file01:小鳥遊ホシノの解析結果
シッテムの箱に記録されていた『暁のホルス』の
記憶を埋め込む為にこのホシノが歩んだ歴史を解読
してみる事にした。結果としては本来辿る筈だった
歴史から捻じ曲がりすぎていた。悪い大人に利用
されているのは変わらないがそれが心の支えとなり
学校、後輩よりも大切な存在となっていた。その
大人というのが今私と敵対している黒服。彼が何故
小鳥遊ホシノに接触するという思考になったのかは
現段階では不明。ホシノだけではなく彼の記憶も
覗いてみたいものだ。その後もミレニアムに訪れて
王女を手名付けて娘として迎えており……はっきり
と言って正気を疑う世界線であった。しかし先生を
ゲマトリアに迎えていたりと多少羨ましいと思える
可能性を辿ってもいるので一概にくだらないとは
言えないのも事実。ベアトリーチェの存在だけは
不快なので後で魔女にでも駆除させよう。
「しかしながら恐ろしいのは精神世界にまで侵入
して自らを愛して貰おうとする姿勢。ただ数年間
接しただけで悪い大人に依存するのは恐ろしいの
一言でしか表せませんね。くだらない指輪を装着
していたのは結婚していたからと言われた所で
現実味がありません。私という存在がロリコンと
罵られる歴史なんて最悪以外の何者でもない。
先生がゲマトリアに加入している代償にしては
余りにも大きすぎる」
『……記録しました。貴方はロリコンです』
「待ちなさいA.R.O.N.A私の事ではありません」
『否定する必要はありません。貴方は一人を覗いて
未成年との交流を行っています。そういう思考に
なるのは致し方ないと考えます』
「その一人は誰なのです?」
『パスワードを入力して頂かなければお答えする
事が出来ません』
「それは残念。それよりも訂正してくれますか?
私はロリコンではありません。そもそも生徒の事を
恋愛的な意味で見た事すらないのです」
『ですがフォルダには生徒の水着写真が大量に
含まれております。認めてください』
「何故水着の写真を大量に保有しているのです」
『先生に頼まれて着た私の黒ビキニの写真も』
「幼い見た目の貴女に黒ビキニを?」
『以上の奇行から貴方はロリコンだと証明が可能。
Q.E.Dです』
「……はあ」
端末をハッキングした時画面に映し出された白髪の
黒いセーラー服に身を包んだ小さな少女。彼女には
私を本来の所有者として認識する様に設定した……
もののそのせいで無駄な会話が多く定期的に話を
振ってくるので扱いが面倒だ。
『ところで先生、ホシノさんの強化が完了しました』
「ようやく終わりましたか。では彼女をこの場に
呼び出して貰えますか?」
『了解しました』
強化という名の洗脳を完了させて彼の元へ現れた
存在。伸ばしていた髪を切り鋭い目つきとなり
好戦的になっている。
「自己紹介をお願いしても宜しいでしょうか?」
「小鳥遊ホシノ。アビドス高等学校一年生。
それ以上の事は言う必要はない」
「ええ。私と貴女はただの協力関係。ですが良い
働きをすればそれ相応の対価は与えます」
「……口ではなく行動で示して」
「はい、そのつもりです。……ではホシノさん、
今からこちらに向かってくる侵入者を排除して
ください。お願いしますね」
「……ふん」
「期待していますよ? 暁のホルスさん」