悲報:カミキの野郎が女装に目覚めた   作:豆腐小僧

18 / 42
今回はイッチのスレ外での話です⋯⋯


掲示板外での話
●●●1


「なぁ⋯⋯トランプってやった事あっか?」

 

「えっ?」

 

 俺は目の前のソイツにトランプをチラつかせてそう言った。

 正直いって何でこんな事をしてるかって言えば動機は三つ⋯⋯1つは個人的な恨みや私怨と言ったものだ⋯⋯。

 とはいえそれは俺が転生者であって、それにより前世の知識によるものだから、今のコイツにとっては未来の出来事だし、それを言われても本人からしたら理不尽な逆恨みにも等しいだろうが⋯⋯。

 『推しの子』俺が転生する前の世界で流行ってた作品で、俺の場合は原作は全く知らない⋯⋯。

 せいぜいネットで話題になってたから、■ouTubeとか■ixivとか見てたら、どうしても目に止まったりしたので、赤ん坊がサイリウムをブンブンフルとか、重曹とか言うメスガキが居るとか、そんな中途半端に知識として知ってた感じだ。

 いや⋯⋯まぁ一応は一巻位なら読んだ事はある⋯⋯推しの子が流行った事で、おっ⋯⋯この子良いなとか思って、興味本位で読んだら、その一巻で■されて余りに衝撃的過ぎて読むの辞めちまったけど⋯⋯。

 後は最近はそんな原作を余り知らない転生者御用達の特殊な情報網使って知識を集めてた感じだ。

 そちらに着いては特に言う必要は余り無いから割愛するが、まぁ⋯⋯あえて言うならその情報元の連中って、自分の知識ひけらかしたい奴ら多くて、自分が原作知らん言わんでも、黙って相づちや問いかけして聞く事に徹してれば、勝手にソイツらがペラペラ喋ってくれたって感じなんだけどな⋯⋯。

 まぁ⋯⋯とはいえ記憶を思い出したタイミングがタイミングだった事もあり、その知識もあんま多くは無いんだが⋯⋯そんれでも前世の記憶やら情報網の連中やらで共通して分かってる内容がある⋯⋯。

 それが今俺がトランプの勝負を挑んでる小僧⋯⋯カミキヒカル⋯⋯どうもコイツが俺が読むのを辞めたきっかけとも言える悲劇に関わってる人物らしいって事だ。

 しかも動機が命の価値や重みを知りたいだとか訳が分からない内容⋯⋯俺から言わせれば人は何で生きて死ぬのか何て考えるだけ無駄だし無意味だと思ってるし馬鹿らしい⋯⋯。

 どんな英雄だろうが天才だろうがくたばる時はアッサリくたばる時だってある。

 あの戦国武将や江戸幕府等で有名な徳川家康だって、仏教の開祖であるブッタだって食中毒でくたばった。

 俺なんか生前は散々ギャンブルのチップやコマにして使いまくってたわ。

 まぁだからこそ重要なのは、短い生涯だろうと今をどれだけ華やかに楽しく生きれるかであって、それでスリルや刺激欲しさに賭け事にのめり込んでたら世話ないか⋯⋯。

 実際にそのせいで⋯⋯最後はアッサリくたばった訳だしな⋯⋯。

 まっそんな俺だからこそ、コイツが元凶と分かった時は、うげっマジかよ⋯⋯とか思って苦手意識ってのか避けてた訳だが⋯⋯まぁ嫌な奴が同じ職場にいるとどうしてもストレスは溜まるもんだ⋯⋯そしたら何でこんなストレス抱えて働かなきゃならねぇんだ⋯⋯それに原作だとようもやってくれたなって感じで、半場八つ当たり気味に勝負をふっかけた訳だ。

 ちなみに残り二つだが、まぁ簡単に言えば興味だな⋯⋯と言うのも俺にとって賭け事はお互いの演技による騙し合いだって思ってる、手札が不利だろうが有利だろうが、以下に駆け引きで相手を黙せたかが勝敗を決める。

 だからこそ、ギャンブラーって訳じゃなくても、演技と言う仕事をする役者なら、どれだけの結果になるのか、それが天才と言われれば尚更だ。

 それと⋯⋯後は前世の記憶を思い出した事で、思い出す以前よりも賭け事をしてない状況に、フラストレーションが溜まって仕方が無いって事だった。

 まぁ要は個人的に私怨があって、賭け事をしたいって言うフラストレーションの解消にも丁度よく、それなりに面白い結果にはなりそうな人材がいたから、勝負を挑んだ訳だ。

 

「無いなら教えてやるよ⋯⋯やってみっと意外と面白れぇからよ⋯⋯」

 

「⋯⋯分かった」

 

 まぁとはいえいきなりトランプしねぇか言われても戸惑うだけだし⋯⋯とりあえず言い出しっぺの俺が譲歩するべきだろう⋯⋯俺はそう思いそういうと、カミキの奴は少し考える素振りを見せた後に、そう答えた。

 俺はとりあえず簡単にポーカーのルールを説明してそのままやり始める。

 まっ相手はズブの素人だし最初は可愛げにもアタフタしてたが⋯⋯一〜二回しただけで化けやがった。

 なんだよ⋯⋯なるほどね⋯⋯だいたいわかったかなって⋯⋯手加減してるとは言え⋯⋯俺から一勝もぎ取るし化け物かよ⋯⋯。

 

「⋯⋯へぇ⋯⋯やるじゃねぇか⋯⋯そんじゃ少しだけ本気だしてやりますか⋯⋯」

 

 とはいえそうじゃなきゃな⋯⋯腐っても演技派の天才、むしろ期待外れ何処か期待以上で最高じゃねぇか! それこそヤリがいがあるってもんだ。

 さてこっからは騙し合いの化かし会いだってな! 俺は確かに火がつたのを感じながらそう言って少しばかり本気を出してやる。

 俺が少し本気を出した瞬間、カミキの奴は俺の雰囲気が変わった事に気付いたのか、目を見開き何処か楽しげに笑みを浮かべだした。

 

「おいおい。演技派の役者様よぉ、口角⋯⋯上がってるぜ⋯⋯」

 

 俺は半場挑発の積もりでちょいっとそう言ってやる。

 すると奴はキョトンとした顔を見せると、自分の顔をペタペタと触り始めた⋯⋯っていや気付いてなかったんかい⋯⋯。

 

「⋯⋯はは⋯⋯これが楽しいって事なのかな⋯⋯」

 

 マジで気付いて無かった⋯⋯俺は半場呆れながらもそれを顔にはださずに、勝負を続ける。

 ぶっちゃけ無意識に感情が表に出るなんて事は、珍しく無い⋯⋯素人や初心者であれば尚更だ。

 だが⋯⋯むしろその笑みこそが入口でもある、何せそれこそ心から楽しんでるって事だからな!

 まぁその後は結構楽しめた。まぁこちとらコレで昔は飯食ってたし、年季の差で負ける気は無かったしな。

 

「ククク⋯⋯少しばかり本気だしてコレか⋯⋯まぁ⋯⋯それはさておき⋯⋯」

 

 まぁとはいえ流石は天才だ。スポンジかって勢いで吸収して成長しやがる⋯⋯コレは今後の成長が楽しみだ。

 場合によってはこっちが負け越すかもな、ククク退屈しなくてすみそうだ。

 俺はそう思いながらふと時計の方を見る。時刻はソロソロ休憩が終わる所に来ていた。随分熱中したもんだ。

 

「はぁ⋯⋯休憩時間もここまで見てぇだし⋯⋯そろそろ仕事に戻らなきゃな⋯⋯」

 

 俺は気怠げにそう言うと席を立つ。実際はかったるいし面倒いし、名残惜しいしで気が乗らねぇが⋯⋯一応は働いてるし、今世は裏社会で生きてる親無しで、親戚も無しの一人っ子て訳でも無いから、好き勝手しても誰にも迷惑はかからないって訳にもいかねぇしな⋯⋯はぁ⋯⋯こればかりはしゃあねぇか⋯⋯。

 そんでその後はそれだけで特に何も無く働いて、そのまま帰宅した。

 とはいえその翌日の事だった。休憩中にカミキの奴が突然やって来て、俺を見つけるやいなや近づいて来たんだわ⋯⋯。

 

「僕と勝負してください」

 

「ハ?」

 

 俺は思わず唐突過ぎてどゆこととばかりに素っ頓狂な声を上げる。

 ぶっちゃけ言うと帰宅当たり位で、昨日の事を思い出してあっそう言う事かと納得したんだが、この時は全くと言っていい程、心当たりについてもすっかり忘れてたしで、余計に何言ってんだコイツ的に思ってた。

 とはいえ勝負を挑まれた以上は、こちらとしても大歓迎だったし、そう言う事なら売られたから買ってやるかと思った。

 

「あぁ〜〜⋯⋯まぁいいぜ⋯⋯でっ何するんだ?」

 

「え?」

 

 俺がそう言うとカミキの奴は目をパチクリとしながらキョトンとした顔で固まりやがった。

 いや⋯⋯考えて無かったんかい⋯⋯。

 

「えって⋯⋯勝負するってんだろ? だったら何するかくれぇ考えてんだろ⋯⋯それとも勝負の内容を考えずに挑んできたのか?」

 

 俺は呆れ気味にそう言うと、カミキの奴は戸惑ってるのか目を泳がし始める。そんな奴の姿が少しばかり面白かったと言うのか⋯⋯何だろな⋯⋯コレはアレだ⋯⋯チョイっとからかってやりたくなった⋯⋯。

 

「ふぅん⋯⋯勝負の内容を決めてねぇって事は、こっちが決めても良いって事だよなぁ⋯⋯」

 

「──ッ!? ポッポーカーで! 以前やった奴です!!」

 

 俺は軽くからかい半分でそう言ってやると、カミキの奴は面白い位にムキになってそう言ってきた。

 へぇ⋯⋯子供らしい所もあるんだな⋯⋯あっそいやコイツまだガキだったわとか、俺は少しばかりそんな事を考えてた。

 

「おっ前にやった奴か⋯⋯いいぜそんじゃ始めるとするかね⋯⋯」

 

 まっその後の結果は俺の勝ち越しだったがな⋯⋯いやぁとはいえ、俺としては更に上達してるもんだから結構驚いたし、末恐ろしい奴だとばかりに冷や汗が出そうだったわ⋯⋯まぁとはいえ今後が楽しみだ。

 それからと言うものカミキの奴は気が付きゃ俺に勝負を挑むようになった。

 まっ俺としてはありがたい事なんだがな、何せこちとらコイツに色々と教えながらも、色々とコイツを観察しながら、俺もコイツの技を盗んでる、素人って言っても演技派の天才役者様だ、俺には無い技量ってものは以外とあるもんだ。

 いや、むしろ素人や初心者だからだろうな⋯⋯以外と()()()()()()()()()()()()、独自の発想がより良く出る。自分とは違う視点での意見ってもんが聞ける。

 それにより色々と発見があり、俺がポーカーフェイスなり、ハッタリのかまし方だったりと色々と技術を教えれば、コイツはコイツなりにその技術で色んな使い道を模索し、それを見て俺もそれなりに使える技術は取り入れる。

 実際に俺もへ〜〜こんなやり方もあるんだな、的なものも色々と知る事が出来ている。

 コレに関しては一人では到底わかりゃしねぇし⋯⋯その点で言えば相手が素人だろうが初心者だろうが、馬鹿には出来ねぇもんだ。

 だからってそれを舞台側に昇華したのは意外だったがな⋯⋯。

 まっとにかく俺にとってもカミキにとってもいわゆるお互いにwin-winな関係って訳だ。

 実際に今どれだけ自分も成長出来たか俺としてもちと確認してぇ位だ。

 とはいえ、確認するにはコイツが俺と渡り合えるくれぇの実力者が欲しい所だ。

 ぶっちゃけカミキの奴も俺と渡り合う度に、どんどん技量が成長しゃがるから、それに関しては今後の成長に期待って所だろう。

 まぁ⋯⋯とはいえまだまだ俺に全力を出させるほどでは無いがな⋯⋯。

 まっせいぜい俺に全力を出させる位には成長してもらいたいもんだな。




書いてたらかなりかかった⋯⋯やっぱりスレより色々と内容を考えるからか⋯⋯スレと同時進行で書くと時間がかかったかかった⋯⋯。

とはいえスレの方はまだまだ時間かかりそうです⋯⋯ちくせう⋯⋯。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。