例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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正直レッドウィンター関連のお話は何も考えておらず
オチしか決まってないです


赤冬の洗礼

「警戒して進んだのはいいものの、あれから敵が

現れる事なく自治区内に到着してしまいました」

 

「拍子抜けだね」

 

「レッドウィンターズに着きましたね!」

 

「アリス、それだと別の場所になります」

 

「しかし何やら活気がありませんね。そもそも人

が居る気配すらないような気がします」

 

「さっきのシロクマに襲われたのかな……」

 

「もしやゴルコンダからの救援はこれを解決する

為に……? ならば誰があの生物を……」

 

「? 何が落ちています。黄色い物体……あっ、

スネイルでしょうか?」

 

「黄色いスネイルなんて居たでしょうか?」

 

「二人共、あんまり近づいちゃダメだよ。危険物

かもしれないからね」

 

「分かりました!」

 

「(ホシノがアリス達に指示を……何故か脳裏に

微笑ましいという単語が連想されましたね。私の

妻と娘達は仲が良いようで……)」

 

「あ、これプリンだ」

 

「……今何と仰ったのですか?」

 

「この地面に落ちてる黄色い物体の事。ほら、

カラメルっぽい黒い物体も落ちてる」

 

「何故地面にプリンが落ちているのです??」

 

「父、あそこに『プリンデモ開催中!』と書いて

ある馬鹿でかい看板が建てられてます」

 

「プリンデモとは?? いえ、それ以上に食べ物

を粗末にするとはどういう神経なのです??」

 

「パパ! 書き置きを見つけました!」

 

「書き置きですか? どれどれ……」

 

『水で薄めたプリンなんて配給されてもまっったく

嬉しくない! あのチビヒゲを会長の座から降ろし

同志ゴルコンダ並び同志デカルコマニーを会長に

任命し純度100%のプリン配給を求ム!』

 

「………」

 

何だこれは。

ふざけているのだろうか? 何処から突っ込めば

いいのか分からない。それに噂には聞いていたが

レッドウィンターでは毎日のようにデモが起こると

いうのは事実だった。なんて恐ろしいのか……

頻繁にクーデターが起こるなんて組織としては完全

に終わっている……何処かのゲマトリアのようだ。

 

「父」

 

「何ですか」

 

「SAN値チェックしますか?」

 

「まだ大丈夫です」

 

とにかくこの場所から移動しよう。そして帰りに

プリンを買って帰ろう。アリスがに落ちたプリンを

拾おうとする前に。

 

「先生。こっちに分かれ道があるんだけど……

なんかよく分からないんだよね」

 

「……成程」

 

ホシノが指差した看板に書いてあったのはなんか

よく分からないという言葉が似合う内容だった。

←新刊コーナー(C102)

→プリン工場(同志の家)

と明らかに異質の選択肢が並んでいた。

 

「……まさかとは思いますがレッドウィンター編は

二部の再来なのでしょうか?」

 

「いえ、あの時よりも酷いです。タチが悪いのが

レッドウィンターでは常識が通用しないという

免罪符が用意されている事、そして同人誌販売、

つまりコミケのようなイベントも過去に開催されて

いたのでこの展開もあり得なくはないという事。

いくつもの最悪が重なってこうなってます」

 

「……はあ。やりすぎない程度にしてもらいたい

所ですね。とりあえずプリン工場? に行くと

しましょうか。同志の家と書いてあるので彼らが

そこに居る可能性が高いです」

 

「人間バットさんですか!?」

 

「人間サンドバッグですよ」

 

「ゴルコンダです」

 

アリス達はこんなにもボケに走る性格であった

だろうか? ……あまり否定は出来ない。

 

ーーー

 

長い道のりを歩いて辿り着いたプリン工場は

どう見てもただの一軒家だった。何故このような

場所に建築されているのか? 謎でしかない。

 

「一先ずはチャイムでも鳴らして安否確認を……」

 

「たのもー! アリスはプリンが食べたいです!」

 

ピンポンピンポンピンポンピンポン‼︎

黒服がチャイムを押す前に欲望に負けた

アリスのピンポン16連射が炸裂してしまった。

 

「……何故目を離したのです?」

 

「先生の横顔を見てたからつい」

 

「私もプリンが食べたかったので止める理由が

ありませんでした」

 

「貴女達……」

 

「……反応がないです!」

 

「留守なのでしょうか?」

 

「違うよ二人共、こういう時は大体扉の鍵が開いて

何か起きてる事が多いんだよ」

 

ホシノはそう言いながらドアノブに手をかけて

そのまま回した。すると彼女の言った通り扉は音を

立てて開閉する。

 

「流石はホシノ。冷静な判断力です」

 

「う、うへへ。ありがとう先生(どうしよう、適当

言ってダメだったって言うつもりだったのに)」

 

「……!? 中からプリンの甘い香りが漂って

きます! アリスは中に入ります!」

 

「待ってください、私が先に食べます」

 

「食べるのは前提なのですね……」

 

「……私達も入ろっか」

 

「そうしましょう」

 

アリス達の後を追うように工場? に入るとそこは

どう見ても一軒家だった。作業場のような場所も

あるが工場と呼べるものでは到底ない。

 

「ただの家ですね」

 

「そうだね。ちょっと甘い香りがするだけの家」

 

「ホシノの匂いの方が甘いですよ」

 

「……じゃあ、嗅ぐ?」

 

「では遠慮なく」

 

「いや遠慮してください」

 

「何故邪魔をするのです。私とホシノが愛を

深める為の儀式中だと言うのに」

 

「嗅いだ後の流れが面倒なんです。どうせさっき

ショッピングモールでヤってた時みたいに激しく

するのでしょう?」

 

「当然ですね」

 

「当然だね」

 

「だから止めたんですよ」




工場の地下

「上が騒がしいですね」

「そういうこった!」

「どうやら黒服は無事に私の元へ辿り着いてくれた
ようですね」

「ぱんぱかぱーん!」

「デカルコマニー? 流石にそのような発言は貴方
らしくもないですよ」

「デカルコマニーではありません! アリスです!
黒服パパの娘です!」

「……黒服パパ?」

「どういうこった?」

「バットの人、アリスはプリンが食べたいです!」

「バットの人?」

「誰のこった?」

「トリニティで縛られていた人ですよね?」

「縛られ……トリニティで何があったのですか?
確かマエストロの管轄ですが……」
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