例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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地雷タップダンサー、踏む

「はぁ……今日はやけに疲れる日ですね」

 

黒服はアリスとケイを変態に任せ一人自由な

数少ない時間を過ごしていた

しかし最近は一人で居ると違和感を覚える

作業中ならともかくこうして考える時間が

多いと不思議と落ち着かないのだ

 

「黒服先生!この記事はどういう事ですの!?」

 

「トリニティと交友関係を築く約束は

どうしたのですか!?」

 

確かに落ち着かないとは考えていたが

よりにもよってこの二人が来るのは最悪だった

賑やかを超えて騒がしくて困ってしまう

……しかし向き合うという意味ではこの二人も

対象になるのではないだろうか?

 

「……ハルナ。貴女の尻尾は綺麗ですね」

 

「き、きき綺麗ですか……嬉しいです」

 

「ナギサの羽も美しいですね。触れてみても

よろしいでしょうか?」

 

「は、羽を!?仕方ないですね……」

 

「(成程。案外向き合うのは簡単ですね。

これならホシノと向き合うのも楽でしょう)」

 

黒服は気づいていない。彼が二人に言った言葉は

とてつもなく酷い地雷を踏んでいる事を

ハルナにとって尻尾を触らせるという行為は

『生涯を共にする相手』にだけ許している事

ナギサにとって羽を触らせるという行為は

『自身が認めた想い人』にのみ許している事

無知は罪とそう言われてはいるが

そんなマイルールのようなものを黒服が知る由は

全くないので致し方ない事ではある

とはいえ見えない地雷を同時に踏んだ彼は

今後より粘着されるようになるという事に

まだ気づいておらず呑気に尻尾と羽を触っていた

 

ーーー

 

「決めました。私百鬼夜行に行きます」

 

『えっ何で?』

 

黒服が浮気と言える行為を行なっている最中

ホシノはホシノで変な事を考えていた

 

「さっき先輩から見せてもらった記事の下に

百鬼夜行の特集があったんです。その見出しに

『花嫁修行部の実態!?』と書かれてました」

 

『確かに書いてあるけど……え、結婚するの?

流石に考えが早くない?黒服だよ?』

 

「何か問題があるんですか?」

 

『ま、まあ……こっちの黒服にはないけど……

そんな簡単に生涯を共にするパートナーを決めて

いいのかなって……』

 

「私は先生と結婚するって決めているんです。

そのくらい彼の事が好きです」

 

『……それがホシノちゃんにとっての幸せなら

止めないよ。でも……』

 

「でも?」

 

『ううん。何でもないよ』

 

脳が破壊されそうだから結婚式には呼ばれたくない

なんてホシノに対しては言えなかった

純愛……純愛?だから仕方ないとはいえ

あれと大事な後輩が結婚する姿は見たくない

それでもユメに止める権利はない

何度も繰り返すが純愛なのだから

 

『いや受け入れられないけどね?仕方なくだよ?』

 

「誰に対して行っているんですか?とりあえず

私は今から準備をしますね」

 

『あ、私も行くよ』

 

 

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