悲報:カミキの野郎が女装に目覚めた   作:豆腐小僧

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 俺の顔を覗き込む二人の顔⋯⋯

 

 俺は何とか上半身を起こそうとするが、手に違和感を感じ目を向けるとベットに縛り付けられている俺の手⋯⋯

 

 足にもあるから⋯⋯各自に足も縛られてるんだろうな⋯⋯。

 

 いや⋯⋯どうしてこうなった!?

 

 いや多分だが⋯⋯カミキの事だ⋯⋯おそらくはあの日からだろう⋯⋯何時も通りにララライで働いてた俺に突然コイツが話しかけて来て⋯⋯。 

 

「コウジさん!」

 

「ん? あぁ⋯⋯何だカミキか⋯⋯久しぶりだな⋯⋯てっソイツは⋯⋯」

 

 明らかにお前そんなキャラじゃ無かったやろと思える殆どの、眩しい位に明るい笑顔で駆け寄りながら話しかけて来るカミキの奴に、俺はいつもの調子で返事を返そうとして、後ろにいる女性に気付き思わず言葉を失う⋯⋯。

 

 明らかに俺が知っている顔⋯⋯紫のかかった黒髪に何処か人を惹きつける何かを秘めてると思わずには居られない少女⋯⋯。

 

 そうか⋯⋯もうそんな時期なのか⋯⋯思えばカミキの女性トラブルに首突っ込んで入院生活を送って、退院したら何故かそのトラブルを起こした女性の旦那さんが、女装した姿でお礼と謝罪をして来るという、訳が分からない状況に困惑する中⋯⋯何故かそんな旦那さんにカミキの奴が対抗心燃やし始めるというカオスな状況⋯⋯。

 

 その結果が⋯⋯原作の原型を止めないレベルで女性に近い丸みを帯びた体型に変化したからな⋯⋯。

 

 いやマジでそのせいで最近は俺も偶に女性と錯覚しちまうわ⋯⋯今じゃララライの同僚の奴でもカミキが男だと言う事忘れだした連中が出てきとるくらいだからなぁ⋯⋯。

 

「今日からしばらくの間、僕が担当する事になった娘ですよ」

 

 俺がそうコレまでの事を振り返る中、カミキの奴は何処か楽しげにそう言った。

 

「星野アイです。一応はよろしく⋯⋯でいいかな?」

 

「あぁ⋯⋯いいんじゃね⋯⋯知らんけど⋯⋯まぁ⋯⋯一応⋯⋯斉藤攻次だ⋯⋯」

 

 俺は返事が面倒だったのでハイハイソウデスネ的な感覚でそう答える。

 

 まぁ正直言えば星野アイという人物は俺としてはかなり気に入ってる⋯⋯実際1巻で彼女が即死亡した時何かショック受けて2巻以降を読む気が失せた位だ。

 

 まぁ⋯⋯とはいえ俺的には遠くから見てる分が良いのであって、実際に付き合ったり関わり合いになりたいかは別だ⋯⋯。

 

 実際⋯⋯壱護の兄貴は気付いてないからアレとしても⋯⋯本来なら心療内科にでも半年程通院させて、手帳なり診断なりとった方がいいレベルなんだぞコイツ⋯⋯。

 

 まぁ流石に俺から直接言える立場じゃ無い事とララライで働いてる事もあって、仮に言ってもアイと関わりが無い状態の俺だと何でお前がそんな事わかんだよ的に不信がられるのがオチだ⋯⋯。

 

 まっそう言うわけだから俺としては余り関わりたくないってのが本音な訳だ⋯⋯。

 

 とはいえ彼女はそんな俺の気持ちを知ってか知らないのか⋯⋯何故か俺をジィーと凝視して来る⋯⋯いや何故?

 

「ふぅーん⋯⋯ひょっとして後藤社長さんの弟だったりする?」

 

「は? 後藤って⋯⋯あぁ斉藤社長ってなら俺の兄貴ではあるな⋯⋯」

 

 俺は一瞬、何言ってんだコイツと思ってしまったが⋯⋯そいやぁ名前を覚えるのが苦手だったなと思い至り、多分兄貴の事だろうとアイの質問に対してYESと回答した⋯⋯。

 

 するとアイの奴は俺を更に凝視し初めて来たので、俺は居た堪れない気分になり誤魔化しげにカミキに話しかける⋯⋯。

 

「まぁ⋯⋯それはそれとしてカミキは紹介だけで来たのか? 俺はてっきり用事でもあるんか思ったんだが⋯⋯」

 

「ん? あぁ! そうそう! 実は今日は攻次さんに彼女も加えて勝負を挑もうかと思ったんです」

 

「⋯⋯へ?」

 

 カミキの返答に対し非常にまの抜けた声を上げるアイ⋯⋯あっコレは報連相も無かったれ奴だな⋯⋯俺は内心でどんまいと合掌する⋯⋯。

 

「ん? あぁ⋯⋯実はコウジさんとはポーカー等のゲームでよく勝負してるんですよ⋯⋯それで彼はかなり強いので⋯⋯だから今回はアイさんも参加させて見たらどうかなと思いまして⋯⋯それでコウジさんはどうでしょうか?」

 

 カミキの奴はそんなアイに端的に説明しつつ俺に大丈夫かどうかを聞いてくる⋯⋯俺はそんなカミキに対してどうしたものかと少しばかり考える。

 

「勝負⋯⋯ねぇ⋯⋯別に構わねぇが、やる奴は何か決まってんのか?」

 

「いえ⋯⋯今回はアイさんもいますので、趣向を変えてコウジさんに決めてもらおうかと思ってます」

 

「なるほどねぇ⋯⋯」

 

 うわぁ面倒くせぇ⋯⋯正直何時ものようにポーカーでもいいかって位には面倒くさい⋯⋯まぁだからって毎度ポーカーってのも味気ないしなぁ⋯⋯。

 

 いや⋯⋯とはいえ完璧で究極のアイドル様と今のカミキ⋯⋯この二人との勝負ってのはとても魅力的な内容でもあるから、正直興味が無いと言ったらマジで嘘になる⋯⋯。

 

 はぁ⋯⋯仕方が無いか俺は少しばかり何時もの情報網から情報を得る為に少しばかり意識をとばした⋯⋯。

 

「え〜〜何で何で〜〜?」

 

 その後、結論から言うと情報網の連中からの相談の末⋯⋯インディアンポーカーになった⋯⋯。

 

 まぁとはいえアイの奴は⋯⋯正直言って滅茶苦茶カモだ⋯⋯。

 

 いや⋯⋯特にインディアンポーカーとも滅茶苦茶相性が悪いってのもあるが⋯⋯。

 

 本来ポーカーってのは自分の手札は相手に見えないが、インディアンポーカーはその逆で相手に見えてしまう⋯⋯。

 

 逆に自分は自分の手札が見えないから、相手の手札の高い低いで判断しなきゃならない⋯⋯。

 

 だがそれは裏を返せば相手も同じって事だ⋯⋯。

 

 じゃあ高い手札で勝つにはどうしたらいいか⋯⋯簡単な話、自分の手札すら記憶に残らない位に存在感を気薄にする⋯⋯要は目立たなければいい⋯⋯。

 

 だからこそこのゲームで注目を浴びやすいってのは、相手は強くその手札の数字を記憶に残り安いと言う状況になり、逆に記憶に残り憎い目立たない奴はより有利になるって訳だ⋯⋯。

 

 つまりこの場において星野アイの注目を集めるその性質は、完全に悪手⋯⋯都合の良いカモと言った状態になってる訳だ⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯こうも一方的だと何と言うか張合いが無くてハッキリ言ってつまらん⋯⋯仕方がないか⋯⋯少しばかり塩を盛ってやるか⋯⋯。

 

「てか⋯⋯お前分かりやす過ぎんだよなぁ」

 

「えぇ〜〜⋯⋯そうかなぁ⋯⋯私嘘には結構自信あるのになぁ⋯⋯」

 

「まぁ⋯⋯素人からすりゃあそうだろな⋯⋯だが俺からすりゃあ、結構ボロが出まくって自己主張も激しいから観察してりゃあ結構分かるもんだぜ⋯⋯」

 

 俺がそう言うとアイの奴は唖然とした顔になって少しの間硬直した。

 

 まぁ⋯⋯実際賭け事ってのは相手同士の騙し合いと腹の探り合いの戦いだ⋯⋯ポーカーフェイスだって相手を騙す為の演技である訳だし、だからこそ俺は嘘ってのは嫌いじゃ無い⋯⋯むしろどのように俺を騙してくるのかコチラはどう騙してやろうかそのやり取りと、お互いにギリギリの駆け引き⋯⋯それこそが賭け事の醍醐味って奴だろ⋯⋯。

 

 だからこそここまでお膳立てしてやったんだから⋯⋯コレから先はアイ次第⋯⋯さぁてどう出て来るかな⋯⋯ククク⋯⋯。

 

「ははっ!!⋯⋯いいねぇ⋯⋯そんじゃあ少し位は本気をだして良さそうだな⋯⋯」

 

 さぁこっから先はお互いの切った貼ったの真剣勝負と行こうか! 簡単にくたばってくれるなよクハハハッ!!

 

 まっそんなこんなで結果とすりゃあ本気だした分⋯⋯俺の勝ち越しだった⋯⋯。

 

 でだ⋯⋯その後はといやあそれからはアイの奴も何故かカミキと同様に俺に絡むようになって来て⋯⋯そんでもって俺もそんな二人を相手してた⋯⋯でだ最後に俺は何時も通りに相手して気が付いたら何か無用に眠たくなって⋯⋯。

 

 ⋯⋯うん⋯⋯アレだな完璧に気前よく懐いてきたガキだと油断してたわ⋯⋯完全に盛られたな⋯⋯こりゃ⋯⋯。

 

「えっと⋯⋯カミキ? ちょっと待て⋯⋯とりあえず話しOs⋯⋯」

 

「コウジさん⋯⋯大丈夫だよ⋯⋯」

 

 俺は何とかこの状況を打破しないとと馬鹿りにカミキとアイの二人に話しかけるが⋯⋯カミキすぐにぶった切られる⋯⋯。

 

 そんなカミキの奴はというと⋯⋯俺に微笑み⋯⋯。

 

「ちゃんと前準備は終わらせて来たから♪」

 

 ⋯⋯いやいやいやいや! ちょっ違う違うそうじゃない! いや! それはしてもらって無かったら困るけどもってちょ上に乗って来るなってまっアーーーーッ!?




おまけ
シルカーバトン
ゴールドバットが魔力で形成する魔法の金属製の釘バット⋯⋯形状が歪な形状にまで変形する位にボッコボコに殴っても直ぐに再構築して新品の状態に戻せる優れもの⋯⋯元々はヒロインちゃんの最強の武器のイメージが、拷問でトラウマになった拷問用の全体的に棘が着いた棍棒が皮肉にも結び付いた結果この形状になった。

ちなみにスレ外の作品は元のスレをプロット代わりにして書いてたりします⋯⋯。
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