「数日振りですねホシノ」
「あっ……うん。そうだ……ね」
「いつものように隣に座っていいのですよ」
「えっと……その前に謝らせてほしくて……」
「私を吹き飛ばした事なら謝らなくていいです。
皆口を揃えて「お前が悪い」と言われまして」
「そんな事は……ない……よ?」
「あの時は申し訳ありませんでした」
「……じゃあ。私と恋人に……」
「それは難しいです」
「……そっか」
「……ホシノにだけは正直に言います。
私は恋愛と好きという感情を知りません。
生徒と真剣に向き合えば分かると思いしばらく
柄にもない事をやってみましたが何も掴めず」
「………」
「……情けないでしょう?教える立場である私が
恋愛について何も理解していないのです。
それが良いものなのかも分からずに貴女の好意を
否定していたのです。そんな人間がどのツラ
下げてアビドスに帰ればいいのでしょうか」
「……うへへ。そんなの気にしなくていいのに。
だって私と先生はラブラブカップルなんだよ?」
「……ホシノ、私の話を聞いていましたか?」
「うん。聞いてたよ。つまり先生はさ、
私の事を幸せに出来るか不安だったんだよね?
そうやって考えてくれるのはとっても嬉しいよ。
でも数日連絡もないのは寂しいなって」
「連絡手段がなかったもので……いえ、
それよりももっと大事な誤解が……」
「いいのいいの。これから私が先生に好きって
気持ちを沢山教えてあげるからね。貴方は何も
心配しなくていいんだよ」
黒服はホシノを見誤っていた。彼女は24時間黒服に
会えないだけで病んでしまい鬱になるレベルで
黒服に依存しきっている。そんな精神状態の
ホシノがラブラブカップルなんて記事を見た上で
彼と2人きりになってしまえば当然暴走する
辛うじて吹き飛ばしてしまった負目からある程度
抑制できていたがそれは気にしなくていいと
彼に言われたので今のホシノの中には
『黒服といちゃつき数日分甘えさせてもらう』
という選択肢しかないのだ
つまり彼がどのような理由でミレニアムに滞在し
内なる想いを曝け出そうとも関係ない
過程や方法などとうでもいいのだ
今彼が甘えさせてくれるのであれば気にしない
そう、ホシノの愛は誰よりも重い
「うへへへ……♡」
ーーー
「何故黒服はホシノを好きと認めないのだろうか」
「?先生はホシノママとラブラブですよ?」
「ああ。今頃2人で愛し合ってるだろうな。
……お前は何故うずくまっているんだ?」
『後輩が寝取られた事に耐える為です』
「苦労しているんだな……」
『だってあの黒服ですよ?』
「そう言うな。あいつはロリコンの朴念仁だが
ホシノに対する愛だけは本物だからな。本人は
頑なに認めていないがいずれ堕ちる」
『出来れば堕ちてほしくない。けどそれだと
ホシノちゃんは幸せになれないから堕ちてほしい
この二つの感情がぶつかり合っているんです』
「難儀なものだな」