例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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対策委員会の正式登録と黒服の○○○○

ホシノ「……先生怒ってる……?」

 

黒服「怒っていませんよ。キヴォトス人の強さを体感出来るいい機会でした」

 

ホシノ「……ごめん」

 

黒服は今顔面がミイラのように包帯まみれになっている。原因は昨日ホシノに盾で殴られたこと。恋する乙女の一撃は重い。

 

黒服「ただ前が見えにくいので道案内はお願いしますね。地図は渡しておきますので」

 

ホシノ「任せて。……思っていたより距離があるね」

 

黒服「この世界の中心的場所にありますからね。面倒ではありますが致し方ないでしょう」

 

ホシノ「こんな暑い中どうして連邦生徒会ひ呼び出されたのさー……」

 

黒服「昨日もお話しましたが……対策委員会を正式な委員会として登録する為ですよ」

 

ホシノ「……そっか。それは嬉しいけどどうしてこのタイミングでなんだろう」

 

黒服「詳しい話は連邦生徒会に聞くとしましょう」

 

ホシノ「はーい。……あっ、さっきの道を右だった……先生Uターンするねー」

 

黒服「自分で回るので大丈夫です」

 

ホシノ「……むぅ」

 

黒服「……手加減してくださいね」

 

ホシノ「っ!?うん!!」

 

明らかに二度手間だがホシノが楽しそうなので深く考えないようにした。

 

そのまま30分ほど歩いてようやく到着した。

 

カイザーPMC本社の比ではない大きさのビル。横に置いてある看板には『連邦生徒会』の文字が刻まれている。

 

ホシノ「先生、着いたよ」

 

黒服「ありがとうございます。確か入り口付近に案内役の人を配置していると……」

 

???「あなた方がアビドスからお越しいただいたお客様……でお間違いないでしょうか?」

 

黒服「その通りですが……貴女は?」

 

アユム「岩櫃アユムと申します……行政官に頼まれて案内役を……」

 

黒服「ご丁寧にありがとうございます。本日はよろしくお願いしますね」

 

アユム「は、はい。それではこちらに……」

 

とても広いエレベーターに乗り複雑な道を通って案内された場所は『シャーレ』と書かれた一つの部屋。

 

アユム「後の手続きは中にいる方に一任しておりますので……」

 

黒服「ここまでのご案内ありがとうございました」

 

ホシノ「忙しい中ありがとね」

 

アユム「は、はい。それでは……」

 

黒服「……失礼します」

 

扉の先に居たのは書類の山に囲まれて目が死んでいる大人だった。

 

ホシノ「………」

 

黒服「あの……アビドスから来たのですが……」

 

「"……アビドス?そうだった……今日は来客があるってリンちゃんが言ってたね"」

 

立ち上がり会釈をするその大人は自らを先生と名乗った。

 

黒服「お初にお目にかかります。私は……」

 

「"噂は聞いているよ、黒服先生。そっちの子は……小鳥遊ホシノちゃんだよね"」

 

ホシノ「そうだよぉ。今日はよろしくねぇ」

 

「"本当はゆっくり話を聞きたいところだけど……仕事の量が想定よりも多くなっちゃって……手短に終わらせてもらうね。確かアビドスの対策委員会を正式な部活動にする手続きと黒服を正式な先生にする手続きだよね"」

 

黒服「ええ、その通りで……何かおかしくないですか?私は正式な先生にならずとも構わないのですが」

 

「"実はベアトリーチェ先生から推薦をもらってね。記事で見たけど誘拐されたホシノを助ける為に危険を顧みず行動した姿に感心したよ"」

 

ホシノ「そうなんだよ。あの時の先生はカッコよくてねぇ……」

 

黒服「……一応お伺いしますが正式になった場合のメリットはなんです?」

 

「"そうだね…例えば他の学園に出張が出来たり連邦生徒会の会議で発言権が貰えたり…あ、生徒の足を舐めても捕まらなくなったり"」

 

黒服「私にとってはあまりメリットとは言えませんね」

 

「"黒服先生には必要ないかもしれないけど、生徒との恋愛が合法になったり……他にもやれる事は色々あるけど重要なのはそれくらいかな"」

 

ホシノ「先生、正式登録しよ?」

 

黒服「いきなりどうしました?圧を感じますが」

 

ホシノ「損はないんだし良いと思うよ。ね?ね?」

 

黒服「………」

 

ホシノは間違いなく恋愛について聞いてから積極的になっている。別に禁止だったから反応していない訳ではなく恋愛自体に興味がないのだが。

 

黒服「……損は無さそうですし正式登録もお願いします」

 

ホシノの圧に押されて正式な先生になってしまった。ここで断ったらホシノに何をされるか分からないので致し方ない選択だ。

 

「"歓迎するよ。黒服先生"」

 

ホシノ「……うへへ///」

 

黒服「……随分と嬉しそうですね」

 

その後書類手続き、顔写真の撮影(ホシノ付き)を終えて先生証明証が発行された。

 

ホシノ「おぉ〜カッコいいねぇ」

 

黒服「証明写真ですのにホシノも写って大丈夫なんですか?」

 

「"一番大事な生徒っていう証明にもなるし良いんじゃないかな"」

 

黒服「そんな軽いノリで……問題がないなら構いませんがね」

 

「"大事な生徒って部分は否定しないんだね"」

 

黒服「そこは事実ですからね」

 

ホシノ「……不意打ちは卑怯だよ」

 

「"今後とも宜しく頼むね、黒服先生"」

 

黒服「……ええ。それでは失礼しますよ。……ホシノはいつまでそうしているつもりですか」

 

ホシノ「うへへ……///」

 

黒服「………」

 

ここ最近のホシノはおかしい。ここまで積極的で分かりやすい姿を晒すような子ではなかったはず……恐怖を埋め込んだ事による副作用なのだろうか?

 

「"愛、ですよ"」

 

黒服「お黙りなさい」

 

この後頬がにやけているホシノを連れて学校に戻った。




ホシノチャンクモラセルノヤダ

そんな精神です
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