雀聖の器 作:マージャンスキー
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この遺書兼日記を書いて結構たつ。
最初の頃はオカルト麻雀にグロッキーだったが、なんやかんやで経験者というのは実戦に強いもんだ。
京太郎がこの場所にやってきてから対局がガラッと変わった。
これだけのページ数を重ねてもなおヤツの底知れない打ち回しは芸術的な何かを感じてしまう。
七対子という手は攻撃力と防御力に秀でている。
確かに素の七対子は二翻25符だが、断么九・七対子・門前自摸・ドラドラは跳満、本当に考えさせられる。
案外、河にドラが出ない局ってのは三回に一回程度だしな。
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俺の貯金が500万という折り返し地点に到着した! 残り半分!!
相手が相手だから折返し地点に到着するのが遅れたが、最近は京太郎と俺は同卓することが減って収入が微増したことも理由だろう。
まあ、京太郎は男にしては珍しいオカルト打ち、見る人間はオカルト持ちが互いのオカルトをぶつけ合う戦いに魅了されるんだろう。俺の場合は結構泥臭い麻雀を打つからな。
まあ、京太郎のダマ先行の独特の打ち方には嫌悪感すら感じる、マジで嬉しい。
だが、違和感がある。ここの頭のおかしい大人がこの貯金を許すわけがない。
外に出たいと思えば思うほど、いや、考えるのをやめよう。
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やられたな、本当にやられた。
今日の対局はプロ雀士三人が相手だった。
俺の驚異的な貯金力を考えて殺しにかかってきやがった! 一人は差し馬を握りやがって……。
だが、俺の底力を舐めてもらっては困る。
半荘五回でトップ三回、二着二回の連対率100%、一軍プロを連れてこれなかったのが運の尽きだな!
今日は差し馬の相手から300万も抜いたわけだ、残り200万。
俺は外の空気を吸いたい。
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多分、俺は逃げたいんだ。
後ろ向き、そう、後ろ向き。
自由になりたいだとか、普通になりたいだとか、そういう気持ちじゃないんだ。
ただ、負けることから逃げたくて、そして、死ぬことから逃げたくて、、、
京太郎は違う、アレは死ぬとか生きるとか、進むとか戻るとか、そういうのじゃないんだ。
ただ、天運に身を任せて、ただ自分の歩みを一歩、二歩、そう無意識に進んでるだけ。
俺は意識をもって打っている。言ってしまえば煩悩に、悪魔に、何かしらの契約をしたような感覚。
器が違う、俺はオチョコ分の器があるか無いか、結構……屈辱的だ。
なんで、なんで! 勝ってるのに……心が折れそうになってるんだ……ッ!
59ページ
京太郎との多分最後の対局、俺の貯金額が980万円。
この戦いの勝利で……どういう形かわからないが、わからないが! 終わる。
名残惜しい、名残惜しい。なごり…
でも、京太郎は原作キャラクターだ。死ぬことはない。
すまない、俺はおまえのこともっと知りたかった。でも、この場所から逃げられるチャンスはもう無い。
俺達は戦友じゃなく、友達になりたかったよな……。
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借金すべてを完済して外の景色を拝める可能性が出てきた。
だが、色々な調整が必要らしく、一週間は豚箱で自由時間らしい。
噂を聞けば、京太郎はプロ相手に連日連夜打ってるらしい、俺も通った道だな。
でも、ノート一冊でこの場所を抜け出せるとは思わなかったが……はは、案外、俺って強いのかな?
【大親友の流也へ】
ハイケイとかいうのは書かないぜ。
よお! 流也、出目徳の爺さんは元気か? もう歳だろ、ガンとか脳梗塞だとか心配になる年齢じゃないか。
にしても、俺が出目徳の爺さんに預けられた時は驚いたぜ、なんかよくわかんねーけど、父さんと母さんが海外転勤なんて聞いてなかったからさ!
でも、流也と出会ったのは出目徳の爺さんと出会うよりずっと前だと思う自分がいるんじゃないか、なんて。
そうそう、俺にも女友達が出来たんだよ! まあ、出会い方は最悪も最悪だったんだけどさ、小動物系で可愛らしい子なんだよな、ただ……おもちが小さいのが少し……。
てか、出目徳の爺さんは携帯買ってくれないわけ? 手紙のやり取りは風流だけどさ、手軽さが足りないと思うんだよな。
そうすれば俺のハンドボールの練習風景を写メ送れるのにさー
でも、今年の正月は奈良に行く予定だからさ、その時は語り明かそうぜ!!
阿知賀12後 寄り道していいですか? 11書き直し許可感謝!
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怜を可愛くかかんと容赦せいへんで!
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愛宕親子再び
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京ちゃんの小学生時代希望
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テレビ番組出演(はやりん☆)
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BADENDとかある? 見たい
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おまけの中身 以下略