例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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Star Bride

「うへへ〜元旦ってのんびりできて良いね〜」

 

「まさか一日中こたつにくるまって過ごす事に

なるとは思っていませんでしたよ。ですが既に

日付が変わって一月の二日になっていますよ」

 

「……でもお正月だからのんびりするね」

 

「去年はそれで許しましたが今年はダメです。

さあ貴女達、ホシノを連れて行きなさい」

 

「は〜い☆」

 

「ん」

 

「えっちょっと二人とも離しアーヒッパラナイデー!」

 

「……さて。ここからは失敗出来ませんね」

 

ーーー

 

「さあホシノ先輩、お着替えの時間ですよ〜☆」

 

「なんで着替える必要が……?それに何この

黒いドレス。流石に凝りすぎじゃない?」

 

「ん、今日は大事な日。だから当然」

 

「気持ちは嬉しいけど……」

 

「では着付けていきますね〜」

 

「じゃあ……お願いしようかな」

 

「はい。任せてください☆」

 

「でも誕生日にしてはちょっとやり過ぎだと

思うんだよね……」

 

「ん、黒服はホシノ先輩が大好きだしこれくらい

用意して当然。むしろ遅いくらい」

 

「遅いって何が?」

 

「こ、これは前にネクタイをもらった時のお返し

としてプレゼントする予定だったみたいですよ」

 

「そうなんだ。それにしてはお返しがちょっと

凄すぎるというか……それくらい私の事を想って

くれてるのなら嬉しいけど……うへへ///」

 

ーーー

 

「報告します。母の着付けが始まったようです」

 

「分かりました」

 

「……いよいよですね。母と父が結婚して本当の

家族になって私が父の娘に……」

 

「そうなりますね。……何故か落ち着きません」

 

「アリス知っています!それは武者震いです!」

 

「違いますよアリス。ただ緊張しているだけです」

 

「ホシノが着替えている間に落ち着かなければ

いけませんね……」

 

「hey黒服、ベーアーイーツのお届けですよ」

 

「なんですかマダム。こんな時に貴女のおふざけに

付き合わせるつもりですか?」

 

「緊張していると聞いたのでいつものように接した

方がいいかと思いましてね。それはそれとして黒服

貴方にはこれを着てもらいます」

 

「タキシードですか?私はこのスーツのままで

構わないのですが……」

 

「いいから着なさい」

 

「……分かりましたよ」

 

「……ケイ、白い服を着た黒服パパはなんて呼べば

いいのでしょうか?」

 

「白服……いえ、父でいいのでは?」

 

「まあ……好きなように呼んでください」

 

「くろふ……白服か?まあいい、入るぞ。

ほら、婚約指輪だ。名前も彫ってある」

 

「おやマエストロ。ありがとうございます」

 

「白服に先を越されるとは思っていなかったが

上手くいくように願っているぞ」

 

「はい。感謝しますよ」

 

「父、母の着付けが終わったようです。会場の

準備も完了していますのでいつでも始められます」

 

「……分かりました。では……始めましょうか」

 

ーーー

 

「……何かがおかしい。いくら先生が私の事を

大切に想ってくれてるとしても大袈裟すぎる。

ガラスの靴まで用意するなんておかしいよ。

それにこのドレスの感じ……ま、まさかね」

 

「ホシノ、お待たせしました」

 

「あっ先生。このドレスありが……えっ?

先生の格好って……え?」

 

「そのドレス……よく似合っていますよ」

 

「あ……ありがとう///……ってそうじゃなくて!

先生、誕生日のお祝いにしてはやりすぎだよ!」

 

「そうでしょうか?そんな事よりも行きますよ」

 

「行くって何処に……?」

 

「会場ですよ。主役の入場から始めなければ。

さあ、この手を取ってください」

 

「う、うん」

 

『只今より新郎と新婦の入場です。皆様盛大な拍手で

お迎えをお願い致します』

 

「新婦って……先生、まさか……」

 

「ほら、行きますよ」

 

「(ど、どどどどういう事!?誕生日のパーティって

聞いてたのに結婚式!?で、でもそうだよね、

どう考えても着付けられたのって黒いウエディング

ドレスだし先生はタキシード着てるし!!あ、待って

扉が開いた先に見知った顔が沢山見えるし!!

どうなってるの!?と、とにかく一度冷静に……

なれるわけがないじゃん!こんな格好を皆に見られて

恥ずかしいし……うぅ///)」

 

「ホシノ、落ち着いてください。まだ入場ですよ」

 

「わわわかったよよよせせせんせい」

 

「ここまで動揺しているホシノは珍しいですね」

 

「だ、だって結婚式なんて聞いてないし……

どうすればいいか分からないよ……」

 

「そう言われましても……私もこうして貴女と

一歩ずつ歩くだけで手一杯なのですよ」

 

「と、とりあえずこのまま歩いていればいいの?

それならなんとか……」

 

「情けないですね黒服。あんなにぎこちない入場

を見たのは初めてですよ」

 

「……申し訳ありません」

 

「まあ今日くらいは仕方ないと思いますよ。

……では誓いの言葉を貴方達に問いかけます。

新郎黒服、貴方は隣にいるホシノを

病める時も 健やかなる時も

富める時も 貧しき時も

死が二人を分つ……いえ、死したとしても永遠に

妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」

 

「誓います」

 

「ではホシノ。貴女にも問います。

新婦ホシノ、貴方は隣にいる黒服を

病める時も 健やかなる時も

富める時も 貧しき時も

死したとしても永遠に

夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」

 

「……はい。誓います」

 

「……素晴らしいですね。では誓いのセッ……

いえ、キスをお願い致します」

 

「こ、こんな大勢の前で……?」

 

「大丈夫ですよ。初めから私の瞳には貴女しか

映っていませんから」

 

「先生……」

 

「ホシノ……」

 

「ん……んちゅ……れろ……」

 

「……少々生々しいですよ?それと黒服、

貴方も少しは自重しなさい」

 

「マダム、邪魔しないでください。私はホシノと

キスをする事以外眼中にないのです」

 

「まだ結婚式の途中でしょうが!キスなど後で

好きなだけやってください!早くその胸ポケット

に入れた指輪をホシノの指に着けるのです!」

 

「……ああ、そうでしたね。ではあと10回ほど

キスをしたら指輪を……分かりましたよ、そんな

怖い表情で睨まないでください」

 

「早くしなさい」

 

「……ではホシノ。左手を」

 

「……うん」

 

「貴女を誰よりも幸福にすると約束します」

 

「私も……先生を誰よりも幸せにするからね」

 

「ではケーキ入刀のお時間です。我がゲヘナが誇る

シェフの手で作られたウエディングケーキです。

思う存分二人の共同作業を楽しんでください」

 

「明らかにサイズが異常なのですが……」

 

「沢山愛の共同作業が出来るね♪さ、先生、

一緒に入刀しよう?」

 

「……そうですね。では……真っ二つにすると

しましょうか」

 

「掛け声いくよ。いち……にの……」

 

「「さん!」」スパッ!!

 

「……皿まで割れていないでしょうね?

大丈夫そうですね。ではケーキを取り分けさせて

いただきしばらく歓談の時間と致します」

 

ーーー

 

「ホシノ先輩、結婚おめでとうございます☆」

 

「ん、さっきの緊張した先輩可愛かった」

 

「大袈裟なくらい緊張して見えたわよ」

 

「とても輝いてましたね」

 

「も、もぅ……皆からかわないでよ……///」

 

「ん、子供はいつ作るの?」

 

「ゴフッ!?シロコちゃん!?」

 

「当然今夜から、ですよね☆」

 

「そ、そんなの言えないよ!?」

 

「作る事に関しては否定しないのね」

 

「それは……そうだけど……」

 

「「「「………」」」」

 

「そんな微笑ましそうな顔で見つめないでよ!」

 

ーーー

 

「黒服先生!?どういう事ですの!?何故私を

差し置いてホシノさんと結婚を!?」

 

「そうですよ!まだアビドスとトリニティの

交友関係を築いていないのです!なのに何故!」

 

「何故と言われましても……お二人には申し訳

ないのですが私はホシノ一筋なので……」

 

「……そうですわよね。初めから私達の事など

眼中にないように接していましたもの」

 

「こうなると分かっていながらも1%の可能性に

縋っていたにすぎないのです……」

 

「……黒服先生、ご結婚おめでとうございますわ。

私のライバルを幸せにしてくださいね」

 

「私からも祝わせてください。……ただ結婚した

後も交友関係の件でお話に伺うのでその際は

よろしくお願い致します」

 

「……ええ。二人ともありがとうございます」

 

『黒服』

 

「ユメですか。どうしました?」

 

『……おめでとう。この世界の貴方ならきっと

ホシノちゃんを幸せにしてくれると信じてる。

……正直脳が破壊されそうで辛いけど……』

 

「……はい。ホシノは必ず幸せにしますよ。

ホシノ達の方には挨拶しないのですか?」

 

『さっきしてきたよ。凄い幸せそうだった。

あの笑顔を失わせちゃダメだよ?』

 

「そのつもりはありませんよ」

 

『そういうと思った。じゃあまたね』

 

「はい」

 

「あっ先生。ちょっと風に当たりに行こうよ」

 

「分かりました」

 

ーーー

 

「結構冷えますね……」

 

「一月だからね〜……皆祝福してくれたよ。

……夢みたいだよね。私を救ってくれた人と

両想いになって結婚するなんて……」

 

「私もそう思います。恋愛に興味がなかった

私がホシノとこんな関係になるとは誰が想像

出来たのでしょうね」

 

「うへへ、誰も想像出来ないよ♪」

 

「……そうですね」

 

「……先生。末長く宜しくお願いします」

 

「……こちらこそ。それと……誕生日おめでとう

ございます、ホシノ」

 

「……うん」




ホシノさん誕生日おめでとう
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