ケイは積極的に恋人とは何かを教えてくれる
常に手を繋いだりお互いに好きと伝えたり
一見無意味な行動だとは思うが効果はある
このまま学んでいけばホシノとも上手く……
「……あの、ケイ?私は付き合い方ではなく
向き合い方について学びたいのですが……」
「分かっています。その練習も兼ねての
恋人付き合いですから」
「貴女がそう言うなら信じますよ」
「!!……ごめんなさい。少しお手洗いに
行かせていただきます」
「え、ええ」
ケイはデート中に何度も何度もお手洗いに行く
その度に深夜の時のように身体が火照っているので
アンドロイド特有の発熱現象なのだろうかと
彼女の構造に僅かながら興味が湧いてくる
……そうだ。向き合うと決めたのだから多少は
踏み込んだ質問を行っても良いのではないだろうか
本来その為の時間でもあるのだから
「先程から気になっていたのですが……
お手洗いから戻って来る時に必ずと言っていいほど
頬を赤らめて戻ってくるのは何故ですか?」
「な、なな何故そのような質問を?」
「貴方の身体に興味が湧いてきましてね。
向き合い方の練習も兼ねて踏み込んだ質問でも
しようと思いまして」
「私の身体に!?」
「はい。どのような構造になっているのかが
非常に気になってしまいまして」
「構造!?い、いくら踏み込んだ質問をすると
言われましてもいきなりそんな大胆な……///」
「ふむ……やはり踏み込みすぎましたか。
まだまだ距離感が掴めていないようです」
黒服は気づいていない。アンドロイドの構造に
興味があるという事ではなく『ケイの身体』
そのものに興味があると伝わっている事に
つまりケイからしたら思い人から唐突に
異性の身体が気になっているとカミングアウトされ
脳の処理が追いつく筈もなく更に発熱している
とても真面目な彼女をここまで取り乱し
慌てふためかせる事が出来るのは黒服だけだろう
こういう発言を無意識のうちにしてしまうから
ケイはその気になっていくという事実に
彼が気づく日は来るのだろうか?
「……分かりました。私も覚悟を決めます。
部屋に戻りましょう」
「?今この場では話せないのですか?」
「外ではまだ……レベルが高いと思うので……
やはり室内から経験するべきだと思います」
「よく分かりませんが貴女に任せますね」
「……はい///」
ーーー
部屋に戻ると寝室へ向かうように促される
今この場には自分とケイしか居ない
彼女は念入りに扉の鍵を閉めて回っていた
やがてそれが終わると寝室に入って来るや否や
物凄い力でベッドに押し倒された
「……ケイ?一体何を?」
「……沢山教えてあげますね。私の身体のこと」
時刻は昼に差し掛かろうとしている中
彼は目の前にいる少女……いや、理性を失った
暴走するアンドロイドに襲われかけていた
その時彼は初めて彼女が『発情している』事実に
辿り着いたのであった