優曇華と彼岸花   作:桃玉

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<Takina side>

 

あの日、地下鉄襲撃事件があってから約一ヶ月が経過した。

あのとき、違和感に思うほど急におかしくなった鈴仙は筋肉痛の影響で数日間家に引きこもっていたが、その後お店に元気そうに顔を見せた。

 

疲れが残っていたからか、ため息やボーッと呆けていることが多く見られるが、大体はそれこそあのときの違和感は私の勘違いだったのではないかと思わせられるほどに今は通常運転……

そこのギャップが逆に怪しい……

 

何かあるのではないかと思い質問してみても「大丈夫、大丈夫!」とのらりくらり躱されてしまう。

どこか空元気な様子に、私と鈴仙との(へだ)たりを感じ、無力感を覚える。

 

 

一方、そんな心の変化に対して仕事内容には変化はない。

今日も何事もなく喫茶リコリコの仕事が終わり、お客さんも帰り、明日の依頼について確認をする。

通常であればミカさんやミズキさんの説明を聞き、リコリコの情報担当が作成した資料を眺めたりするだけなのですが……

 

今日に限っては違った。

 

何故か千束がセンターポジションを陣取り意気揚々と話し始める。

千束はろくに話を聞いていないことが多いのですがコレはいったい……

 

 

「今回の依頼内容を説明しよう! とぉ~ても楽しいお仕事ですよぉ~! うふふふっ……!」

「い、いぇ~い……」

 

 

いつも以上にテンションが高い千束にタジタジになっている鈴仙。

そんな彼女がジト目で耳打ちしてくる。

 

 

(……ねえ、なんでこんなことになってんの、千束?)

(それはこっちのセリフです。今日はミズキさんが説明しないのですか? 私もう読みましたけど……)

(今回やたらヤル気なのよ。なんせ千束が好きそうな依頼だからねぇ……)

「ちょいちょいちょい! ちょい、そこっ! 私語はしない!」

「は~い……」

「そして、そこのリス! ……ゲームしてない?」

「聞いてるよ」

 

 

千束がプリプリと怒り、咎める声が飛んでくる。

まあ、やる気のあることはいいことですし、鈴仙は依頼内容を知らないようなのでせっかく説明しようとしている千束に任せましょう。

 

 

「ウォッホン! ……ではではではでは改めまして!! ……」

 

 

長い説明を要約すると「依頼人、松下さんは72歳男性、日本人。過去に妻子を何者かに殺害され、自分も命を狙われ、アメリカに避難し、現在ALSで自身では動けない状態。去年余命宣告を受け、東京を見て回りたい」ということで。

 

 

「要するにっ、まだ命を狙われている可能性があるのでボォディガードします! 行く場所はこっちに任せるらしくって、私がバッチしプラン考えるから!」

「なぜ狙われているのですか?」

「それがさっぱり! 大企業の重役で敵が多すぎるのよぉ~。その分報酬はたっぷりだから!」

「……千束だけじゃなくミズキも好きそうな依頼だぁ」

「いいじゃない、お金はいくらあっても困んないでしょ」

「旅のしおりでも作ろっか?」

パチンッ「それだ」

 

 

クルミの提案に千束は指を鳴らし答える。

まるで修学旅行前の中学生、高校生の様にはしゃいでいる二人(千束と鈴仙)が早速準備しないと……と紙やら色ペンやらをどこからともなく取り出し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<Reisen side>

 

……ねむい。

リコリコの窓から入るまぶしい光が目に当たり、嫌々ながら瞼を擦る。

最近、眠りが浅いせいでぼんやりガンガンする頭を起こす。

べ、別に楽しみすぎて寝付けなかったわけじゃなくて。

 

そんな朝が弱いというかよく寝れなかった私とは対称的に肌質のよい千束はしっかり睡眠をとったおかげか、それともやることをやって満足したせいか、いつもにも増してお肌がツヤツヤしている。

 

久しぶりにミカさん特性のモーニングセットを腹に入れ、カフェインで頭をたたき起こす。

千束とクルミと一緒に書き上げた旅のしおりをチェックし終え、すべての準備が整った。

 

 

「鈴仙……。調子がいつにも増して悪そうですが大丈夫ですか?」

「ああー、大丈夫だよ……昨日はちょっと睡眠の質が……」

「ちょ~っとぉ♪ 遠足楽しみにしてる子供じゃないんだからぁ~!」

「まだ子供だからしょうがないのよぉ」

「そこ二人! 私を馬鹿にしないでよ! こちとらしおりの仕上げしてたんだけど!」

 

 

聞こえませ~んと言わんばかりに鼻歌をふふふ~ん♪と歌っている千束とミズキ。

武器の最終確認等をしているたきな。

そしていつもより若干眠い私。

 

 

睡眠の質改善の食料品を摂取してるのに浅い睡眠(夢ばかり見て)ばかりで改善しない。

一ヶ月前の嫌な記憶(悪夢)が付きまとってるせいな気なする……

とにかくいつも眠いのに今日は倍眠い。

 

千束と東京観光できるという楽しみがあったせい……でも今日は目一杯楽しもう!

……と意気込んで楽しみにしてたけど。

 

 

「どうして鈴仙とミズキで行動すんのっ!? 予定だと私たちと一緒に観k護衛するはずだったよね?」

「何です? 急に予定変更ですか?」

「千束、観光じゃない。護衛任務では守るべき対象がいる。いつも以上に万全な状態で挑む必要がある」

「そういうことで、今回は本当に、非常に、残念極まりないけど……裏方で支援するから」

「オイ、私の方をチラチラ見ながら言って……私と一緒は嫌だってかぁ?」

「いや、そうじゃなくて、私も二人と一緒に観光したかったなぁ~ってことで……」

 

 

一緒に観光したいという思い。

寝不足で足手まといになってしまうかもしれない不安。

もしもを考え、怖くなり、ミカさんにお願いして仕事を護衛から裏方へ変更してもらった。

 

 

「ねぇ~え! 何で一緒に来てくれないなぉ!」

「ほ、ホントは私も三人一緒がよかったんだよ? だってその方が楽しいし」

 

 

自分でお願いしたのに話していると残念な気持ちがこみ上がってくる。

千束は突然の変更が不満らしく、机に突っ伏しブーブーと文句を垂れる。

 

 

「……せんせー」チラッ

「うっ……何の相談もせず決めたのはすまない。だが鈴仙がミズキと一緒に行動すれば人数的にもバランスがいいし、来るかどうかわからない敵に対してリコリスのような守ることに特化してないボディーガードは二人で十分、と言うか三人は過剰戦力だ」

「そもそも敵に近寄られる前に対処した方が護衛対象の安全が保たれる。逆に敵が近づけば近づくほどリスクが高くなる。……そこでボクの出番だ! 街中のカメラとドローンで千束周辺に存在する危険人物をこのウォールナットが割り出す。後はお前らの出番だ」

 

 

恨めしそうな千束の視線に耐えかねたミカさんが説明する。

クルミは胸をドンッと叩いて自信満々な説明だ。

 

 

「千束とたきなは松下さんを案内、敵が来たら遠ざける。鈴仙とミズキはが有事の際に対処できるように……つまり敵が近づく前に迎撃できるように別々の方がいいんだ。それに……」

「私はこの中で隠密行動が得意! 姿を見せないように立ち回る裏方がいた方が何かと便利でしょ?」

「そういうことだ。……すまないな、三人一緒の方が楽しいのはわかっているのだが。終わったら甘い物用意しておく」

「ブーブー!」

 

 

口を尖らせて不満をあらわにする千束、それを見てあきれた様子でいるたきな。

そんなリコリコを離れるのは名残惜しいけど、そろそろ時間が近づいてきたので裏方用の荷物を背負ったその時、外から車の音が聞こえてきた。

 

 

 

 

****

 

 

 

 

「お待ちしておりましたぁ~!」

 

 

護衛対象が到着してドアが開く。

待ちに待ったその瞬間に千束は喜びをあらわにし、待ちきれずに駆け寄ろうとするが扉から現れたのはいかにもボディーガードのようなゴツい黒のスーツを着込んだ男性。

千束が一瞬戸惑った様子を見せるが、扉の後ろから車椅子に乗り、ゴーグルと呼吸補助の器具をつけ、動かない老人が入ってくるとその戸惑いは消える。

 

 

「遠いところようこそ」

『少し早かったですかね。楽しみだったもので』

「あ、いえ、準備万端ですよ! 旅のしおりも完璧でぇ~す!」

「千束、データにして送っとくわ」

『助かります。……後はこの方たちにお願いするので下がっていいですよ』

「あ、自己紹介がまだでしたよね! 私、今回松下さんの観光と護衛をします、千束っていいます! あっちにいる黒い髪の子は……」

 

 

千束がいつも通りハイテンションで松下さんにしゃべりかけている。

その男性の指を見ると痩せ細っており、ピクリとも動かず、機械音声、しかし肉声と同じ自然な会話をする。

 

……キモチワルイ。

得体の知れない違和感を感じ思わず近くにいたミカさんの陰に隠れる。

 

 

『おや、そちらのお嬢さんは……』

「あ、私の妹の鈴仙です。今回はサポート担当で、ちょっと恥ずかしがり屋で……」

『構いませんよ。サポート、よろしくお願いしますね、鈴仙ちゃん』

 

 

電動車椅子で移動し、呼吸補助器をつけているだけ(・・)なのに、何かがおかしい。

その老人、松下さんは歓迎の言葉を聞いた後、ボディーガードの方は軽く頷き去って行った。

 

 

『今や機械に生かされているのです。可笑しいでしょう』

「そんなことないですよ! 私も同じですから」

 

 

そう言って千束は手で胸にハートマークを作る。

初めて会った日から千束に足りなかった生命の鼓動。

 

 

『ペースメーカーですか』

「いえ、まるごと機械なんです」

『人工心臓ですか』

「え……ど、どういうこt……」

 

 

たきなが思わず驚き、口を開ける。

クルミも千束の胸のあたりを興味深いと凝視する。

でも千束の案内を元に書いた計画通りに行動するにはその質問に答えられるような時間はない。

 

 

「よし、しおりのデータ送れたぞ~」

『おお、これは素晴らしい。観光名所の情報が綺麗にまとまってますね』

「では~、東京観光しゅっぱ~つ!!」

「あの、千束の今の話って……」

「たきな~行くよ~!」

「は、はい!」

 

 

一人は元気よく車椅子を押し、一人は事実を飲み込めないまま外に出て行く。

衝撃的な事実を知ったら不安になる。

動じてない仲間を見て疎外感を覚えてしまう(自分が異物だと感じてしまう)

昔の自分とたきなを重ね合わせてしまう。

そんな彼女がドアから出て行き、その後ろ姿を見届けた。

 

 

「……まだ話してなかったの?」

「……必要なかっただけだ。千束に任せればいい」

「ボクに説明しろ」

 

 

誰にだって隠したいものや、秘密にしたいことの一つや二つ……

複雑に入り組んだ感情がため息となって押し出された。

 

 

「……ミカさん」

「ん? どうした」

「ちょっと知っててほしいことが……」

 

 

松下さんという不安要素。

車椅子でもなく、流暢に会話している機械音声でもなく、普通と何も変わらないその存在自体にある違和感は、まるでそこに松下さんがいるのにいない感じ。

意識が一切読み取れないのは機械音声のせいなのか、それとも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<Mizuki side>

 

松下さんを連れて東京観光に行った二人。

今回の依頼内容は千束が言っていた通りガイド兼ボディーガード。

いつでも想定外の事態に備えようと気を張りつつ、車に乗り込み待機する。

何事もなく終わればいいんだけど……

多分終わるわけなくなったのよねぇ。

 

 

「……にしてもアンタ、ホントにこっち(裏方)で良かった? 夜更かしする子供みたいに楽しみだったんでしょ」

「もう立派な大人ですよ。公私の区別くらいつけないと。こんな状態の人が行ったって……」

「心も体も疲れてんのに強がってんじゃない! 帰ったら千束に寝かしつけてもらいなさ~い」

「もー、子供じゃないってば……!」

 

 

一緒に観光するってウキウキだったのに……

私としてはかなり助かるけど、本当によかったのかしらねぇ。

本当はガキらしくはっちゃけて貰うのが良いんだけど……

 

 

「ミズキさん、あの……」

「……あ? どしたの。トイレならそこのペッt……」

「ちゃうわ! ……そうじゃなくて、気づいたことがあって、今回の依頼ってかなり危険……ですよね」

「何よ~急に……さっきおっさんに言ってた違和感ってヤツ? まあ、そうねぇ、アンタがそう言うってことはそうなのかもしれないけど私たちもそんなこと織り込み済みで準備してんの。どんなことがあっても対処できるように構えておけば、まあ最悪は避けられるから」

「……そうですね! 大丈夫ですよね!」

 

 

さっきまで緊張でガッチガチに見えたけど少し余裕ができたように見える鈴仙。

最悪、つまりいつぞやの事件のように死者が出ることはないと知って安心したんでしょ。

鈴仙の言うとおりこの依頼、裏があるかもしれないけど、今のところ問題はないし。

 

 

「てか元気だなおい! ……寝不足だから私の観光組の方に行くのを断ったのって建前だろ」

「ギギクっ! ま、まさかそんなことあるわけないじゃないですか~! ……半分くらい

「……ツラかったら頑張り過ぎんなよ? 何事もほどほど頑張りゃいいの」

「そこは休めって言うところじゃないんですか?」

「アンタはそう言っても聞かないでしょーがっ!」

 

 

目をそらし、頭をかく鈴仙。

見た感じ無理してるけど、止めるほどのヤバい感じもしない。

本当なら無理するくらいだったら休ませたいけど、今回に限っては私一人だけでは重労働で力不足だったから、鈴仙がヤル気なのもおっさんが人員を組み直して鈴仙を私の方に寄越してくれたもの感謝しかない。

ざっす!

 

護衛担当の千束とたきな、情報収集と指令担当のミカとクルミ、危険が近づく前に対処する担当の私と鈴仙。

丁度二人一組でバランスがとれてる。

 

 

真の目的もわからない正体不明の依頼人。

かなり面倒くさいのに引っかかってしまったと思うけど、途中で止めて正体不明が変に対応してきたらそれこそ面倒くさい。

おっさんもそれをわかってて鈴仙の言葉を聞いてもあえてそのまま続けることに決めたはず……

 

 

 

もう貴方は運命から逃れられない。

ついに運命は願望とは逆さに動き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<Chisato side>

 

浅草の雷門や七夕祭りなどなど回って松下さんも満足してくれて私も大満足!

……って言ってもまだ半分、隅田川を流れる船の上で景色を満喫してもらおう!

 

 

『もし娘がいたら……一緒に観光したかったです。こんないいガイドさん、そうはいませんから』

「えへへ、ありがとうございます。私も……お父さんみたいに大切な人がいて、でも会いたいのに会えないから、寂しいです」

『千束…………よければ、今日だけ親子みたいに楽しみませんか? 爺と孫みたいな年の差で、嫌でなければ』

「そんな、うれしいです! ありがとう、お父さん! ……なんて。……ちょっと休憩しましょう。楽しいことはまだまだ続きますよ~!」

『ええ、ありがとうございます。……私は向こうで休憩を取っておりますのでお気になさらず、ゆっくりしていてください』

 

 

次のステップに入る前の一時休憩。

松下さんを視界内に入れつつ休憩がてらたきなとお喋りタイムだ!

……っとその前にたきなが買ってきたジュースを口に含み、喉を潤す。

 

 

「……喜んでもらえてるみたいでよかったですね」

「私、いいガイドだって! 才能あるかも~!」

「依頼者の警護が優先ですよ。……鈴仙がこの場にいないのは残念ですが」

「あ~! 警護が優先とか言ってたきなもちゃっかり観光楽しもうとしてたのぉ~? もう、素直じゃないんだから♪」

「茶化さないでください」

「ごめんごめん、そうだね……。みんなで来たかったね。そしたら私のガイド、楽しんでもらえるのにな~」

 

 

もちろんわかってる。

これは遊びじゃなくて仕事だってことは。

でも、一度きりの人生、一度きりのこの瞬間をいっぱい楽しまんと勿体ないじゃん!

 

それに私たちが楽しんだら、松下さんも喜んでもらえるかも……!

まあでも、やっぱり鈴仙がいないのは何か物寂しさを感じて……何というか寂しいなぁ。

次はここにいない鈴仙と先生とミズキとクルミ、それから常連さん、できることなら救世主さんも、みんな一緒に来れるといいな……

 

 

「確かに私は鈴仙と一緒に来たかったです……」

「おっ、もしかして! 鈴仙のこと好きでデートしt……」

「違います」

「ええ~! じゃあナニ~?」

「…………ただ、仲良くなりたいなって」

「うーん、十分仲いいと思うけどなぁ」

「私も表面的にはそう思ってます。でも、何となく、まだ隔たりを感じるんです。だから今日は仲を深める上で絶好の機会だと思ってたのですが……」

 

 

鈴仙がたきなと距離を置いている理由について何となく見当をつける。

たきなの戦闘スタイルが問題なのかそれとも何だろう……

そんなことを思いながらストローから最後の滴一滴をズズッと吸おうとしてると、たきなの視線が私の胸に向いているのに気づく。

 

 

「なぁにぃ? 私の胸ばっか見て……」

「今朝、言ってたことって本当ですか?」

「んあぁ、心臓のこと? 本当だよ、最初は鼓動無くてびっくりしたんだけどすごいのよ~コレ」

 

 

救世主さん。

昔この心臓をくれた、命の恩人で、お父さんみたいな人。

もう顔は覚えていないけどリコリスの仕事柄、殺人をしなければならない、人も心も殺さないといけなかった私に新しい心臓()をくれた。

おかげで救世主さんのように人を助けることで人を幸せにしたいと思っていいんだって思えるようになれたんだ。

本当に感謝してもしたりないその人に思いを馳せているとたきなの手がこちらに伸びて、私の胸の間に触れた。

それだけなら良かったものの……いやよくないが!!

さらに手を這わせ、服の中に突っ込もうとする勢いだったから反射的に手で胸を隠しながら椅子から飛び上がった。

 

「ちょちょちょ!? 公衆の面前で乳を触るな、乳を!!」

「確かめようと思って……」

 

 

たきなの非常識な行動に心がドキドキする(無いはずの鼓動が早まる)

知り合いだけならまだしも、いくら仲いい同士でもやっぱ人前では……ないよなぁ。

今度一般常識というものをたきなに叩き込もうかと画策していると無線から声が……

 

 

『ちょっと二人でイチャつきすぎじゃない? 二人だけならともかくみんないる中で乳繰り合うのは……』

「わわ、ごめん! ってイチャついてねぇから!」

「そうです。今のは別に性的な目的ではなくただの一般的な常識を逸脱してたから確認しようと……」

「たきな、それはそれで何かアウトな言い方な気がする。それと鈴仙いつから聞いてた!?」

『もちろん最初から。状況確認のために無線つけたら面白くなりそうだったから黙ってたんだけど……一緒に行きたかったのに何やってんだちさとぉ! こっちは酔っ払いと一緒なんだから二人のとこに混ざりt』

『酔っ払ってねぇよっ! 昨日から禁酒中じゃボケぇ!』

『ほら典型的な酔っ払いの酔っ払ってませんアピール!』

『なにおーっ!? きs……』

 

 

無線から苦情が飛んできて、余計恥ずかしくなる。

鈴仙には悪いと思ってるし、残念だとも思っているけどぉ……

 

 

「どっちかって言うとそっちの方がイチャついてるじゃんか……」

『『イチャついてねぇよッ!!』』

 

 

息ぴったりで仲良しなのが一番ってね!

 

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