闘の翌日。

 

「では、一年一組代表は織斑一夏くんに決定です。あ、一繋がりでいい感じですね!」

 

 山田先生のその言葉によりクラスから拍手が一夏に送られる。しかし、当の本人は一瞬硬直すると勢い良く立ち上がった。

 

「ちょ、ちょっと待ってください!なんで俺なんですか!俺にもセシリアにも勝ったラーミナじゃないんですか!?」

「もちろん俺が辞退したからだ」

「え?どうしてだ?」

「俺は軍人だ。本来ならこの学園では無く本国で仕事をしているはずなんだよ。そして俺にしか出来ない仕事もある。端的に言えば俺は忙しい。クラス代表なんてやってる時間は無い」

「そういう事だ。潔く受け入れろ」

「で、でも!それならセシリアがクラス代表じゃないんですか!」

「わたくしも辞退させて頂きました」

「へ?」

「改めて考えてみれば、織斑先生は各クラスの実力推移を測る面もあるといいました。なら経験者であるわたくしよりも初心者である織斑さんが相応しいというもの。それに、あの戦いでわたくしは己の未熟さを思い知りました。そういう訳で織斑さんにお譲りした次第です」

 

 ふむ、てっきりオルコットがするものだと思っていたが、本人が辞退したなら仕方がないか。

 

「分かったら、潔く受け入れろ」

「……はい」

 

 何やら落ち込んでいるようだが一夏は敗者、甘んじて受け入れるしかない。

 

 ちなみに一夏と俺の戦いは数合打ち合わせたのち一夏のブレードを叩き落とした後にビットによる射撃とビームブレイドの一撃で終わった。

 

 

 

 

********

 

 

 

 

「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。織斑、オルコット、アドステラ兄弟。試しに飛んで見せろ」

 

 この日はISによる実技授業の日であった。

 織斑先生の言葉に従いそれぞれがISを展開していく。

 

「織斑、集中しろ!」

 

 一夏は不思議そうに自分のISである白式の待機状態ガントレットを見いて反応が遅れ織斑先生に急かされた。

 まあ、わからんでもない。ISの待機状態は本来なら邪魔にならないアクセサリーの形状になるはずが何故かガントレットだ。普通に邪魔だろう。

 

「よし、飛べ」

 

 言われてからすぐさまにブースターを吹かして飛ぶ。1番早いのはマドカ、次点で俺、そしてオルコット、一夏の順である。

 

 マドカの機体であるファラクトは空間戦闘を重視した高機動タイプだ。両肩には可動式の大型スラスター「ブラストブースター」も取り付けられており重力下においても宇宙と同等の機動性を誇る、というスピードと機動性においてはイカれた強さだ。

 

 しかもそれが狙撃機体、しかもコラキというガンビットを使用し触れた部位をスタンさせる電磁ビームを照射する。物理破壊力は皆無に等しいが、オールレンジ武装としての特性を活かした全天攻撃やトラップ的運用によって敵を行動不能に追い込み、本体による狙撃で確実に仕留めるというなんとも末恐ろしい機体だ。

 

 実際マドカと模擬戦をすると負ける時の大抵の決まり手がスタンからの狙撃によるものが多い。

 

 シュバルゼッテも腰にガンビットを装着したマリオネット形態ならスピード出るがファラクトは素でそれだから凄まじい。大企業だけあって性能が凄まじいなペイル・テクノロジーズ。

 

『何している。アドステラ兄妹はともかくオルコットの機体よりも白式はスペックは上だぞ』

 

 結構ゆっくりな速度でこちらに向かってくる一夏に対して織斑先生のお叱りの言葉が飛ぶ。

 初心者なんだから少しは手加減してやったらどうだとは思うがISという兵器になりうる存在を学ぶ上では厳しくするのは間違いでは無いのだろう。

 

『自分の前方に角錐を展開するイメージって何だよ?感覚が掴めないんだよな』

『織斑さん、教科書はあくまでも参考ですわ。自分に合った方法を見つけるのがよろしいですわよ』

『そう言われても…大体、空を飛ぶ感覚自体あやふやなんだよ。なんで浮いてんだ、これ?』

『説明しても構いませんが長くなりますわよ?反重力力翼と流動波干渉の話になりますわよ?』

『わかった。説明はしてくれなくていい』

 

 確かにイメージもあるがどちらかと言うと慣れが必要だろう。

 人は生身と殆ど変わらない姿で飛ぶ事なんて普通は無い。故に空を飛べるという状態に慣れていないし恐怖を感じる。故にもっとも確実なのが慣れる事だ。

 

『一夏っ!いつまでそんなところにいる!早く降りてこい!』

 

 突然通信回線に怒鳴り声が響いた。その声の持ち主がいるであろう下を向くと箒が織斑先生に出席簿で叩かれているところだった。

 何をやってるんだか……。

 

『マドカ、ラーミナ、オルコット、織斑の順で急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から10cmだ』

 

 織斑先生の指示通りにマドカが急降下し完全停止をする。それに続き俺も急降下からの完全停止を行う。

 

「ジャスト10cmかアドステラ兄弟は優秀だな」

 

 どうやらマドカもジャスト10cmだったらしい。

 

 次にオルコットが急降下と完全停止を行いだいたい9cmほど。

 そして──

 

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った」

 

 一夏が地面に激突して大穴を開けた。

 急降下から完全停止は初心者なら恐怖で余裕もって止まるんだがな。

 

「一夏!昨日あれほど私が教えただろうが!」

 

 教えただけで出来たら苦労はしないだろう。というかたまたま聞こえていたからあれだが『ぐっ、とする感じだ』とか『どんっ、という感覚だ』とか言われてもわからないだろう。

 というか感覚派なのか箒は。

 

「大丈夫か。一夏」

 

 未だに地面にへばりついている一夏の手を取り立たせてやる。

 

「……ISを装備していて怪我などするわけがないだろう」

「本気で言ってるのか?箒」

「何?」

「確かにシールドエネルギーと絶対防御がある為ISは安全だ。しかし、その防御を貫く程の攻撃にはやられるし。目に見える怪我以外にも心的障害を負う可能性がある。実際、とあるIS乗りは爆弾の直撃をくらいシールドエネルギーのおかげで無事だったがそれ以降大きな音や火や煙を見ると酷く取り乱すようになった。危険な目に遭わないに越したことはない」

「ラーミナの言う通りだ。IS学園でも過去に心的ストレスで退学したものはすかなからずいる。安全を心がけるに越したことはない。お前たちもくれぐれも事故は起こすなよ」

 

 俺と織斑先生の話を聞いてか暗い雰囲気を出し始めたクラスだったが織斑先生の手を叩く音で我に返る。

 

「危険というのは生きていくうえで必ずある物だ。慎重にはなってもいいだが臆病にはなるな。わかったな!」

「「「「「は、はい!!」」」」」

「授業を続けるぞ。織斑、武装を展開しろ。それくらいはできるだろう」

「は、はあ」

「返事は“はい”だ」

「は、はい!」

「よし。では始めろ」

 

 織斑先生の言葉に従い一夏は武装を展開していく。

 

「遅い。0.5秒で出せるようになれ」

 

 一夏が剣を構えるような姿勢を取ると徐々に光が手に集まり形を成してブレード《雪片弐型》を形成すふが遅いと指摘される。

 実際1秒以上もかかり、特定の姿勢をしないと出せないなら戦場どころか試合ですら良いカモになる。

 

「オルコット、武装を展開しろ」

 

 次にオルコットが指名され武装を展開する。

 その速度は一夏よりも圧倒的に早く展開し、狙撃銃《スターライトMk-III》のセーフティーも解除している。

 

「さすがだな、代表候補生。──ただしらそのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開出来るようにしろ」

「す、すいません!」

「次は近接用の武装だ」

「えっ、あ、はい!」

 

 次は狙撃兵を仕舞うと新しく近接武器を出そうとするが……。

 

「まだか?」

「す、すぐです。──ああ、もうっ!インターセプター!」

 

 近接武器の展開は苦手なのだろうやけくそ気味に叫びながら展開した。

 

「……何秒かかっている。ラーミナとの決闘で見せた速さはどうした?」

「……申し訳ありません」

 

 決闘の時は咄嗟に出せたのだろうが意識して出そうとすると時間がかかるらしい。狙撃銃と同じスピードで常に出せるようにしなければ実戦では役に立たないだろうな。

 

「次にアドステラ兄弟。手本を見せてやれ」

 

 そう言われると同時に俺とマドカはそれぞれ多目的攻防プラットフォーム《ガーディアン》とマガジン式のロングバレルビームライフル《ビームアルケビュース》を正面に構えた状態で一瞬で出す。

 

 次に俺は《ガーディアン》をしまいつつIS型ガンビット《ガンヴォルヴァ》を《ビームカービン》を構えさせた状態で展開。

 マドカは《ビームアルケビュース》を一瞬でしまい1対2挺の大型ビームガン《ビームカリヴァ》を繋げた状態である《ビームマスケット》で展開しすぐさま2挺拳銃形態に変えて両手に持つ。

 

 出す動作としまう動作はそれぞれ0.1秒未満。全ての行動を合わせても1秒未満である。

 

「さすが軍人といったところだな。これが理想系だ」

「すげぇ……」

「早すぎますわ……」

 

 戦場では0.1秒ですら命取りになるからな。

 特に熟練の兵士になるほどそれは顕著になっていく。

 

「む、時間か。今日の授業はここまでとする。織斑、グラウンドは直しておけ」

 

 最後に織斑に自分で開けた穴を埋めるように指示して織斑先生は授業の終わりを宣言した。

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