悲報:カミキの野郎が女装に目覚めた 作:豆腐小僧
と言う訳で今回はイッチの話の続きです。
「あのさぁ⋯⋯何で舞台でも無いのに女装してはるん?」
とある休憩時間中、俺はまるでそこにいるのが当たり前とでも言うように⋯⋯隣に座っていたソイツ⋯⋯カミキヒカルの奴にそう言った。
「ふふっ⋯⋯何ででしょうね⋯⋯」
俺の返事に対してカミキの奴は目を細め、こちらをおちょくるかのように⋯⋯口元に人差し指を当てながら意味ありげな笑みを浮かべてそう言って来た。
そんなカミキの奴を見た後⋯⋯俺は若干遠くを見詰めながら、少しばかり現実逃避気味に、どうしてこうなったと馬鹿りに、これまでの事を走馬灯を見るかのように思い耽る。
と言うより⋯⋯どう考えてもあの時だろうと心当たりがあった為、その事に着いて思い返してたと言うのが正しいだろうが⋯⋯まぁとにかく現実逃避がしたかったと言った感じで俺はどうしてこうなったと過去の自分の行いを振り返っていた。
そう⋯⋯アレは俺とカミキがもはや日常の一つとなり始めてたように、相も変わらずでトランプによる勝負をしようとしてた時だった。
「へぇ⋯⋯お前ら面白そうな事してるな」
「⋯⋯あぁ⋯⋯団長⋯⋯なんか用か?」
そうその日は何故か団長の奴が俺とカミキに話しかけて来たんだ。
まぁ⋯⋯俺としては団長もそうだが、基本的に仕事場ではカミキ以外で、業務での必要最低限の会話くらいしかない。
そんな事もあり俺は団長から声を掛けて来た以外だなと思ってた。
「いや⋯⋯面白そうな事してっからよ⋯⋯俺も混ぜて欲しいって話しさ⋯⋯勿論タダって訳じゃねぇ⋯⋯俺に勝った次の舞台裏での裏方業務を任せてもいいぜ」
俺はどうしようか少し思案する、正直いやあ団長の実力は素人さんには余裕だが、玄人って程ではねぇ⋯⋯その上カミキみたいに才能が飛び抜けてるとかも無いから、あんまり盛り上がりに欠けるので遠慮したいのが本音だ⋯⋯あっでも⋯⋯そうだな⋯⋯。
「⋯⋯へぇ⋯⋯そう来ましたか⋯⋯まぁそれならいいっすよ」
俺はそう団長に言うとカミキの奴は明らかに驚いた顔をする⋯⋯まぁ俺が了承するのがそんなに珍しかったのだろうか? まぁ⋯⋯は団長も軽い冗談のつもりで言ってるだけだろうし、だったらちょっとした余興程度に遊ぶのも悪かねぇだろ⋯⋯団長さんには悪いがせいぜい
俺はそう思いながら勝負を始める⋯⋯まずやる事は簡単だ⋯⋯。
カモって知ってるか? あっ鳥の方じゃあねぇぞ⋯⋯良い思いするのに都合の良い相手って意味の奴な⋯⋯。
でだ⋯⋯こういった賭け事で一番カモとなる奴ってのは何だと思う?
それはなぁ戦ったら楽に勝てる上に簡単に降りない奴さ⋯⋯更に沢山ネギをしょってれば尚更良い⋯⋯。
勝てるから損もないし簡単に辞め無いから沢山搾り取れる⋯⋯まさにカモ⋯⋯。
まっ大概はそんな都合の良い奴はいない⋯⋯仮に居ても大概は搾り取られた出涸らしだ⋯⋯勝てるって事は、俺以外の奴から見てもカモって事にもなり得る訳だからな!
だから場合によっては博徒はカモを意図的に作ったりする⋯⋯例えば⋯⋯。
「へっ上がり!」
「だぁ! クソッ」
最初は勝ちを譲ってやるのさ
。
ただしアクマでも勝ちを譲った事は悟られちゃなんねぇ⋯⋯何故なら最初に勝ち越して置かせると、相手ってのは後でまけても、最初勝ち越したんだから取り返せるはずと考え、簡単に降りれなくなるって訳だ。
あっでも⋯⋯そうだな⋯⋯ここはちっと悪ノリでふっかけてみっかな⋯⋯。
「⋯⋯そういや団長少しふっかけてもいいっすか?」
「あん? 急にどうした?」
「いや⋯⋯俺がもしも団長とコイツの二人に勝った場合なんすけど⋯⋯そしたらコイツの舞台役を女役でやらすってどうすか?」
「は?」
「え?」
俺がそう言うと、カミキや団長の奴はおもしれぇ位に鳩が豆鉄砲くらった見てぇな顔になる。
まっ当然だろうな⋯⋯俺も何口走ってんだって考え無しで適当に言って見ただけだしな⋯⋯。
そんな中、団長は黙ってカミキの方を頭から足元まで観てから考える素振りを見せる⋯⋯。
「ふぅん⋯⋯確かに顔立ち的にも問題はねぇか⋯⋯よし! いいぜ!
俺としても食いついたのには以外だった⋯⋯まっとはいえ所詮は悪ノリでの口約束だ。
冗談で言ってんだろうし、ここは乗ってやるとして等のカミキはククク焦ってる焦ってる。
まっそりゃそうだろうな冗談とはいえ、もしマジだったらって考えたら罰ゲームでしかねぇもんな!!
こうなったらカミキも勝ちに来ないとって必死になるだろう⋯⋯最近はちとマンネリになって⋯⋯お互いにお遊び感覚になりつつあったし偶然とはいえコレはまさに好都合って奴だ!!
「へぇ⋯⋯そんじゃあその言葉⋯⋯忘れないでくださいよ」
俺はそう言うとそっから巻直しを開始する、ただしさっき言ったカモを作るコツなんだが、ここで聞い抜いて一方的に勝っちゃならない⋯⋯ある程度ブラフとして勝ちを何個か譲りつつコチラの勝ち越しを増やす。
「えっアレ?」
「どうしたっすか? 団長?」
「いっいや!? ななな何でもない!!」
ククク慌ててる慌ててる⋯⋯まっそりゃそうだろうな! コチとらバレてそこで終了なんてされねぇように、ある程度の絶妙な匙加減である程度の勝ちを譲りつつ、徐々にコチラの勝ち増やしてっからな!! 気づいた時には手遅れってこった!!
むしろ俺の天敵有り得るカミキはと言えば、罰ゲームが脳内チラついてか、何時もより余裕が無い!
まっその為か多少は読みやすくなっちまった所は、やっぱりまだ若造だってこったなククク⋯⋯とはいえ若いって事はまだまだ伸び代があるってこった⋯⋯コレは今後がますます楽しみだ⋯⋯。
まっだからといって手を抜く気はサラサラねぇけどな! むしろ2対1見てぇな状況になってんだ。やるなら徹底的にやらしてもらうぜ!!
まっその後は多少カミキの奴がいるから、そこそこ苦戦はしたが見事に俺が勝ち越した。
まっ本来ならそこで終わるはずだったんだが⋯⋯。
まさかの団長の奴がマジで賭けの約束を守りやがった!!
でだそこまでは良い⋯⋯だが言い訳させてもらうと、いくら俺でもカミキの奴がここまで変貌するとか思わねぇからな!?
オマケに俺への当て付けなのか、仕事以外でも女装してくるわ⋯⋯日々が経つにつれて磨きがかかってきやがる!!
最近はその事で食卓でカラスの嬢ちゃんの奴に、本来あったはずの脚本を、ガン無視でアドリブの演出や演技されちゃって、脱線したシナリオ何とかそれなりに修正しなきゃいけないコチラの気持ちが分かる?
特にその影響で発生したキャラクターの崩壊⋯⋯余りにもキャラ崩壊起こしすぎて、このまま行くと復讐を題材にしたサスペンス作品から、ギャンブルを題材にしたコメディ作品にジャンルそのものまで別物にせざる追えなくなるとか⋯⋯正直言ってそこまで行くと完全に別作品になるから勘弁しほしい⋯⋯なんてジト目で愚痴られたんだぞ!!
まっそこについてはざまぁ! 思っちゃいるが、毎度飯食ってるタイミングで、グチグチ言われる側としたらたまったもんじゃない!?
そんな俺の心境を知ってか知らずか、コイツは何処からともなくトランプを出して来た。
「まぁそれはそうと勝負しましょう⋯⋯今回は大富豪ってのをやって見たいです!!」
「おま⋯⋯それは本来二人でする奴じゃ⋯⋯」
「ダメですか?」
ウガァッ!? 上目遣いで目を潤ませて来るのやめろぉっ!!てかどこで覚えたそのしぐさっ!?
ただでさえ最近は女装に磨きかかり過ぎて、コチラの脳内が色々とバグるんだよちくしょうがぁっ!!
俺はそう思いながら頭を抱えるのだった⋯⋯。
オマケ
Qイッチがもし転生せず生きてたらどうなってたんですか?
A転生前はブラックでラグーンな世界で、ギャンブルで大枚はたいて、金が尽きて来たら傭兵家業で資金稼ぎに、かなり危険な仕事を率先して受けて生活してました、最終的には某双子の保護者をして食われてました。