例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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寝落ちしてました


建築

「本日は建築をしようと思います。四人で住む

一軒家を建てましょう」

 

「あれ、工務部に依頼しなくていいの?」

 

「よくよく考えるとゲマトリアの技術を使用すれば

建築程度なら容易に出来ると思いまして」

 

「大人って凄いんだね」

 

「昨日鍋を食べて寝落ちしてる間に事前に聞いた

意見を反映させた建物を建築しておきました」

 

「そうなんだ。建築して……えっ? もう私達の

家が出来てるの!?」

 

「はい。ですので今からアリス達も連れて内観を

行います」

 

「凄い展開が早いなぁ……」

 

ーーー

 

「この建物です」

 

「おぉ〜本当に建ってる」

 

「小鳥遊って表札が付いています! アリス達の

帰る場所がようやく見つかりました!」

 

「これで仮住まいの部屋とはおさらばですね。

長いようで短い生活で……やっぱ長いです。

半年くらい仮家放置は虐待では?」

 

「当時は新築する必要もホシノと同居すらもして

おりませんでしたので……育児放棄と言われれば

その通りなのですが」

 

「どうせあれですよね。『身体に教育です』とか

気持ち悪い事を言って母とイチャついていて

私達の事は後回しにしていたのでしょう!?

どれだけ寂しい思いをしてきたか分かりますか?

危うくマエストロ先生の養子になる直前まで

来ていたのですよ」

 

「でもお風呂上がりの牛乳は美味しかったです!」

 

「……もしかしてマエストロの家の方にいた方が

貴女達にとっては理想なのでは?」

 

「いえ私の父は貴方だけなのでここが良いです」

 

「ケイの情緒はどうなっているのでしょう。

……立ち話もその辺りにして家の案内をします」

 

「早く行こうよ〜」

 

「はい」

 

ーーー

 

玄関は一般的な広さだが内装はそれぞれを意見を

参考にしている。リビングには前にとある高校に

勝手に設置した巨大な水槽とその中に入った鯨が

眺められるようにしている。これはホシノの要望

を叶えた結果であり、ついでにあちらのホシノが

一人で眺めてニヤついている姿も確認出来るので

一石二鳥というものだ。

 

アリスの要望は当然ゲームに関するもの。

しかしゲームの知識はあまりなかったもので

一先ず片っ端から過去に発売していたソフトと本体

を一通り揃えて博物館のように飾ってある。念の為

整理整頓と書いた紙も貼っておいた。取扱注意とも

 

ケイの要望に関してはよく分からない。

『父』としか書いていなかったので彼女の個室に

わざわざマエストロに依頼して自らを印刷した

抱き枕を置いてみた。「お前ナルシストなのか?」

と彼に言われて苦い感情を抱いたがあれで良かった

のだろうか……

 

「素晴らしいですが本人には遠く及ばないですね。

及第点ではあります」

 

「そうですか……」

 

「なんか面白い家だね。……でも先生、家具が

殆どないんだけど……」

 

「それは今から買いに行きましょう。何分時間が

なかったものですので」

 

「むしろ短い時間でよくここまで用意できたね」

 

「流石私達の父です。抱いてください」

 

「申し訳ありませんが私が抱くのはホシノだけと

決めているので」

 

「……! 抱くってあれですね! ゾンビが街を

徘徊しているパンデミックが起きた時に自分だけ

が襲われない状態になって美少女を助ける代わり

に『抱かせろ』って言う奴ですね!」

 

「……アリス、何処からそのようなくだらない

知識を得たのですか?」

 

「モモイが教えてくれました! 男の人って

いつもそうだよねー! とも言ってましたよ!」

 

「モモイ……」

 

恐らく俗に言うネットスラングなのだろう。

猥褻な行為を強要するような内容なので教育的

にも大変よろしくない。しかし思春期だから

仕方ないとも思えて……来ない。今度説教をする

必要がありそうだ。

 

「それはそれとしてあと紹介が必要な場所は風呂場

でしょうか。青い扉の方に入るとアビドスに用意

してる露天風呂に繋がっています。一般的な浴槽が

あるのは透明な扉の方ですね」

 

「さりげなくゲマトリアの技術を使用して常識では

あり得ない事をしているハイスペック。流石は元

悪い大人の現ロリ婚の父ですね」

 

「言葉の棘が引っかかりますがお褒めいただいて

光栄ですよ我が娘よ」

 

「私は褒められて伸びるタイプなのでもっと褒めて

甘やかしてください。父親としての義務ですよ」

 

「娘としてなら甘やかしてあげますよ」

 

「ねえ先生、さっき寝室を覗いたらさ、YESって

書かれた枕があったんだけどあれ何?」

 

「ああ。それはマエストロの野郎が勝手に用意した

行為をしたいか否かの合図との事です」

 

「そっかぁ。だから両面YESって書いてあるんだね」

 

マエストロは馬鹿だった。それともこちらを毎日

行為をするバカップルだとでも思っているのか?

……否定できない。

 

「それじゃあ一息ついたら家具を買いに行こー」

 

「おー!」

 

「私洗濯機が欲しいです」

 

「……やれやれ」

 

騒がしく、そして楽しそうな三人と自分。今後この

日常の風景が当然のように過ごす事になるのだろう

……その景色は自らが追い求める崇高になるのか?

答えは何処分かるのだろう。

 

「そう簡単に問題が起きるとは思えませんがね」

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