例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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芸術家の家と服

「私はここで作業をしている。何かあればすぐに

呼んでくれ。あと昼食の時間にもな」

 

『分かりました。……でもやりたい事は特に

思いつかないし……どうしようかな』

 

自分の為に行動する。それは今の彼女にとっては

何よりも至難であった。精神の休息とはいえ

具体的に何をすればいいのだろう……

 

「当然探検ですよね!!」

 

「その通りです。この家の散策しに行きましょう」

 

『あっ二人とも。起きたんだね。でもそんな子供

みたいな事をしてもいいのかな……』

 

「細かい事は気にしなくていいんですよ!!」

 

『そうかな……うん、そうかも』

 

たまには童心に帰ってこういう無邪気な行為を

するのも良いのかもしれない。作業をしている

彼の邪魔にならない程度に二人と結構広い

家の中を探索してみる事にした。

 

ーーー

 

「おぉ〜!!ガラクタだらけです!!」

 

「アリス。これはガラクタではありません。

誰にも理解されない悲しき芸術品です」

 

『芸術品かぁ……私もセンスはないけど……

ロマンがあって良いと思うな』

 

「奥が深いんですね!!」

 

「しかし独特な作品ばかりですね。この……

虚無を見つめているような魚の銅像とか』

 

『魚ならホシノちゃんに見せたら喜ぶかな?』

 

「面白い顔ですね!実物を見てみたいです!」

 

「こっちにはマネキンと……コスプレ衣装?が

大量ありますね。何故ここにあるのでしょう」

 

『こういうのが趣味なのかな?まあほら、

趣味は人それぞれだからさ』

 

「二人とも違いますよ!これはジョブチェンジ

する為に必要な衣装です!」

 

「世間一般ではそれをコスプレと言うんです」

 

『ちょっと意味が違うと思うけど……そうだ、

せっかくだしどれか着てみようかな』

 

「アリスもジョブチェンジしたいです!」

 

「私はいいです。……あっこらアリス私は

着ませんから……ちょ……」

 

ーーー

 

「やはり私の知識だけでは限界があるか……

反転させるのは簡単だがその後を……」

 

『先生、お昼の準備が出来ましたよ』

 

「分かった。すぐに向かう」

 

『はい。お待ちしていま……あっ』

 

ユメは彼が出てくる前にリビングに戻っている

つもりだったが声をかけてすぐに扉が開き

心の準備が出来ていない中部屋に飾ってあった

『ゴシック風の衣装』を着ている姿を間近で

見られてしまった。その姿を見た彼は固まり

絶句しているようであった。

 

『……ごめんなさい。出来心で着てしまって……

今すぐ脱ぎますので……』

 

「美しい」

 

『え?』

 

「なんて美しいのだ。その衣装は私が仕立て上げた

作品の一つなのだが今までその服が似合う生徒は

誰一人として居なかった。そもそもその服自体を

着てくれる生徒すらほとんど居ない始末だった。

ほとんど諦めていたがまさかお前がその衣装に

身を包み芸術を完成させてくれるとは。

ありがとうユメ。とても良いものを見せてくれて」

 

『……似合ってるだなんて……嬉しいです』

 

「またインスピレーションが湧いてきた。よし、

昼食を頂いた後は服でも買いに行くとしよう。

……いや、私が作りたい。良いだろうか?」

 

『あっ……はい。それは構わないのですが……』

 

「決まりだな。さて、どんな衣装に仕立て上げて

ユメを美しくしてやろうか……」

 

『……お手柔らかにお願いしますね』




『先生ってゴシック風の服が好みなんですか?』

「ああ。高貴な雰囲気があるだろう?」

『……でもこれってゴスロリですよ?』

「………」


ゴスロリを着たテラーちゃんを想像して可愛いなぁと思いました。
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