『ホシノちゃんはさ、黒服の事が好き?』
唐突に恋心を見抜かれていた事を知り冷や汗が
溢れてくる。おかしい、誰にも言ってないのに
後輩達にも、アリス達にも……
『態度とその可愛いアホ毛が教えてくれたよ』
「そ、そそそんな訳ないじゃないですか。
先あくまで先生と生徒という関係であって……
それ以上の事は望んでいません……」
『私には隠さなくていいんだよ。
ホシノちゃんの事なら何でも分かるんだから。
昨日食べたものから下着の色まで何でも』
「……そんな嘘には騙されませんよ。
そうやってハッタリをかませば私が話すとでも
思っていたので……」
『白米120g、焼き魚一人前、味噌汁二杯、
食後にミルクアイス。上はピンクで下は……』
「この人怖い」
『だから隠さなくていいの。本当は恋人……
いや、それ以上になりたいんじゃないの?』
「それは……そうですけど……
私は先輩みたいに魅力的な身体ではありませんし
恋人にならなくても先生は一緒に居てくれるって
信じているので……」
『君はそれで幸せになれるの?そうやって諦めて
納得して生きていけるの?』
「納得なんて出来ません……だって私は先生が
好きで好きでたまらないんです……
起きている間は常に彼の事を考えています。
私だけを見て欲しいし私の側にだけ居て欲しい
そのくらい彼の事を独占したくなるほど
先生を愛しています……」
『……そこまで想われてる黒服が羨ましいな……
分かった、それなら黒服を依存させないとね。
ホシノちゃんの魅力を見せつけちゃおう』
「私の魅力って……?」
『可愛いところかな』
やっぱり先輩は頼りになりそうでならない
だけどこの想いを否定せず肯定してくれる
それだけでとても安心する
『それじゃあまずはお着替えしよう。
ホシノちゃんの魅力を引き出すならメイド服
とか……いや、ナース服とかが良いかな』
「普通の服にしてください」
ーーー
『……こうやってホシノちゃんと出掛けて
一日中過ごせる日が来ると思わなかったよ』
「私もです。……その、先輩の世界では……
先生みたいに支えてくれる存在って……」
『……居たよ。だけど……もう居ない』
「……ごめんなさい……」
『いいんだよ。むしろ聞いてほしいな。
不器用で独りよがりだった私が心を許した
唯一の大人の話を』
先輩は自身が経験した過去の話をしてくれた
最初は警戒して尋問までしていたけれど
ある事がきっかけで距離が縮まって
いつしか彼女の中で大切な人になっていた事
『先生が居たから少しずつ前を向けるように
変わっていけたんだ。恋をする余裕も持てた。
ずっと気にかけてくれて……頼りになる……
私の……せん……せ……』
途中から何かを思い出したように泣き崩れる先輩
大丈夫、大丈夫と声を掛け背中を撫でて
落ち着かせようとしていた
「大丈夫ですよ。これからは私がずっと側に……」
そう言いかけた時とある事を考えてしまった。
もし先生と結婚をした場合……
私は先輩から離れてしまうのだろうか?
その時先輩は一人になってしまうのでは?
こんなに重いトラウマを背負っている先輩を
放置出来るのだろうか?出来るはずがない
私は先輩の側に居ないといけないんだ
二度も失いたくない。先輩に笑ってほしい
先生の事は好きだ。でも先輩の事も大切なのだ
だから私が取るべき行動は恋ではなく……
「安心してください。ずっと側に居ますからね」
『ホシノ……ちゃ……』
「貴女を一人にさせません。約束します」
先輩を一人にさせない事
先生の事は諦める……しかない
元々ノノミの方が彼とはお似合いなのだから
これでいいんだ。これで全てが上手くいく
私の大切な人達は全員幸せになれる
その為なら私は想いを殺したって構わない
このままだと結末でアビドスに亀裂が入りそうなのでアンケートを取らせてください