例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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黒服と対策委員活動記録二年目#3

 

 

ーーーアビドス高等学校(7月)

 

黒服「貴女達二人には本日から治安維持の為に活動をしてもらいます」

 

ノノミ「というと?」

 

黒服「最近ヘルメット団と呼ばれる組織がこの辺りを闊歩していると近隣住民が噂しているのを聞きました。このような輩を放置していると後々面倒になると思いますので実践も兼ねて対処をしようと決めたのです」

 

ホシノ「地域貢献も出来るし私としては問題ないよ。……暑い事以外は」

 

黒服「だからといって長袖を捲らないでくださいね。それは防弾着でもあるんですから」

 

ホシノ「は〜い……」

 

黒服「そういえば…ノノミ、この端末を触っていただいてもよろしいですか?」

 

ノノミ「いいですよ」

 

黒服「ありがとうございます。……やはり私の予想通りでした」

 

前に砂漠で見つけた異物。それにノノミが触れた事で彼女のアイコンが追加されている。これは触れた生徒を指定の位置に転送させられる異物だったのだ。とはいえバッテリーの消耗が激しいので1日に行える転送は2回程度だろう。

 

黒服「(枠の数を見るに登録出来るのは残り三人といったところでしょうか。充分ですが)」

 

ノノミ「そのタブレット端末はどのようなものなんですか?」

 

黒服「ああ、これは非常時に使う脱出装置のようなものですよ。とはいえしばらく使う事はないでしょうがね」

 

ノノミ「脱出装置ですか?面白そうですね!後で試してみましょう⭐︎」

 

黒服「考えておきます。……それでは対策委員会、出動です」

 

ホシノノミ「はいっ!」

 

ーーー数時間後

 

黒服「それっぽい集団は見つかりませんね」

 

ホシノ「暑くて干からびそうだよぉ…」

 

ノノミ「一旦喫茶店にでも入って休憩しますか?」

 

黒服「そうしましょうかね……いえ、先にあれを片付ける必要が生まれましたね」

 

ホシノ「あれ…見るからにヘルメット団って感じの格好だねぇ。何してるんだろう」

 

ノノミ「大人しそうな女の子一人を囲んでますね。もしかして脅迫でしょうか?」

 

黒服「それならば先手を打ちましょう。こちらに気づいていない今ならホシノが少女の救出をした後ノノミが蹴散らすという戦法でも充分です。準備はいいですか?」

 

ホシノ「いつでもいけるよぉ」

 

ノノミ「私もです」

 

黒服「それでは初陣と行きましょうか」

 

ーーー

 

ヘルメット団1「ここら辺じゃ見ない制服だねぇお嬢さん?とりあえず出すもの出してもらおうか?」

 

怯えた少女「ひっ…!やめてください…」

 

ヘルメット団2「大人しく従ってくれるなら乱暴な事はしないからさぁ?お金出そうね?」

 

怯えた少女「誰か助けて…!」

 

ホシノ「そう頼まれたら助けるしかないよねぇ」

 

ヘルメット団1「なっ!?このチビいつの間に!?」

 

ホシノ「随分失礼だねぇ…まあいっか。ノノミちゃんお願い〜」

 

ノノミ「分かりました〜お仕置きの時間ですよ〜♣︎」

 

ヘルメット団2「ボス、後ろからミニガンを連射してるやばい奴が…ウッ」

 

ヘルメット団1「何だこいつら!?急いで負傷者を連れて撤収…グェ」

 

ホシノ「隙だらけだから撃っちゃったよぉ。それにしてもこれくらいで終わるなんて訓練の方がまだ歯応えがあったなぁ…」

 

ノノミ「あっさりと終わってしまいましたね〜」

 

黒服「お二人共上出来でしたよ。彼女らの後始末は私がしておきますね。とはいえ縛ってヴァルキューレ辺りに通報しておく程度ですが」

 

怯えてた少女「あ、あの…ありがとうございました!とってもカッコよかったです!」

 

ホシノ「お礼なんていいよ〜それより怪我はない?盗られた物とかは?」

 

怯えてた少女「何かされる前に助けてくれたので何も…」

 

ノノミ「それは良かったです⭐︎ところでこの辺りの制服では無さそうですけど何処から来たんですか?」

 

怯えてた少女「えっと…ゲヘナから来ました。悪い集団が居るって聞いて参考にしようと眺めていたら目をつけられて…」

 

黒服「ゲヘナですか。そういえば今朝彼女から1人自治区から抜け出したので見かけたら連れ帰って欲しいと連絡が来ていましたね」

 

怯えてた少女「えっ!?まさかマザーの知り合いですか!?こんなところで出会ってしまうなんて…」

 

黒服「そこまで怯えなくても大丈夫ですよ。彼女に連絡するのも面倒ですので、遅くならないうちに戻る事を推奨します」

 

ホシノ「私としても面倒事は避けたいなぁ。自分達の学園で手一杯だからね」

 

ノノミ「あれ?この子を送り届けたりしなくていいんですか?」

 

黒服「私達がゲヘナの自治区に入ると面倒事が起きてしまいますので。道も複雑ではありませんから問題はないでしょう」

 

ノノミ「でも…」

 

黒服「仕方ありませんね…お嬢さん、彼女には連絡を入れておきますのでしばらく私達と行動していただいてもよろしいですか?」

 

怯えてた少女「それなら…助けてもらった御恩もありますし…喜んで」

 

ホシノ「お〜じゃあいつもの所にでも行ってお話しよ〜」

 

ノノミ「ちょうどお腹も空いていましたしナイスアイデアです⭐︎」

 

黒服「私は少しやるべき事があるので先に向かっていてください。彼女にも連絡しないといけませんからね」

 

ホシノ「はーい。ところで先生、彼女って誰の事?」

 

黒服「ただの知り合いですよ」

 

ホシノ「そっかぁ…良かった」

 

黒服「?何故安堵しているのかは知りませんが日差しも強いですし早めに向かった方がいいですよ」

 

ホシノ「うん。じゃあまた後でね、先生」

 

ノノミ「行きましょ行きましょ〜」

 

怯えてた生徒「えっちょっと!?引っ張りすぎです!」

 

わちゃわちゃしながら離れていく三人。角を曲がり見えなくなった頃くらいに端末から電話をかける。3コールほどなった後に甲高い声で『こんな時に電話なんて正気じゃないわね。私の神経を逆撫でしたいのであれば都合が良いけれども』

 

黒服「そう敵意を剥き出しにしないでください。貴女が今朝自治区から抜け出したと連絡してきた生徒を保護しました。赤髪で角が生えていて眼鏡をかけた少女です」

 

『……何か企んでいるのかしら?』

 

黒服「今はまだ何も。ただ私の生徒が彼女と話がしたいというものでしてね。夕方辺りまで預からせていただきます」

 

『……夕方貴方の小さな学園に迎えを送るわ』

 

黒服「ご理解いただけたようで助かります。それでは」

 

思っていたよりも話し合いがスムーズに終わったことに安堵した。一度ヒステリックを起こすと面倒なのだ。

 

黒服「あとはこのヘルメット団達を最寄りの署にでも連行してからホシノ達と合流しますかね」

 

時計の時刻は午後3時を示している。まだまだ今日は色々起こりそうだ。何事もなく終わってくれればいいのだが…きっとそんな事はない。

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