例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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夕焼けのリゾート

謎の渦に飛び込んだ先に広がるは美しい水平線が見える程に広い海。透き通っている水、白く輝く砂、そして魅力的な水着を着て談笑しながら歩いている女の子。アリウスにこんな素晴らしい場所に繋がる道があったなんて盲点でした。折角海に来たのですから楽しまねば損、という事で早速ヒナと共に水着に着替えて年甲斐もなくはしゃいだ訳ですよ。ビーチバレーとかで遊ぼうとしましたがヒナの力が強すぎて空気を入れたボールが毎回破裂してしまうので泳いで遊ぶのが一番です。……ところで皆様の中にはこのように思った方がいるのではないでしょうか?

 

あれ、このババア普段なら絶対ナンパするのにどうして普通に遊んでいるんだ?

 

とね。誰がババアですか!? こう見えて私は※※歳ですよ!? とにかく今回に関してはナンパをする気はありません。新婚旅行中に他の子に注目するなんていけません。これ以上ヒナの信用度を下げて泣かせでもしたら私が立ち直れませんから。それに久しぶりのスク水ヒナを堪能するのに忙しいので他の子を見ている余裕もないのです。

 

「結局此処って何処なんだろう」

 

「分かりません。ですがようやく新婚旅行に相応しい場所に巡り会えたと言えるでしょう」

 

「帰りとかどうするの?」

 

「それは何とかしますので今は目一杯楽しむとしましょう。あ、後で岩陰に行きましょうね」

 

「うん」

 

そっちの楽しみも大切ですからね。ここだけの話昔とあるゲヘナ生が海でタコに襲われて性を知ったとかなんとか……あ、別に異種姦が好みという訳ではありませんよ? 私は純愛一択ですので。NTRとか最も嫌悪する駆逐するべき対象だと思っていますよ。

 

「海って楽しいね」

 

「そうですね。開放的にもなれますし」

 

「開放的になるならこのハイレグを着て欲しい」

 

「それはちょっと……」

 

こういう風にコスプレを要求されると……普段自分がやっている事が酷いって理解してしまいますね。多少改善した方が良さそうです。そう考えると何でも着てくれるヒナってどれだけ心が優しいのでしょうか……この子女神の生まれ変わりでは? ああでもゲヘナ生なので悪魔の方ですか……悪魔の方が優しいなんて破綻していますね。何がとは言えませんが。

 

「……おや、夕焼けですね。いつの間にそんな時間になっていたのでしょうか?」

 

「元々アリウスを結構歩いていたからね。こっちに着いた頃には昼過ぎだったから」

 

「そうでしたね。……夕焼けとヒナ、そして私。思い出として写真を残しましょう」

 

「うん」

 

カメラをセットして写真を撮ろうとするも身長差がありすぎて諸々苦労してしまいました。この身長差、写真を撮る際はとても不便ですね……今度マエストロに身長を縮ませる薬でも用意してもらいましょうか。まあ、あいつの事なので「知るかババア」と一喝されそうですが……

 

「掛け声はどうしますか?」

 

「何の掛け声?」

 

「当然写真を撮る際のですよ」

 

「ピースとか?」

 

「わっピースで行きましょう」

 

「分かった」

 

変な人が変な掛け声で記念写真を撮る図……想像したら酷いですね。ともかく良い感じに撮れているようで安心しました。

 

「良いですねぇ、ヒナが可愛く撮れているようで安心しましたよ」

 

「………」

 

「ヒナ? どうしました?」

 

「あっち見て」

 

「あっちですか? ……んー?」

 

おやおやおやおやおやおやおやおやおや、あの水着を着てハンモックに寝ている可愛らしい子は紛れもなく小鳥遊ホシノその子ではありませんか。彼女が居るという事はつまりアビドスサマーリゾートに来てしまったという訳ですね。アビドスにそんな施設があったのかは知りませんが黒服が居ない今なら手が出せるというもの。全く、可愛く女の子が一人で街を歩いたら襲われるなんて薄い本ではありがちな展開だと言うのに無防備すぎますねぇ……これはナンパをしなければいけません。え? さっきナンパはしないと言っていたのに結局するじゃん、ですか? 当然でしょう、無防備で寝ているホシノが居たら最低限ナンパを行うのは当たり前ですよ!! 

 

「そういう訳ですのでホシノ、私と一緒に寝ましょう!」

 

「え、誰」

 

ーーー

 

「そんな落ち込まなくても……」

 

「普通に拒絶されるならまだ分かるんです。誰、だなんて言われたら流石に凹みます……」

 

「あれ、その人風紀委員長ちゃんの知り合い?」

 

「婚約者」

 

「??? ……あれ、このぶっ飛び具合ってまさか……ねえ、黒服の職業って知ってる?」

 

「アビドスの教師」

 

「やっぱり……あ、思い出した! その赤いおばさんも見た事がある!!」

 

「???」

 

頭がこんがらがって来ましたね。一度脳内で整理しましょう。このホシノはヒナの事を風紀委員長ちゃんと呼ぶ、つまりそこまで親しい関係ではない。そして黒服の事を先生呼びをしていない。私に出会った事がある。……まさか去年の9/20日頃に出会ったホシノでしょうか? 急に何処かのホシノと入れ替わって色々な事が起きた……

 

「待ってください、つまり此処は……『私が出禁にされていた楽園』なのではありませんか!? ウッヒョォ!!」

 

「……黒服もそうだけど絶対本来の性格とはかけ離れてそうな人だね」

 

「でも良い人よ?」

 

「それはそうなんだろうけど……」

 

「という事はお久しぶりホシノという訳ですわね!! ではあの日に約束した(してない)ように添い寝をしましょうか!!」

 

「嫌だ」

 

私はホシノに1秒で振られました。やはりアビドス勢は手堅い……とにかく出禁とされていた場所に辿り着けた喜びで泣きそうですよヒナァ……




出禁の裏を掻くルート
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