ある日の対策委員会の部室。珍しくホシノが皆を
招集し机を囲んでいる状況。少しだけ重い空気の
中彼女は口を開いて後輩達にこう問いかける。
「何か企んでるよね?」
カマをかけるようにそう言い後輩達の顔色を伺うと
平然としている子もいれば目を逸らして口笛を吹く
子もいる。なんて分かりやすいのだろうか。
「ねえシロコちゃん、隠し事はよくないよ?」
「……何も隠してない」
「私に嘘は通用しないよ」
「……実は銀行をまた10件襲ってきた」
「それは後で説教するけど……そっちじゃなくて。
何か私に隠してる事があるんだよね?だってさ、
ここのところずっと先生が忙しくてアビドスに、
いや私の隣に居てくれないし……そろそろ先生の
膝に座らないと落ち着かないよ」
「……どうしよう皆。これ以上ホシノ先輩に黙って
事を進めるのは無理みたい」
「まあシロコ先輩なら仕方ないわよね」
「あの態度は露骨すぎますよ」
「……分かりました。責任は黒服先生が負います。
なので私が全てを話しますね。……一月二日。
五日後ですね。何の日か分かりますか?」
「……お正月二日目?」
「それもありますが……ホシノ先輩の誕生日です」
「あっ……そういえばそうだったね」
「黒服先生も愛を自覚したのでせっかくならばと
大規模な誕生日パーティの計画を立てていました。
それで黒服先生は今多忙なのですよ」
「……うへへ。先生が祝ってくれるだけでも
嬉しいのに……大規模だなんて……」
「黒服先生もかなり張り切っていたので……
私達が話した事は内緒にしておいてくださいね」
「うん。話してくれてありがとうね。うへへ♪」
真実を聞かされたホシノはとても気分が良くなり
さっきまでの重い空気が嘘のように明るくなって
いつもと変わらない賑やかな空間に戻った。
「それはそれとしてシロコちゃんを説教するね」
「ん……ん!?」
ーーー
「うへー皆今日もお疲れ様ーまた明日ねー」
「はい〜☆」
「ん」
「……なんとか騙せたわね」
「誤算でしたがどうにかなりましたね」
「ん、皆ごめん」
「いえいえ〜☆むしろ計画通りですよ」
そう、これすらもホシノを騙す罠なのだ。
彼女は今黒服達が自分の誕生日を祝おうとして
忙しく準備をしてくれていると勘違いしている。
実際は誕生日兼結婚式の準備をしているのだ。
ホシノの勘が鋭い事を利用した罠を張っていた。
当然普段の彼女なら更に問い詰めて本来の計画に
勘づいてもおかしくはない。では何故彼女が
簡単に納得してしまったのか。その答えはただ一つ
「恋は盲目、だからです♪」