「今日も問題なくユメは自宅へ戻った様だな。無事彼女を護衛出来て私も一安心で……」
「"ちょっといいかな"」
「なんだ?」
「"かれこれユメのストーキングを始めてから数日か経過したんだけどいつまで続けるの? 極力接触しないならこうやってストーキングとかする必要はないよね?"」
「……いつユメが危険な目に遭うか分からないだろう? 念の為にこうして安全を確認しておく必要が」
「"ユメが命を落とした日は記録されてるからその一周間前とかの過去に行けば良いんじゃないかな。他の細かい部分は本来ホシノが何とかしてる筈だし私達か此処でユメを見てる必要は……"」
「私が見たいのだ。女子高生のユメが輝いている姿をこの目でな」
………
「"君もベア先生と大差ないよね"」
「あ? あのババアと同類扱いされるのは心底苛つくのだが? 根拠はあるのか? 適当に言ってるだけなら許さんが」
「"私利私欲の為に過去に来てるところとか特定の生徒に固執してるところ。それにユメはまだ女子高生なんだから尚更危ないでしょ"」
「それを言うなら先生もシロコを持ち帰っただろうが!! そんな事をしておいて人の事を言える立場なのか!?」
「"あれは致し方ない事だったんだから!! それにマエストロも納得したでしょうが!!"」
「どうしても先生が食い下がるから特別にな!!」
「"それはありがとう!! でもそれはそれでこれはこれでしょうが!! 人助けとストーカーは明らかに別物だよね!?"」
「ストーカー等ではないと言っているだろう!! これは街の平和とユメの安全を確保する為に必要な行為だ!!」
「"その思想が既に異常な事を自覚した方がいいよ!!"」
「何だと!?」
ギャーギャーフンギャロダバダバユメパイオオキイギェェェェェェェェェェ!!
「あのさ……ここ私の家の前なんだけど」
「あっ」
「"あっ"」
ーーー
「そっか。方向性の違いで揉めていたんだね。こんな夜遅くにまでそうやってぶつかり合える相手が居ることは良いと思うよ」
「ま、まあな。然しながら騒がしくしてすまなかった」
「大丈夫だよ。この後夜のお仕事に行く予定だからね。準備中に外が騒がしいから気になっただけで……」
「夜の仕事だと!? 許さん! ユメはもっと健全な場所で働くべきだ!! そんな如何わしい店で働くなど言語道断!! 今すぐにキャンセルの連絡をするからスマホを貸してもらうぞ!!」
「えっちょ……如何わしいお店じゃないよ!?」
「だとしても夜勤なんて学生にさせるのは教師として極力避けたいんだ。アビドスが借金に追われて苦しいのは理解しているが分かってくれ」
「でも借金の利息分にちょっと足りてないからお金が必要で……」
「その程度私が払ってや……」
「"ストップ。流石に度が過ぎてるよ。君が借金を肩代わりしたら歴史がねじれるってレベルじゃなくなる"」
「だがユメに夜まで働かせるのはダメだろう!! 見てみろ、身体中絆創膏だらけだ。見ていて心苦しくなるだろうが!!」
「"それはそうだけど……"」
「長らくユメを観察してきたがもう限界だ! 私はユメを連れて帰るぞ!!」
「"ちょっ馬鹿早まりすぎだよ!! 今ユメを連れて帰ったら本当に歴史が滅茶苦茶になるよ!?"」
「構うものか!! そもそも根本から疑問を抱くべきだったんだ!! 何故ユメが死ぬ直前まで待たないといけない!! そんな辛いものを見て愉悦に浸れる筈がないだろうが!!」
「"元々は真相を確かめるって話だったでしょ!? 冷静になってよマエストロ!? 黒先の事も考えてあげて!?"」
「そんなもの後で軌道修正すれば良いだろうが!?」
ギャーギャーフンギャロドンドコドーンウェェェァァァァァァァァァァァァ!!!!
「ど、どうしようこの状況……」
■月□日
顔が二つある先生ともう一人の先生が私の家の前で言い争っていた。何とか仲裁出来たけどその後また言い争いか勃発して……仲の良さが垣間見えて微笑ましかった☆
「……何をやっているんでしょうあの二人は。また歴史が若干変わってしまってますが……ええ、構いません。ホシノが私と出会いそして今こうして隣で寝ている様になれるのであれば。……どうせなら私がロリコンだと罵られる歴史は変えてもらえると助かります」
無理