『それでしばらくマエストロ先生のところに
住ませてもらう事になったんだ』
「そうなんですね。……正直に言うと先輩が
居ないと寂しいです……ただ、先輩の幸せの
為に必要な事なのであれば我慢します」
『……うん、ありがとう。ああでも……
ホシノちゃんならいつでも来ていいからね』
「分かりました。……そろそろ切りますね。
また夜にでも話しましょう」
『うん。ホシノちゃん、またね』
夜に話す約束をして先輩との通話を終えたものの
やっぱり寂しいので結構落ち込んでるホシノ。
無意識に黒服の膝の上に座りつつため息をついて
脚をばたつかせて「さーみーしーいー!!」と
駄々をこねていた。
「……何故私の膝の上に乗ってその行為をする
必要があるのですか?」
「先輩がしばらく帰ってこないんだよ?
そんなの寂しいじゃん……」
「会いに行けば良いのでは?ケイに頼めばすぐに
会う事は可能ですよ」
「それはそうなんだけど……今は先輩の邪魔を
したくないって気待ちもあるんだ」
「人の感情とは難しいものですね。ホシノが我慢
する必要はないと思いますが……」
「えっとね……?先生に言っても信じて貰えるか
分からないんだけど……実はね。電話越しに
聞こえた先輩の声が上手く言えないんだけど、
ちょっとだけ嬉しそうだったんだ。まるで
私が先生に褒められた時みたいな感じ」
「まさか……マエストロがまた何か誤解させる
ような発言をしたのでしょうか……だとしたら
ユメにとって彼の近くにいる事は後々大変な
事態を招きかねないのでは?」
「大丈夫だよ〜。もしそうなったら先輩の為に
ミレニアムとトリニティを敵に回す覚悟は
決めておくからさ」
「遠回しにマエストロを殺すと言っていますね。
……まあ、彼は放っておいたら他の生徒に
捕まって刺されていそうですが」
「もしかしてあの人女ったらしなの?」
「クソボケ鈍感なだけです」
「ふぅーん……でも先生は違うよね。私にしか
興味ないもんね。浮気しないよね」
「浮気も何も恋人ではありませんが……まあ、
私がホシノ以外の生徒を好む事はないでしょう」
「……うへ。うへへへ〜///嬉しいなぁ///」
ーーー
「あの二人なんであれで付き合ってないの?」
「黒服先生は意気地なしですからね〜」
「ん、男なら責任をとって結婚するべき」
「結婚は早いような気がしますが……」
黒服とホシノがいちゃついているのをガラス越しに
覗いている四人の後輩は不思議に思っている。
あんなに距離感が近いのにも関わらず黒服は決死の
告白を断っているのだから。何故断ったのか?
「黒服に意識させるしかないんじゃない?」
「あのクソボケ朴念仁にどうやってやるんです?」
「ん、簡単。※※※しないと出られない部屋に
閉じ込めておけば意識させられる。
それに既成事実も作れて一石二鳥だね」
「も、もう少し現実的な案を考えましょう?」
「やはり惚れ薬を飲ませてそういう行為を
黒服先生の方からさせるのはどうですか?」
「なんですぐえっち方面の案にもっていくのよ」
「ん、意識させるならそれが一番手っ取り早い」
「それに大好きな黒服先生に求められて
照れてる可愛いホシノ先輩も見れますよ」
「ものは試し。今度やってみよう」
「そんなので上手くいくのでしょうか……」