例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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セトの憤怒<星の愛

『それでは制約解除決戦を開始します。念の為に

シッテムの箱は先生が持っていてください』

 

「"分かった。……この感じなんか落ち着くなぁ"」

 

『私もです。……それでは健闘を祈ります』

 

扉の先にある異空間。そこには現代の技術では

再現出来そうにもない材質で構成された部屋。

その最奥に存在している神と悪い大人が居た。

 

「堕落したゲマトリアとそれを慕う哀れな生徒達

よ。最終決戦といきましょうか。これは私が崇高

を追い求めた結果発見した存在『セトの憤怒』

です。精神が不安定な生徒達と違い完璧な完成品

とも言えます。この力で私は貴方達を倒して私の

実験を邪魔する愚か者を排除致しましょう」

 

「長文で色々語っていますがセトの憤怒だが

知りませんが覚醒したヒナの敵ではないです!」

 

「うん。貴女の愛に応えるよ」

 

「私とユメも負けていられないな」

 

「任せて。先生は必ず私が守るから」

 

「……ん、先生。この戦いが終わったら私は

あなたに告白するね」

 

「"うん。……うん?"」

 

 

それぞれが互いを思い始まった最終決戦先陣を

切るはヒナとユメ、シロコ、そしてカンスト勇者

になったアリス。四人の猛攻に続き様々な生徒達が

攻撃を仕掛ける中一人目を瞑ってその場で

立ち止まっているホシノ。何故彼女がその様な状態

なのかは誰も分かっていない。ただ1人を除いて。

 

「ホシノ……まさか貴女は今……」

 

「……うん」

 

間違いない。ホシノは目覚めようとしている。

ただしまだ何かが足りないようで半覚醒状態と

いったところだろう。

 

「貴方達何をしているのです!? セトの雷撃が

迫って来てますよ!?」

 

「マダム、ホシノが覚醒をしようと……」

 

「覚醒? ……今ですか!? このタイミングで

なんて色々とおかしいですが分かりました!

私達で時間を稼ぎますので早くホシノの事を覚醒

させやがってください!!」

 

「は、はい」

 

とはいえどうすれば目覚めるのか……正直な話

見当が付いていない。だが時間をかけ過ぎると

皆がやられてしまうかもしれない。

 

「(他二人の覚醒時を参考に……いえ、二人とも

愛という曖昧な答えしか出ていない。

想いに応えるという可能性もありますが……

どうにかやるしかありませんね)」

 

まずは撫でてみる。手触りの良い柔らかい髪と

跳ねたアホ毛が揺れて可愛い。……効果はない。

では手を握ってみる。ホシノが顔を赤らめており

とても可愛い。……これも効果はない。

抱きしめてみる。心臓の鼓動が聞こえてくる程に

緊張しているようだ。……少し効果があった。

 

「(愛というのはあながち間違いではない……?

しかしこんなので覚醒するのは……いえ、今は

もうなりふり構っていられないですね)」

 

「さ、せせ先生。そろそろ離し」

 

「ホシノ」

 

「な、何?」

 

ちゅ

 

彼は仕上げと言わんばかりに自分からホシノの唇を

奪い最大の愛を行動で伝えた。

 

「………」

 

う゛ぇ゛

 

自分が今何をされたのか理解したホシノはボン!

と大きな音を立てて煙を出しながら敵に向かって

走り出した。

 

「ぴゃあ!?」

 

奇声を上げて突撃しセトの雷撃にすら全く怯まず

可愛らしいぐるぐるパンチで銃火器よりも致命的な

ダメージを与えている。

……彼女は何故キスで覚醒したのか?

それは年頃の少女であるが故に。どんなに危機的で

あっても強大な敵を前にしていても『初恋』の相手

にキスをされたら感情は昂る。そういうものだ。

 

「……理解出来ません。接吻一つで私の実験が……

セト神が負けるのですか? そんな馬鹿な話が」

 

誰だってそう思う。ロリコンが幼児体型にキスを

するだけで悪を倒せるなんてあり得ない。

しかし何処かの天才物理学者も多分言っていた。

『愛は負けない』と。

 

『……理解不能。ですが肯定します。貴方達は先生

であり変態であり生徒を愛する者。……私の先生も

貴方達のようなゲマトリアと出会えたなら……』

 

「"そうだね……でも本当に良いのかな? 

前に百鬼夜行で戦った時も圧倒するだけで終わって

今も似たような感じになってるけど……"」

 

『愛よりも優先するものはない……そういう事なの

かもしれませんね』

 

「"良い感じにまとめてるしいいのかな……?"」

 

困惑するアロナと先生を他所に覚醒したホシノは

セトを蹂躙し止まらない。動きこそ可愛らしい

もののやっている事は『暁のホルス』の時よりも

恐ろしい。……本人はただの照れ隠しのつもり

なのでセト神を見つけ実験の成果が〜と興奮

していた黒服の野望は可哀想な理由で終わった。

 

『……対象の討伐、及び首謀者の確保に成功。

作戦終了です。見事な采配……? でした』




愛は負けない……
でも雑にするのは違うと思うの。
これは昨日の分でホシノ覚醒描写を入れ忘れた
私のミスでした。
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