まずは話をしよう。あれは数分前…いや、今丁度この瞬間に起きている出来事だ。私と先生は……これは割愛しよう。とにかく過去に行って女子高生のユメと接触していたのだが……今目の前にいるのは見慣れたホシノ。そう、ロリコンの妻である小鳥遊ホシノだ。彼女がショットガンの銃口をこちらに向けている。……何故だ?
「ホシノよ、色々と聞きたい状況ではあるが……とりあえずこの質問に答えて欲しい。何故過去に居るのだ?」
「マエさん達を止める為」
「何故私達を……」
「先生から教えてもらって既に何度も歴史の改竄が起きているのは知ってる。これ以上関わられると困るんだよ。だからお願い、このまま何もせず元の時代に帰って」
「"タイムパトロールみたいな事を言ってる……"」
「まるでゼノバースだな……しかしホシノよ、私達はただユメが幸せに過ごせる様になって欲しいだけだ。仮にユメが生存している状態の歴史にすればホシノが彼女を失った辛い過去が消えるんだぞ? ユメにとってもホシノにとってもこうあるべきだと思う」
「仮にそうだとしても第三者であるマエさんと大きいシロコちゃんの先生が関わる必要なんてない。今の状態だと先輩に悪影響しか与えてないんだから」
「"……否定は出来ないねこのマエストロとかいう人なんて「ユメを守る」っていう名目でストーカーしたり水着姿のユメを見て「おお……これが芸術……美しい」とかいう変態だもの"」
「貴様私を売る気か!?」
「"これは事実だし……"」
「……とにかく私達の邪魔をしないでね。これはアビドスの問題だからさ」
「アビドスという意味では私もユメと結婚している以上関係者だと思うが。それに誰よりもユメについては詳しいぞ」
「やっぱり食い下がるんだ……まあいいよ? あくまで邪魔をするって言うなら私も遠慮しないから」
……うへ、撃つ気はないけど先生の為にも時間を稼がないとね。それっぽい事を言ってどうにか収まれば良いと思ってたけど……なんなのこのマエさんって人? 先輩の事を一番知ってる(ドヤっ☆)じゃないんだよね……少し、いや結構イラついたよね。ちょっと撃ちそうになったもん。だから私が撃つ前に早く先生、頼んだよ。
ーーー
ホシノがマエストロ達を妨害し私がユメに接触する。ホシノ曰く「私が行って混乱させるよりも先生が行った方がいいと思う」と言われたので彼女と接触……したいものの現在何故か彼女は砂漠に居るらしい。ホシノが「何かのバイトじゃないかな」と言っていたので恐らくそうなのだろう。
「こうして一人で砂漠を歩いていると昔を思い出しますね。何やら懐かしさすら覚えてき……これは?」
足元に違和感を覚えて下を見ると盾がある。今ホシノが持っているのと随分似て……?
「……所々砂が変色していますね。まるで血痕みたいに……少々嫌な予感がしますね」
黒服はユメの末路を知っている。彼女は砂漠の中心と言える場所で息を引き取っていた。そして今その状況に近づいている事も。
「……生きていますか?」
「………」
返事はない。制服が血で染まった彼女は仰向けになって目を瞑っている。然し持ってあと数分といった状況だろう。誰が何の為に彼女をこんな目に遭わせたのか。
「今はどうでもいい事ですね。一先ずは応急処置を行って……連れて行きましょう。後は……これ次第、ですね」
黒服が辿り着いた答え。それはマエストロ同様ユメに複製を行い不完全でありながら過去の自分とホシノを騙せる存在を置いていく事。これは賭けではあるものの冷たくなった死体の様な存在を生成出来たので恐らく騙す分には問題はない。
「早く輸血して元気な姿をホシノに見せてあげてください。……それまでは踏ん張ってくださいね」
キヴォトス人でも血を抜き続ければ死ぬらしいです。
エデン条約編で言ってました