例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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家の居心地が良すぎて動きたくなくなるあれ

前回私とヒナは数日の旅行で溜まったお土産を自宅に置きに来た後少しだけ休もうと提案し互いに寛いで過ごしていました。……気がついたらそのまま2日程経過していたのです。普段ならお家デートですねヒナぐへへすけべしようやという流れに持っていけたのですが今は新婚旅行中。そういう訳にはいかないのですよ。然し身体は動く事を拒否している。慣れ親しんだベッドから離れたくないと悲鳴をあげているのです。ここ数日色々な宿で凄くふかふかで寝心地が良いものもありました。ですがなんだかんだで一番落ち着くのは自宅のものなんですよね。

 

「そういう訳なのでおうちデートと致しましょう」

 

「今新婚旅行中だからそれは言えないって頭の中で考えていなかった?」

 

「ベッドの魔力にやられてしまい私の精神は儚くも砕け散りました……」

 

「理性が抑えられないのはいつもの事だよ。……まあ、一ヶ月あるし多少は余裕があるから大丈夫だけど」

 

「そもそもキヴォトスで新婚旅行なんて無茶がある計画でしたね。前に黒服も新婚旅行をしたとか言っていましたが何処に行ったと言うのか……」

 

「マザーが出禁になってる所のアビドスだよ」

 

「ああ……今更ですが出禁って何ですか!? 何故私だけこんな扱いを受けなければならないのでしょう!!」

 

「あっちではベアトリーチェという存在を好いている人が誰も居なくてむしろ全員嫌ってるっぽい。もし行っちゃったら蜂の巣にされそうだからって保護的な意味も込めて出禁なんだって」

 

「ベアカスがよぉ……」

 

「それ自分で言う?」

 

「ヒナも私がカスだと言いたいのですか?」

 

「聖母」

 

「ヒナ好き」

 

毎回似た様な会話とやり取りを繰り返す二人とその光景を窓越しに覗くゲヘナ生達。今日もゲヘナは平和です。

 

「……あ、そうそう。実は旅行中にマザー用のコスプレ衣装を買ったんだ。折角だし着てよ」

 

「はい???? 良いですかヒナ、いくらなんでもおばさんのコスプレは厳しいものがありますよ。それくらいは考えなくても容易に想像が出来ますよね? 確かに私は一部の人からは身体付きだけは好みと言われた経験があるとはいえコスプレをする歳ではないのですよ」

 

「大丈夫、似合いそうなやつを選んできたから」

 

「……まあ、仕方ないですね。ヒナの頼みとあればかなり恥ずかしいですが袖を通すとしましょう」

 

「ありがとう。じゃあミニスカメイドから」

 

「ヒナ? さっきの話を聞いていました? おばさんのミニスカメイドとか正気ですか? 今ならまだ引き返せます、さあそれをしまって……あっちょっとそんな強引に……」

 

結局力では勝てないので着る羽目になりました。良かったですよ、文章でしか表現されなくて。地獄絵図ですからね、外で覗いていた生徒達も阿鼻叫喚しているではありませんか。一刻も早く着替えたいのですが。

 

「うん、似合ってる。写真撮るから笑って」

 

「あの……ヒナ、そろそろ着替えても……」

 

「ダメ。それと名前の呼び方が違うよ」

 

呼び方? ……まさかヒナはあの呼び方をご所望なのでしょうか……流石に嫌だとかそういうレベルを通り越すんですが……ああでもその期待の眼差しを裏切る事は私には出来ません……ええい恥を捨てよベアトリーチェ! こうなればとことんやってやりますよ!

 

「ご主人様♡」

 

…………………………

 

「うん、凄く良い」

 

嗚呼、死にたい。凄く死にたい。

 

ーーー

 

「先生先生!!」

 

「どうしたコユキ、仕事中だぞ」

 

「良いからこれを見てください! ゲヘナに行ったミカさんから送られてきた動画です!」

 

「ゲヘナ? まあいいか、どんな内容で……」

 

『ご主人様♡』

 

「ゴホッ!? ゲホッ!? ぶわっははははははははは!! 何だこのクリーチャーは!! 私の腹筋を破壊し尽くすつもりかwww」

 

「せ、先生大丈夫ですか!?」

 

「すまん、これは無理だwww仕事なんて出来るかwwwそうだ、黒服にも送ってやろうwww」

 

ーーー

 

「マエストロから送られてきた動画……これが外の世界で流行っているディープフェイクというやつでしょうか……」

 

「ああ、それならベアさん本人らしいよ。ヒナが着せたって言ってた」

 

「おいたわしや……恐らくマエストロは大笑いしたでしょうね……」

 

「……先生も着てみる? メイド服」

 

「ホシノまでその道を歩むのは勘弁してください。コスプレは構いませんがせめて常識の範囲内でお願いしますよ」

 

「じゃあ……コスプレとは違うけど私と同じシャツを着て欲しいな、なんて……」

 

「既にホシノが着ているそのシャツが私の着ていたシャツと同じものなのですが」

 

「……あ、もしかして寝ぼけて間違えて着ちゃった? じゃあペアルックだね〜」

 

「多少意味は違うと思いますがまあ良いでしょう。……とにかくマダムには後で慰めの言葉でもかけましょう」

 

ーーー

 

「メイド服、和服、巫女装束、制服、後は……」

 

「これ以上痴態を晒すのはちょっと……」

 

「大丈夫、私も外で見ている子も喜んでるよ」

 

「正気ですか?」

 

「正気だよ。皆マザーが大好きだからね」

 

「くっ、嬉しいけど素直に喜べない!! 少なくともおばさんのコスプレで喜ぶようになってほしくなかった!!」

 

そんな言葉も虚しくベア先生コスプレ会はゲヘナ生徒総出で楽しまれる祭りになったとかならないとか……




ベアトリーチェにミニスカメイド服を着せる狂ったヒナが見られるのはここだけ

ホシノに愛されてる黒服が見れるのもここだけ

巨乳好きのマエストロが見れるのもここだけ

何故か慕われているゴルデカが見れるのもここだけ

ただし地下生活者てめえはダメだ
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