ーー調査レポート:覚醒したホシノについて。元から優れていた身体能力が覚醒を得た事でどの様に変化をしたのかを調査した。その一部始終を見て頂こうーー
「それでは久方振りに能力測定を始めます」
「測定? じゃあ脱いだ方がいいの?」
「いえ脱がなくて結構です。……何故脱いでいるのです? 私の話を聞いていたのですか?」
「体操着に着替えようと思って」
「成程。ならば問題ありませんね」
問題はある。しかし彼は気づいていない。目の前で女子高生の着替えを眺める事の異常性を。だからロリコンだと言われるのだと。ただしこの空間にそれを追求する人間は居ない。居るのはバカップルの二人だけだ。
「じゃあ始めよっか」
「分かりました。ではまずは覚醒を……」
「どうやって覚醒すればいいの?」
「………」
認知のズレ。それは誰にでも起こり得る事である。この場合は黒服側はホシノが自由に覚醒出来ると思い込んでいた事によって発生してしまった事態であった。それもその筈、他の覚醒者である空崎ヒナ、並びに梔子ユメは自由自在に姿を切り替えられる。
「どうやら先に自由に覚醒出来る様に訓練した方が良さそうですね。確かあの時は抱きしめてキスを……」
「うぇ」
「では早速失礼して……」
「ち、ちょっと待って!? そんなの訓練じゃない!! ただのイチャイチャじゃん!! ダメだよ先生!!」
「これも訓練です。それに普段からそういう行為をしているにも関わらず何故照れているのですか?」
「だ、だってカメラが回ってるし……」
「それを言うなら先程の着替えも全て録画してあるので今更でしょう。さあ観念して唇を差し出しなさい」
「あぅ……///」
☆弱点発見:ホシノは黒服に強く攻められる事に弱い
そして抱き寄せられて唇を重ねる……もののホシノが覚醒をした様子は見受けられない。それどころか頭から煙が出て力無く寄りかかってくる始末。残念な事に彼女は未だ恋愛耐性がクソ雑魚だった。普段自分からアピールしているものの振り向いてくれなかった彼が自ら攻めてくるまで発展したにも関わらずクソ雑魚。いつぞやのミレニアム出張時に抱き枕代わりにされて悶えていたあの頃から何一つ成長していない。そこが魅力でもあるので変わらないで欲しいと黒服は願っているとか。
「それはそれとして覚醒して頂けないと困りますね……この録画がただのイチャつきで終わってしまうのは流石に……ですがホシノは既に出来上がってしまったので続行は不可能……嗚呼、実に困りました。まあいいでしょう。この成果を持って次回の測定に活かす事にしましょう」
「うへぇ///」
今後ホシノが覚醒を自由自在に出来る様になって身体測定を行えるのか……次回に続くーー
「何ですかこのクソ馬鹿ップルのホームビデオは」
「何処が覚醒による調査レポートだロリコン」
「"映像としてはカットしてるけどさりげなくホシノの生着替えを見ている辺り先生としては終わってるね"」
「レッドウィンターでは粛清対象ですよ」
ソウイウコッタ!
「………」
何故私の扱いはこうなってしまったのか。過去の悪い大人のイメージは何処へと黒服は考えていた。
ホシノが覚醒する条件
クソアマな過剰すぎる愛を受ける事。ただし普段は気絶するので覚醒は出来ない。大欠点