まだ土埃が舞う中”侍”は微動だにせず、クレサスだった残骸の上に立っている
「助かったのか…?」
「おいアレなんだよ」
「知らねえよ。また新型の兵器か変なクレサスでも国が持ってきたんだろ!」
もう一体のクレサスが腕に外接されたレールガンを向けても、まだ侍は動こうとしなかった。
ギン!!
侍に直撃したと思われた銃弾はそのまま弾かれ、いつの間にか背後にいた”小型クレサス”のコアを貫いた
クレサスは小銃に切り替え連射するも、全て弾かれ、ときには兵士に当たらないように切られ最後にはコアごと胴を一閃されてしまった
侍は辺りを見ながら思った。
「(ドコここ?!ナニこの鉄の塊?!すげえ怖いんだけど)」
意外にこの侍の肝は小さいのかもしれない
………
……………
…………………
ワイワイガヤガヤ~
「(何で今日はこんなに騒がしいのやら)」
「お、おはようございます。紅華様」
「(話しかけてくれた!やったぁ)おはようございます佐藤さん。敬称なんて使わないでいいですよ。」
「いえ!そんな畏れ多い…あのぉ紅華様はあのお侍さんの動画をご覧になりましたか?」
「(一体何の話?!最近の流行り??)侍、ですか?」
「はい昨日ヨウツベに投稿されてた動画なんですが…」
「おいバカ、失礼だろ」
「下らない話を紅華様にするな!」
「(うわぁ〜またこの展開?!これじゃあ友達もできないわよ!)ソンナコトナイデススヨォ…」
キンコーンカンコーン
……
…………
………………
「執事〜今日も高校で友達できなかったー」
「それは大変でしたね」
「何よアイツラ、折角佐藤リカさんが話しかけてくれたのに!」
「(友達いないのちゃんとクラスメイトの名前は覚えてるのですね)そう言えば紅華様はあの動画をご覧になられましたか?」
「…もしかして侍?」
「おやご存知でしたか」
「知らないわよ。最近の流行りなの?」
「いえ、昨日ヨウツベというアプリで急上昇になっていた動画なのですが。もしかしたら、紅華様にも関係があるかもしれないと思いまして」
私に関係とは一体何のことだろうか、執事が持っていた端末を見るとそこには侍が巨大人型兵器クレサスを一刀両断するというなんとも信じ難い動画があった。
「ふーん。どうせCGでしょ?でもこのクレサスってダクトの兵装かしら。写ってる兵士はサテリアね…」
執事が私に関係していると言う意味は分かった。
「もしかして本物?」
「えぇ、実際にこの地域で戦闘が数日前にあったそうです」
「ありえないわ。こんな人間いるわけないじゃない。もしかしてこれも新型兵器なの?」
「まだそこまでは分かりません」
妙に心に凝りを残したまま紅華はその日いつもより早く寝るのであった。
……
…………
………………
同時刻イングランドにて
小国サテリアの姫ディーパは今留学、もとい自国からの避難をしていた
「これってコウカちゃんの国の?!」
「ディーパ様なに見てるの?」
「いや、何でもないよ。今日のご飯何を作ろうかなって思って」
「もう!ディナーは使用人さん達が作るからディーパ様はじっとしてて!お姫様なんだから」
「アハハそうだね、そうさせてもらうよ♪」
………
「お姫様かぁ」
その部屋でディーパは独り言ちていた
侍は今戦々恐々と逃げています
カメラには気付いていません
歴史は知らん