例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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口内で砂糖が精製される魔法

さて、現状を整理しようか。

クズノハの件、もとい百花繚乱に関わるものは

シャーレの先生に押し付けた。むにゅ。

そしてフランシスの口?から百花繚乱編と

言っていた事と祭りの日に火災が発生する事を

踏まえると問題が起きるまで時間がない。むにゅ。

マダムに言われた掻き乱す切り札は私のマイスター

に任せておけば実現は可能だろう。もにゅ。

……つまるところ私は今の時点でやれる事が

ユメとイチャつく事しかない。それならば致し方

ないというものだ。不可抗力なのだから。もにゅ。

……まあシャーレの先生が百花繚乱の揉め事に

集中出来るように細かな争いを収めるという名目

でデートをして時間を潰せばいい。むにゅむにゅ。

 

「……先程から変な擬音が混じってないか?

私は今、これからの事を考えているのだが」

 

『先生が私の胸を鷲掴みにして揉んでるから

鳴っている音だと思いますよ』

 

「そうか。無意識のうちに触っていたようだ。

それならまあいいか」

 

「何が?」

 

「どうしたホシノ」

 

「どうしたもこうしたもないんですけど。

何平然と先輩の胸を触っているんですか」

 

「恋人だからな」

 

『恋人だからだよ』

 

「………」

 

「ところでホシノ。ユメが今着ている服を

選んでくれたというのは本当か?」

 

「えっあっはい」

 

「よくやってくれた。礼と言ってはなんだが

私に可能な範囲で願いを叶えてあげよう」

 

「じゃあ気持ち悪いので離れてください」

 

「それは叶えられないな」

 

「……はあ。貴方もあの黒服と同じように

生徒狂いなのですね。前に見た時はそこまで

狂ってるような人ではなかったような……」

 

「あの時と言うとホシノが私達のホシノと

入れ替わった時の事か?それはそうだろう、

私とユメが出会ったのはつい最近だ」

 

「あの、もう少しマシな嘘をついてください。

明らかに付き合って二年目くらいのラブラブ度

を見せつけられているんですよ?」

 

『?私と先生が出会ったのって一カ月前だよ』

 

「貴方知り合って間もない生徒に手を……」

 

「まあ待て。確かにそう捉えられても仕方ないと

思うがユメは成人している。それにあの成長した

シロコのように孤独の存在だ」

 

「……そこに漬け込んだと?」

 

「……否定は出来ないがあくまで私はユメの

精神的な疲労を悟って家に泊まるよう誘導した

だけに過ぎない。意識し始めたのはとある事件

がきっかけだった」

 

「その事件って?」

 

「……胸元のボタンが外れてユメの美しい下着が

露わになった事件だ」

 

「??????」

 

『思えばあの事件から先生の態度が変わっていった

ような気がします。懐かしい事件ですね』

 

「思春期なんですか?」

 

「……まあ、そうだな。私はユメの下着を前に

捨てた筈の本能を取り戻してしまった。

マダムがヒナに抱いていた感情を理解した瞬間

でもあった。ゲマトリアとしては退化していると

言われても仕方ないとは思うが」

 

『ですが結果として私は今先生のおかげで

毎日が幸せですよ』

 

「……分かるかホシノ?こんな可愛い事を毎日

言ってくるんだぞ?抑えられるか?」

 

「……まあ、話を聞いている限り悪い大人では

なく気持ち悪い大人なのでいいですけど……

それに黒服より気持ち悪くはないですし」

 

「あいつはロリコンだからな」

 

『あれはロリコンだね』

 

「やっぱりロリコンなんだ……」

 

ーーーちょうどその頃のアビドスの様子

 

「……何故でしょう、遠方から私の事を

馬鹿にされているような感覚を覚えます」

 

「先生を馬鹿にする人が居るの?消しに行くね」

 

「まあお待ちなさい。まだ早いです」

 

「不要因子は早めに排除しておいた方がいいと

思うんだよね。特に先生を馬鹿にする人とか」

 

「マダムとかその辺りがロリコンなどと私を

嘲笑っているだけでしょう。いつものように

自らを棚に上げて」

 

「じゃあベアさんには次会った時に蹴り10回

くらいお見舞いしてあげないとね」

 

「ええ。きっとマダムも喜びますよ」

 

ーーー再びマエストロ視点

 

「ロリコンの話はいいとして今後の方針が

決まったので共有しようと思う」

 

説明は省くが前回の内容を二人に伝えた。

ホシノの方は色々考えているようだがユメの方は

『じゃあデートしましょう』と無垢な笑顔で言い

そのあまりの誘惑に二つ返事で了承する事にした

 

「では行こうか娘よ」

 

「誰が娘ですか。そういう癖なのですか?」

 

「すまない言い間違えた」

 

「わざとですよね?」

 

「わざとじゃない。さあ行こうか」

 

『あ、先生その前にですね。ホシノちゃんの和服

姿をシャーレの先生に見てもらおうと思ったので

居場所を知っていたら教えて頂けると』

 

「それならまだあの建物内にいるぞ」

 

『ありがとうございます。すぐに戻りますので』

 

「ああ」

 

ユメがホシノと手を繋いで店に入ってから数分後

 

『シャーレの先生がホシノちゃんを見てから

呼吸困難になったので看病するので残ると

ホシノちゃんが言ってました』

 

戻ってきたユメはそう伝えてきた。

……まあ、そうなるだろうな。

 

「ひと段落付いたようだし私達はデートでも

しようじゃないか」

 

『そうですね♪』

 

それでいいのかマエストロよ。

否、彼はこれでいいのだ。生物である以上

欲望のままに行動するのは仕方がない。

……彼の見た目は木の人形だが。

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